「みんなで乗り越えよう!」未来を紡ぐ食の広域支援プロジェクト

団体名 社会福祉法人中間市社会福祉協議会

都道府県 福岡県

助成額 800,000円

活動開始日 2021/9/1

活動終了日 2021/12/30

助成金で行った活動の概要
新型コロナウイルス等の影響により、生活に困っている世帯やひとり親世帯、学生などを対象としたフードパントリーの実施および食糧支援の実施。 (フードパントリーは令和3年9月25日、12月30日の2回実施)

活動日数 121

支援対象者実人数 146

支援対象者延べ人数 210

参加ボランティア実人数 3

参加ボランティア延べ人数 3

本助成金による活動の成果
当会におけるフードパントリー事業は、事業として予算化されたものではなかったため、コンビニからの商品寄贈による食糧品や生活用品だけを元に実施しており、今後どのように必要とされる事業を継続していくかという課題に直面していたが、助成金をいただいたことで、年内に目標としていたフードパントリーを2回開催することができ、当初から目的としていた生活困窮者への継続的な支援を行うことができた。 助成金決定前に実施した初めてのフードパントリーには、約50名が食糧品・生活用品の受け取りに来られたが、市内の生活福祉資金特例貸付申請者から想定していた人数より少なく、周知方法を含め、必要な方たちへ支援が行き届いていないこと、フードパントリーという取り組みが知られていないことを実感し、フードドライブと併せた継続的な事業の実施により、地域住民への啓発につながり、地域課題を地域住民で解決していけるような仕組みをつくっていきたいと考えており、助成金によりその想いを実現する一歩を踏み出すことができた。 配布する食糧品や生活用品もこれまで実施した内容から質を下げることなく、対象者の人数を大幅に制限することなく十分な準備ができた。また、年末に実施したフードパントリーについては、生活に困っている方たちが少しでも温かい気持ちで安心して年末年始を過ごせるようにとの目的で、通常の配布物に加えておせち料理を配ることができ、一時的ではあるが対象者の生活に対する不安を和らげることができたと思われる。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
フードパントリーや食糧支援の対象者を、「新型コロナウイルス等の影響により生活に困窮している世帯(生活保護世帯は対象外)」としており、生活福祉資金特例貸付申請者やアルバイトが制限された学生、ひとり親世帯などを対象として事業の周知を行っている。これまでのフードパントリー利用者の集計から、リピーターが半数以上を占めている。年月の経過とともにそれぞれの世帯の状況は良くも悪くも変化していると思われるが、生活状況が改善され支援を受けなくても日常生活が保持できるようになっている世帯でも、「まだ生活に困っている」と申し出でれば、特に詳細な聞き取りや公的な証明書を出さなくても支援を受けることができるようになっている。対象となる「生活困窮者」の定義は広く、今後事業を継続するうえで、どのような方を対象としていくかは課題である。 反対に、フードパントリーにリピーターとして申込をする方の中には、長期にわたり生活状況が改善されていない方も含まれており、そのような方たちが自立した生活を営むことができるよう、一時的な食糧や日用品の提供だけでなく、自立相談支援事業所など関係機関と連携をして事業を実施し、支援を受けた先に生活困窮者の自立を促進するような働きかけも今後は必要であると考えている。 助成金による活動の成果でも述べたように、フードパントリーが本当に支援を必要としている方へ届いているのかという課題もあり、本当は支援が必要な声なき声にどのように支援を届けていくか、また、そのような方たちにどのように「受援力」をもってもらうか、働きかけの方法も検討し改善しながら事業を継続していきたい。取り組み始めたばかりの事業で試行錯誤しながら進めているが、対象者を「ひとり親世帯」や「学生」、「子育て世帯」「求職者」「年金受給者」など限定して、それぞれの生活スタイルに合ったフードパントリーの実施と併せて相談支援の充実にも取り組んでいきたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://nakama-syakyou.jp/



寄付してくれた人へのメッセージ
ご寄付による助成金のおかげで、生活に困難を抱えている世帯の方たちへ、食糧品や生活用品をお届けすることができました。品物を受けたられた方々からもお礼の言葉をたくさんいただくと同時に、フードパントリーを継続してほしいとの声もいただきました。私たち社会福祉協議会は、地域住民の「ふだんの くらしの しあわせ」(ふくし)の実現のため、日々何ができるかを考え多様な事業に取り組んでいます。近年、家族や地域社会での人間関係の希薄化し、生活に困難を抱える人は孤立して助けを求める力を失ってしまっています。このような方たちへ必要な支援が届けられるよう、社会福祉協議会は地域の方や関係機関と協働し、「困った時はお互いさま」と助け合えるような地域づくりのお手伝いをしていきたいと思っています。どこの社会福祉協議会も同じだと思いますが、本会も財政的に厳しい状況であり、事業を継続したいと思っても財源を確保することが難しい状況です。そのなかで、今回の助成金をいただき、フードパントリーを予定通り開催できたことはありがたく、感謝しかありません。私たちの活動にご理解・ご賛同いただき、支えがあって想い(事業)を実現させていただいていることを忘れず、今後も地域の方に必要とされる社会福祉協議会を目指して精進してまいります。本当にありがとうございました。