遠方の外国人困窮者に届ける食料支援事業

団体名 公益財団法人PHD協会

都道府県 兵庫県

助成額 250,000円

活動開始日 2021/7/1

活動終了日 2021/12/31

助成金で行った活動の概要
食料支援を求めてきた困窮外国人にメールや電話でコンタクトを取った後、実際に会って聴き取りを行い、生活の背景や現在の困窮度、支援してほしい内容を聴き取りし、その必要性を見極めた上で食料支援をおこなった。遠方ゆえSNSやメールのみでの対応もあったが、出来るだけ状況を聴き取り、郵送で食糧支援を行った。1回の支援で終わりとせず再度声掛けするなどして経済的自立まで細かいケアを今後も続けていければ理想である。また近隣の困窮者には買い物同行などで対話し関係性を築きながら支援を継続していった。買い物の際は普段忘れがちな栄養に特化した野菜や魚にも目を向け、支援した物資を自宅まで届け、日本の調理方法などにも触れ、お互いに文化の違いも認識しながら困窮者の生活を見届けることも出来た。異文化のお茶を逆にごちそうになることもあった。今回の助成では一時的な食料配給ではなく、寄り添いながらの支援を心掛けた。

活動日数 52

支援対象者実人数 41

支援対象者延べ人数 111

参加ボランティア実人数 3

参加ボランティア延べ人数 24

本助成金による活動の成果
今回は県内でも当事務所から遠い地区、また県外に暮らす外国人困窮者にも食糧支援の手を迅速に差し伸べる事が出来た。困窮する状態に恥ずかしくて声を上げられない者にも今回の非対面の手段は有効であったと言える。翌日には必ず受け取れる宅配便または郵送などの手段を用い、直接届ける時間と人員の削減も可能となった。今後もこの手段で確実に支援物資を受け取れる態勢が整えば、大変有効な手段と言える。またフードバンクや支援者からの支援物資が事務所に届いた場合、賞味期限が迫っている食品などに対しても、最も的確な手段として困窮者に届ける事が出来たのも今回の大きな収穫であった。また買い物に同行する事が出来た困窮外国人には意思を疎通させ話を聞き、本当に彼らに必要な物を供給することが出来た。同行することにより本当に必要な物をこちらで見極める事も可能であり、また可能であれば自宅まで送迎し生活の様子などもうかがい知る事が出来た。この度の助成に対してはPHD協会のみならず困窮者からも大きな感謝が寄せられている。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
この度この助成金をいただき、遠方の困窮外国人に迅速に支援の手を差し伸べられた事は大きな成果であったが、同時にいくつかの問題点にも行き当たった。顔が見えない支援の難しさと意思の疎通である。対面であれば今後の関わり方や相手の反応も簡単に見えてくるが、宅配便という手段ではSNSやメール頼みになり、相手の反応が分かりにくく、お互いの意思の疎通は取りにくい。本当に必要な物資が届けられているかという自問自答、また次に続く支援の継続や聴き取りは今後の課題となった。が、一方でこちらの交通手段や人手がない時、緊急に支援が必要な困窮者に対して宅配便という手段は的確で無駄がなく時短であり、有効な場合が多いと認識した。残された課題としては当事者達への向き合い方であると思う。SNSやメールを通して支援した対象者と真摯に向き合い、今後の支援の必要性を見極める事である。会えない支援であっても声を聴き画面を繋ぐことによって相手にもう1歩踏み込んで困窮度合いを探り、同時に本当に必要とされる支援を見極める事が今後の大きな課題となる。とはいえ、宅配が困窮者に届き、喜びの声を聴く事は大きな励みとなり、対面でない支援にも関わり方次第では活路を見いだせた事は大きな発見であり今後に繋がる試みとなった。この機会を与えて下さった中央共同募金会様に感謝を申し上げたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/PHDfoundation/posts/3013402452308675?__tn__=-R



寄付してくれた人へのメッセージ
今回は困窮する外国人のために支援をお寄せ下さりありがとうございました。今後ともPHD協会は外国人困窮者に寄り添い、その自立を促して参ります。今後ともお力をお貸しください。