新型コロナウイルスの影響による生活困窮者支援のためのフードバンク事業

団体名 社会福祉法人 美作市社会福祉協議会

都道府県 岡山県

助成額 700,000円

活動開始日 2021/4/1

活動終了日 2021/12/28

助成金で行った活動の概要
本会では平成27年度より、市民や企業から食糧品の寄附を募り、生活困窮世帯へ提供する事業を展開してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休業や失業などにより、経済的に困窮する方が急増したことで、相談件数が増加し、十分な量の食糧品の提供が困難となっていた。平成27年度より実施している「食糧支援おむすび事業」は市民よりお米の寄附を募り、必要とする世帯へ提供する事業であるが、精米に使う精米機もお米と同様に寄附でいただいた物を使用していたため、老朽化により精米に時間がかかっていた。本助成金で新たに精米機を2台購入したことで、短時間で精米が可能となり、希望者へ十分な量のお米を提供する事ができるようになった。また令和元年度より、美作市内の社会福祉法人等連絡協議会である「美作お助け隊」と協働実施している「フード&ライフドライブ事業」では市民や企業から食糧品や生活用品の寄附を募り生活困窮世帯へ提供していたが、物品の仕分けや保管に苦慮していた。保管用コンテナボックスを助成金で購入できた事で、仕分けと提供がスムーズに行えるようになった。また、社協の各支所に食糧品等を備蓄する事ができるようになり、生活圏域で提供ができるようになった。相談件数の増加により寄附いただいた物品だけでは不足していた食糧品を助成金で約3,000点購入し、必要な量を提供する事ができた。新型コロナウイルス感染症等による経済的打撃を受けた、生活に困窮されている幅広い世帯に対して継続した支援を行う事ができている。

活動日数 183

支援対象者実人数 91

支援対象者延べ人数 399

本助成金による活動の成果
新型コロナウイルス感染症等の影響の長期化による、生活福祉資金貸付事業等を通じて経済的に困窮された世帯からの相談件数の増加にともない、令和3年4月から12月までの期間で本会が実施している食糧支援での提供件数が約400件・提供量が2,400kgと前年同期と比較して約1.4倍、実人数は91件で1.2倍に増加したが、本助成金を活用し、希望者にその日の内に十分な量の食糧品を提供することができた。食糧品希望者からの相談の中で、世帯が抱える食以外の課題をアセスメントするとともに継続した食糧支援を行う事で、信頼関係を構築する事ができ、家計改善支援・就労支援等の支援に繋げる事ができた。また、以前より継続して市民や企業から食糧品や日用品の寄附を募る活動を行っているが、共同募金の助成をいただき活動できた事と、HPや新聞・広報などを利用して広く呼びかけた事との相乗効果として、前年同期と比べ約1.4倍、2,700kgもの寄附をいただく事ができた。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
新型コロナウイルス感染拡大の長期化にともない、経済への影響の長期化も顕著になってきており、新たに支援が必要な世帯の増加と、現在食糧品を必要としている世帯への継続的な支援が予想される。寄附いただける物品の量も増えているものの、現在の状況が長期化しさらに食料支援希望者が増加すると、食糧品が不足する事が予想される。寄附者からは野菜等の生鮮食品の寄附の提案も頂いているが、消費期限や管理スペースの都合上、既製品を中心とした物品を募っており、寄附者と食糧品希望者との橋渡しを十分に果たせていない。また、寄附いただける物品は年々増加しているが、生活困窮の相談から食糧支援へは繋がっている一方で、食糧支援から相談へ繋がるケースが少なく、食糧支援を必要とされている方への周知が十分でない。今後も継続した支援を行っていけるように、寄附者と食糧品希望者をつなぐ新たな体制や方法を検討するともに、より多くの方に食糧支援に対する理解と協力の輪を広げるよう、HPやSNSを活用した呼びかけを強化していく。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://www.mimasakasyakyo.jp/modules/cms/pub_category_content.php?cat_id=1&cat2_id=6



寄付してくれた人へのメッセージ
この度は、皆様の善意によるご寄付をいただき、本当にありがとうございました。おかげさまで新型コロナウイルスの影響により生活に困窮されている方へ十分な量の食糧品を提供することができました。また整備させていただく事ができました精米機も有効に使わせていただきます。