社会的弱者のための駆け込み寺的“さいごの砦”事業

団体名 NPO法人笠岡を元気にする会

都道府県 岡山県

助成額 1,132,000円

活動開始日 2020/7/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
市福祉事務所からの相談要請(主に路上生活者、虐待、火災等の不慮の案件にかかる居住等の緊急保護)、岡山県社会福祉協議会の地域定着支援センター及び、居住支援センターからの要請による刑務所出所後の引受け、包括支援センターからの高齢者等の居場所のない相談ケースに対応するいずれも緊急保護活動を行っています。 居住提供と生活指導及び当法人が経営をしている、障がい者作業所等との交流を通じて社会復帰、生きがい活動の向上に繋がらないかと活動しています。 2020年7月~2021年3月までの緊急保護ケースは別紙のとおり23件(26人)となっています。

活動日数 168人

支援対象者実人数 26人

支援対象者延べ人数 630人

本助成金による活動の成果
2019年12月に倒産した老舗旅館(5階建)を買い取り、1・2階を障がい者施設、3・4階の客室を居場所のない方々の緊急保護的寄宿舎として活用していますが、倒産物件だけに備品類や設備類等は皆無であり、財政面を考慮し各部屋の備品類はリサイクルセンターでの調達を行う中で、貴団体からの助成金は本当にありがたいもので感謝感謝でした。 人件費は1・2階の障がい者施設職員2名の兼務とし、受付や清掃、そして生活指導を行う人件費充当としています。 4万7千人という小都市においても「明日の暮らしに不安を持つ」方々が増えている中で緊急保護の重要性は求められていたものの、行政としての動きが困難な下で貴助成金により当活動が展開出来、生活困窮者のための大きな力となりました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
“お金がない、働く場所がない、明日が暮らせない、居場所がない”という様々な理由で困窮状況になり、生活保護の窓口に行くも正式決定までの落ち着く期間を主な対象とした“緊急保護”という法の谷間的活動ですが、公官庁(警察、包括、福祉事務所)と民間団体とのネットワークの重要性が問われます。この“緊急保護”の多くは行政サイドの勤務時間外のケースであり、更に対応に迅速性が求められるためボランティア的任意活動に任せるのではなく、関係者による専門的なネットワーク(チーム)の制度化が求められると考えます。