地域歳末たすけあい

 概 要

名称 地域歳末たすけあい運動
実施期間 令和3年12月1日~12月31日 1か月間
募金目標額

42億1,439万4,040円

寄付金の受付

寄付金は、最寄りの共同募金会の窓口で受け付けています。
最寄りの共同募金会(共同募金委員会)の連絡先は、「赤い羽根データベースはねっと」で地域を検索してください。

「Yahoo!ネット募金」(クレジットカード、Tポイント)からも募金ができます。

寄付金のつかいみち

(1)地域の福祉ニーズをもつ方(世帯)への支援
(2)年末や新年を機会とする地域の幅広い人々が参加する地域福祉活動
(3)たすけあいによるセーフティーネットの仕組みづくり

実施要項 令和3年度 地域歳末たすけあい運動実施要項(PDF)
推進主体 社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会、共同募金委員会を中心に、地域実情に応じて必要な組織
 

寄付金のつかいみち

事例1 年末年始応援パック「Smile」配布事業
愛知県 東浦町社会福祉協議会

東浦町社会福祉協議会(以下、東浦町社協)では、パンデミック以前は緊急小口資金の相談件数は月に1、2件程度でしたが、令和2年の緊急事態宣言後、相談件数は急増して月に30 件超になりました。本来であれば、緊急小口資金の貸付は、対象者の自立に向けた相談に重点を置き支援をしていきますが、想定を超える相談・貸付件数となり、貸付後のフォローができない状態でした。
そのような中、東浦町社協では地域歳末たすけあい募金を活用し、緊急小口貸付世帯を対象にした年末年始応援パック「Smile」(以下、Smile)の配布事業を実施することにしました。Smile は、暮らしの助けになる食料品のほか、マスクやアルコール除菌グッズなど生活困窮世帯では、必要だがなかなか購入できないものなどをセットにしたものです。昨年は令和2年3 月~同年11 月までに貸付をした全世帯約260 件に郵送でSmile の案内を送付し、希望者の58 世帯に配布をしました。事前に希望者と取り決めた日に東浦町社協まで直接取りに来てもらうようにし、その際に担当者から、最近の暮らしぶりや経済的状況を伺うようにしました。そうすることで、新たな生活課題を把握し、必要な場合は次の支援を紹介することにもつながりました。
東浦町社協の担当者は、「これまで社協と関わりがなかった方や自営業の方も多く、感染症下で補償が無い方が沢山いると感じた。また、外国にルーツを持つご家庭が多くいるので、案内を行政に協力してもらい英語とポルトガル語に翻訳して送った。配布したSmileの約7割が外国にルーツがある世帯だった。」と言います。感染症下の影響は、今もなお大きく、生活困窮の課題は引きも切らない状態です。東浦町社協では、今年も引き続き、Smile 配布事業を実施します。

令和2年度実施時に配布した「Smile」の内容

事例2 生活困窮世帯への生活支援世帯配分事業
群馬県 安中市社会福祉協議会

安中市では、市役所の福祉課が生活困窮者自立支援事業の窓口を担っていますが、相談支援のなかで「仕事が決まったが、職場まで通勤する自転車が壊れている」や「次の給料が出るまで、通勤のガソリン代が出せないので働けない」などのケースが寄せられることがあります。現行、これらの資金を賄う制度はなく、かと言って何も手当てをしないと、職を失ってしまい生活困窮者の自立・生活再建へ向けた歩みが振り出しに戻ってしまいます。
そこで、安中市社会福祉協議会(以下、安中市社協)では、福祉課と連携をし、地域歳末たすけあい募金を活用し、生活困窮世帯を対象に緊急的かつ一時的に食料や少額の現金給付をしています。交通手段の他にも、生活困窮者は借金やローンの支払いに追われている場合も少なくないので、持病があっても通院せず病状が悪化し、体調を崩し働けなくなってしまうパターン
もあります。その際も受診料などを一時的にみることで生活改善につなげています。
助成する際は必ず、対象者本人と支援担当者とともに、本人の生活再建に向けた目標設定を行っており、必要に応じて地域の民生委員の協力も得て、日常的な見守りも実施し対象者の自立を応援しています。
安中市社協は令和3 年度より市からフードバンク事業を受託しました。今年は、フードバンクを通じた食料支援とも連携させながら、地域歳末たすけあい運動の取り組みに力を注ぎます。

仕事が決まっても移動手段がないと職場まで通えない

 

事例3 歳末食糧支援事業
新潟県 五泉市社会福祉協議会

五泉市社会福祉協議会(以下、五泉市社協)では、歳末たすけあい運動の取り組みとして、平成28 年度より生活困窮者の方々を対象にした食糧支援を行っています。歳末たすけあいの時期である年末年始は暦により仕事の休みが多く、日給、週給で働く方たちは経済的に厳しくなる傾向にあります。また、五泉市は雪国であることから冬季は屋外の仕事が少なくなり収入が減少してしまう世帯もあります。この課題に対し、五泉市社協では歳末たすけあい募金を活用し、食糧品(お米・缶詰・レトルト食品)を約1週間分の提供する取り組みを行っています。
このような緊急的な支援には、小口資金の貸付により対応もできますが、一時的な支援で解決の糸口が見える場合は、食糧等の現物支給をした方が、支援対象者への負担が軽減できます。一方、緊急小口資金の貸付や生活保護を申請した場合でも、実際にお金が手元に届くまで1 週間程度かかるので、それまでの間の生活を支えるためにも食糧をお渡しすることもあります。
この取り組みを始める前は、新潟市にあるフードバンクに相談し、物資を提供してもらわなければなりませんでしたが、今は必要な時に迅速に対応することが可能です。これまで高齢者からの相談が多かったのに対し、パンデミック以降は現役世帯の相談数が増えました。
五泉市社協では、生活困窮者自立支援制度の1つである家計改善支援事業とも連携しながら、生活困窮者世帯への支援を続けています。

実際に配布している食糧品

 

事例4 社会的孤立対策としての訪問活動
和歌山県 美浜町社会福祉協議会

美浜町社会福祉協議会(以下、美浜町社協)では歳末たすけあい運動の取り組みとして、孤立対策のための見守り・訪問活動を行っています。対象者世帯は75 歳以上の一人暮らし高齢者および夫婦世帯で、例年11 月頃に民生委員が中心となり訪問をしています。そのなかで、生活の様子や困りごとを伺い、体調や生活習慣等が気になった方に対しては、12月の歳末たすけあいの活動の一環として、再度見守り訪問を実施しています。
昨年は感染症拡大防止のため、75 歳以上の方への一律訪問は叶いませんでしたが、長年、訪問事業を通じて、食事に困っているということがあれば、配食サービスの支援につなげ、移動手段がなくスーパーに買い物に行けないということがあれば、買い物サロン(スーパーの送迎サービス)を紹介するなどしてきました。地域歳末たすけあいを通じ、地域の困りごとに気づき、適切なサービスにつなげることは社会的孤立対策の一助となります。
今年は社会状況を見ながらも、例年どおりの訪問活動を実施する予定です。

マスク等も一緒にお渡ししながら、最近の暮らしぶりについて話を伺っている。

 

沿 革

1906(明治39)年、救世軍の山室軍平中将が「日露戦役中は、前線の兵士に慰問袋を送り、戦勝の今は貧乏と戦う貧困家庭を慰問激励しよう」と提唱したのが、歳末たすけあい運動の起こりと言われています。それに応じた毎日新聞(注・現在の毎日新聞とは異なる)が、紙面を通じて同情金を募集し、一般の人々に呼びかけました。その後、昭和初期の世界的な不況が契機となって、全国各地に方面事業助成会の主催する歳末同情週間が広まりました。この寄付金で、気の毒な人たちなどに餅などが配られましたが、戦争が激化するに従い、この募金は中止されました。

戦後、混乱した社会経済状態の中で、戦災者、引揚者、傷痍軍人、失業者など、助けを必要とする多くの人々がおり、その日常生活は非常に悲惨でした。このため、政府の提唱で、「国民たすけあう運動」を展開しようという計画が進められました。また、全日本民生委員連盟でも、「歳末同情運動」を計画しました。
しかし、同時期に共同募金運動の計画が進められており、厚生省の調整のもとに、「共同募金」としてまとめられ、「国民たすけあい共同募金運動」として、共同募金が始まりました。この動きとともに、共同募金とは別に、再び歳末同情品を募集する動きが各地で自然に起きてきました。これが、地域歳末たすけあいの起こりです。その後、民生委員・児童委員協議会が主催する歳末たすけあい運動として発展していきました。全国各地で、歳末時期に、生活相談、健康相談、就職斡旋、生活困難者への慰問・激励など、幅広い活動が行われました。

1959(昭和34)年、歳末たすけあい募金が、共同募金の一環となり、歳末たすけあい運動の内、「寄付者からの寄付金や品物」に関し、共同募金として、各都道府県共同募金会や市町村共同募金委員会が取り扱うことになりました。

2015(平成27年)年に運動実施要項の改正が行われ、社会的孤立や経済的困窮の状態にある生活困窮者、虐待、権利侵害など今日的な生活課題を抱えた方々、東日本大震災や豪雨災害等により被災した方々への支援活動の展開や、その解決・予防に向けた住民の理解づくり、体制整備等をさらに推進する趣旨から、スローガンおよび実施方針の変更などが行われました。

2020(令和2)年、新型感染症によるパンデミックにより、社会的孤立や経済的困窮の課題が複雑化・深刻化しています。歳末たすけあい運動は、これまで以上にその役割が求められています。

 

寄付金の推移(歳末たすけあい)

年度 金額(単位:千円)
H20(2008) 5,207,336
H21(2009) 4,987,852
H22(2010) 4,851,018
H23(2011) 4,797,872
H24(2012) 4,644,037
H25(2013) 4,585,456
H26(2014) 4,451,340
H27(2015) 4,391,668
H28(2016) 4,302,732
H29(2017) 4,211,534
H30(2018) 4,111,642
R1(2019) 4,016,572
R2(2020) 3,699,150