ひとり親家庭・生活困窮者のための「いのちまるごとプロジェクト」事業  ~安心して生活するための、食べる・学ぶ・暮らす~

団体名 特定非営利活動法人ハーモニーネット未来

都道府県 岡山県

助成額 2,130,000円

活動開始日 2021/10/1

活動終了日 2022/3/31

助成金で行った活動の概要
目的:新型コロナウイルス感染の長期化に伴い、金銭・食、住居等の経済的不安と、先の見えない精神的な不安の両面に寄り添うことにより生まれる「安心感」の提供。安心して自分らしく生きていくことができる地域社会をめざし、人が生きていくのに必要な“食べる” “学ぶ” “暮らす”の3つの柱を中心に事業を組み立てている。対象者:ひとり親・生活困窮家庭等 【食べる】:おなかいっぱい食べる幸せ、食べ物がある「安心感」の提供、及び安心して自分らしくいることのできる「居場所」の提供:毎月1回実施 ◇共生型こども食堂「日ようびの昼ごはん」・しんぐるまざぁずカフェ:新型コロナウイルス感染拡大のため中止とし、手作り弁当を配布。 ◇フード&ライフドライブ活動「てとて」:フードバンク活動を活用したフードドライブ活動を展開。食品・日用品配布、遠方、車がない、また外出できない人には宅配をする。 【学ぶ】オンライン学習「みらい」:食料支援等でつながりのある子どもを対象とした学習支援 ◇経済的理由により塾等に行けない子どもたちにタブレット、ネット環境の無い家庭にはポケットwifiを無料貸与による学習支援を実施することにより、行きたい学校、やりたい勉強ができる機会の提供  【暮らす】:母子親子のための安心安全の居住空間の提供 ◇母子親子・女性に安心安全の居住空間シェアライフ「ハーモニーはうす」(ステップハウス)を提供することで、経済的・精神的な自立をめざす。 【相談窓口設置】◇親子や若者の相談窓口設置し、悩みや生活の不安など相談できる機会とし、寄り添い、伴走支援することで、生きる力を高め(エンパワメント)、経済的・精神的な自立をめざす。 【多様な主体による支援体制の仕組み構築】◇貧困という個人の課題を、社会全体の問題ととらえ、行政・企業・各種団体等多様な主体による支援体制の仕組み構築をめざす。

活動日数 110

支援対象者実人数 517

支援対象者延べ人数 3,139

参加ボランティア実人数 43

参加ボランティア延べ人数 123

本助成金による活動の成果
【食べる】目的:おなかいっぱい食べる幸せ、食べ物がある「安心感」、及び安心して自分らしくいることのできる「居場所」の提供。(毎月第4日曜日実施)◇共生型こども食堂「日ようびの昼ごはん」・しんぐるまざぁーずカフェ:新型コロナウイルス感染拡大のため中止とし、手作り弁当配布(毎回:150~180食配布) 献立:五目おこわ、ちらし寿司、チキンライス、赤飯、黒豆ずし、とりごぼう飯 協力:井笠の味研究会 ◇フードバンクを活用した食品・日用品配布及び宅配:フード&ライフドライブ活動「てとて」(2021年10月~2022年3月) 手渡し家庭数:660家庭 2,348人 配送家庭数:185家庭 656人 合計:845家庭 3,004人 ・企業や市民から寄付していただいた食品や日用品を手渡しで配布、遠方、車がない、また外出できない人には宅配とした。・行政・母子父子支援員・SSW等からの紹介、問い合わせがあり、登録者が増えている。・食料支援等で貧困問題が解決することはないが、これが入り口となり「あなたは一人ではないよ、応援しているよ」というメッ セージと共に、信頼できる関係性を結ぶことにより、真の課題解決につながる。【学ぶ】オンライン学習「みらい」:・対象者:学習塾に通ってない児童・生徒(小学1年~高校3年):15人 目的:つながりのある子どもを対象とした学習支援を実施することにより、行きたい学校、やりたい勉強ができる機会の提供・経済的理由により塾等に行けない子どもたちにタブレット、ネット環境の無い家庭にはwifiを無料貸与による学習支援。・ひとり、一人に合わせた内容でその子専用の動画を講師が作成、配信することで勉強意欲につながった。【暮らす】居住人数:10人 目的:母子に安心安全の居住空間シェアライフ「ハーモニーはうす」(ステップハウス)を提供することで、経済的・精神的な自立をめざす。・女性の「自立」という方向性をもち、寄り添い、伴走支援を行なうことにより早期の経済的・精神的な自立をめざした。・母子とともに考え、法的な手続きなども一緒に行い、不動産会社等に同行した。【相談窓口設置】:相談延べ人数:330件・親子、若者の相談窓口を設置、悩みや生活の不安など相談できる機会とし、生きる力を高め(エンパワメント)、経済的・精神的な自立をめざした。【多様な主体による支援体制の仕組み構築】◇貧困という個人の課題を、社会全体の問題ととらえ、行政・企業・各種団体等多様な主体による支援体制の仕組み構築をめざした。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
コロナ禍の長期化により、毎月行っていたこども食堂が開催できず、おいしいご飯を食べながら信頼関係を築き、日常抱えている悩みや問題を共に考えることは出来なかった。が、フード&ライフドライブ活動「てとて」を毎月行い、挨拶、話すことでなじみの関係が生まれ、今まで語ることのなかった悩みや思いを話してくれる家庭が増えてきた。なかなか言葉に出せないが、多くの不安を抱えていることを感じている。信頼の関係性を大事にしていきたいと思っている。つながるツールとしてLINEも選択肢の一つに加えたことで、より気軽に家庭内の問題や悩みを話しやすくなった。配布家庭数も、延べ1,047世帯に物品を提供することができた。配送も202世帯に送った。 行政、SSW等を通じて紹介があり、登録者もだんだんと増えてきているが、本当に必要としている家庭に本事業が周知することができているのか、周知の必要性を実感している。 オンライン学習では、子どもの学習状況はもちろん、コロナ禍で仕事や生活にゆとりのないひとり親や生活困窮家庭が塾に通わせられない、子の学習に寄りそう時間が不足している等、家庭の悩みを対面によるヒヤリングによって聞き取ることができた。無償貸し出しタブレットへオリジナルのオンライン動画を提供したことで、授業で分からなかったことが理解でき、成績がアップし勉強が楽しくなったと感想が寄せられ、やりがいを感じている。 登録に関する問合せが少しずつ増え、現在15名が受講している。また、SSWにチラシをわたし、担当の各学校にお知らせしてもらったことで学校の先生からの問い合わせもあった。 「暮らす」では、居住の整備、親子の経済的・精神的自立に寄りそった居住空間を、4世帯(8人)に提供。その内2世帯が完全自立をすることができた。 相談業務では当初設定を上回り延べ600件の相談を受けた。内容は生活家計相談、子どもの発達、離婚調停等多岐にわたり、コロナ禍の影響による世帯収入減やDV等の理由で行政より問合わせや紹介の子育て家庭も増え、改めて多様な主体による持続可能な支援の仕組み構築の重要性を認識した。 食でも、学習でも、居住でも、「必要なものが必要な人に届く」ことは今後の活動において、とても重要である。この仕組みを創るためには、行政、企業・各支援機関が横のゆるやかなつながりで、どんな世の中にも対応できる支援体制の構築が必要である。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/NpoFaRenZidomoJuChangLiGangsenta/



寄付してくれた人へのメッセージ
多くの人の、あたたかい寄付のおかげで本事業を実施できることが、ありがたく、とてもうれしく思っています。心より感謝いたします。寄付を通じて、お互いが支えあうことで、人々が豊かさや幸せを感じることができる社会をめざしていきたいと思っています。当法人のめざすこと「ふれあい・たすけ愛(地域共生)社会の創出~子どもから高齢者まで安心して自分らしく~」この実現が、多くの寄付をしていただいた人たちへの恩返しの一つになるのだと思っています。真にありがとうございました。