支援機関を通じた生活困窮者への食料支援「食のセーフティーネット事業」

団体名 特定非営利活動法人 フードバンク岩手

都道府県 岩手県

助成額 800,000円

活動開始日 2021/4/1

活動終了日 2021/12/31

助成金で行った活動の概要
【活動に取り組む背景・課題】 未だ終息の見えない新型コロナウイルスの影響は非正規雇用、特にも30代~40代の母親と学齢期の子どもの世帯にしわ寄せがきている。困り事が複雑化してしまうと自力で抜け出すことが困難となり、その子どもや孫の世帯まで貧困の状態が連鎖してしまうケースがある。貧困の連鎖を断ち切り将来の希望を持てるように、活動に取り組む。 新型コロナウイルス感染症による地域経済の停滞により経済的に困窮し、相談機関(行政・社会福祉協議会)等へつながった生活困窮者の食品提供を行う。 また食品提供を行うことにより生活困窮世帯の支出を抑えると同時に支援者との信頼関係も構築する。 【この助成で行う活動】 ・岩手県内の行政や社会福祉協議会等の支援機関からの食料支援要請により必要とする食品の提供。また生活困窮者からフードバンク岩手へ直接連絡がくるSOSに関しても、職員で情報を共有し、適時地域の支援機関へと繋ぐ。 ・夏、冬休み中の食料支援。(小中学生がいて経済的に困窮している世帯への食品配送と支援機関への橋渡し) ・児童養護施設、学習支援、子ども食堂(パントリー)等への食品提供。 ・上記の支援に必要とする食品で不足するものの充足。

活動日数 270

支援対象者実人数 1,490

支援対象者延べ人数 1,490

参加ボランティア実人数 281

参加ボランティア延べ人数 727

本助成金による活動の成果
・「食のセーフティネット事業」:岩手県内の行政や社会福祉協議会等の支援機関からの食料支援要請により必要とする食品提供 → 763世帯 8426.00㎏ ・夏、冬休み中に小・中学生がいて経済的に困窮している世帯への食料支援 → 夏休み:591世帯(1902人)8422.80㎏・冬休み:452世帯(1605人)4603.67㎏ ・児童養護施設、学習支援、子ども食堂(パントリー)等への食品提供(学童を除く) → 36件 946.17㎏ ・ボランティア参加 → 実人数281人(その内、学生135人) 延べ人数727人 ・食品回収Box新規設置箇所:10ヶ所(矢巾町役場・陸前高田市役所・株式会社 モリレイ『本社・宮古営業所・一関営業所』・イオン盛岡店・イオン盛岡南店・本宮センター薬局・岩手県庁 地域福祉課・NPO法人 まちサポ雫石) 本助成により助成期間中の岩手県内の行政・社会福祉協議会等の支援機関からの食料支援要請に全て対応することができ、その結果「食料支援による貸付の機会の低減や低額で抑える」、「食料支援を通じて生活困窮者との信頼関係の構築」、「必要とする食品の地域差分をなくし生活困窮者へより必要とする食品を届ける」ということを達成することができた。 また余剰食品の寄付により食品ロス削減にも寄与することができた。 ・本助成期間中のフードバンク岩手への食品寄付量:36587.35㎏ 夏、冬休み中の食料支援においては、多数の学生ボランティアに参加していただきながら、箱詰め作業を滞りなく遂行することができた。また作業の前には事務局長より貧困問題・フードロス削減についても説明会を行い、特にも貧困問題に関しては見えていないだけで身近にある地域課題として提起した。 ・岩手県内の行政や社会福祉協議会等の支援機関からの食料支援要請により必要とする食品の提供。「岩手県における食のセーフティネット事業」→ 助成期間中、滞りなく支援機関からの食料支援要請に対応し食品の詰合せを準備することができた。またフードバンク岩手への直接のSOSに関しても、職員で情報を共有し、適時地域の支援機関へと繋ぐことができた。 ・夏、冬休み中の食料支援(小中学生がいて経済的に困窮している世帯への食品配送と支援機関への橋渡し) → 約800世帯2400人(1世帯平均3人)。 ・児童養護施設、学習支援、子ども食堂(パントリー)等への食品提供。→ 連携している団体等へ食品をお渡しすることができた。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
・長引く新型コロナウイルス感染症の影響で当団体への直接のSOSの件数が2倍になった。(2020年4月~12月と、2021年4月~12月を比較)また、当団体の事務所のある盛岡市のみならず、岩手県内のあらゆる地域からのSOSも増加した。自分の困りごとを支援機関に相談できない、或いは相談先を知らないという世帯が確実に増加しており、そういう世帯への周知の徹底、また支援機関が早期に介入を行える連携や協同の仕組みづくりが必須だと考える。 ・同様に夏、冬休み中の小・中学生がいて経済的に困窮している世帯への食料支援件数も夏:1.2倍、冬:1.05倍と増加した。(2020年と2021年を比較) 今後も支援が行き届いていない世帯を掘り起こし、状況に応じてアウトリーチも行い、生活が困窮しきる前に早期に相談機関等の社会福祉資源に繋ぎ、問題が深刻化・複雑化するのを防いでいきたい。 ・ツールとして食料支援をするという発想も必要で、この考えを連携している行政や社会福祉協議会と共有しパートナーシップで問題の解決を図っていきたい。 ・SOSの増加や長期休み前の食料支援と、慢性的に食料不足の状況になりつつあるのでフードポストの新規設置、増設、並びに企業のフードドライブなど、SNSやチラシ等を活用しながら、効率的に食品を募集できるよう周知活動にも力を入れていきたい。また、それに伴いフードポストの回収のルーティン化、倉庫内作業のリーダーの擁立などボランティアのコーディネートの体制も整えていきたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/foodbankiwate2015/



寄付してくれた人へのメッセージ
赤い羽根の取り組みに共感し寄付してくださった方々、誠にありがとうございます。新型コロナウィルスの影響で経済的に困窮している世帯に寄り添い、継続的な支援を持続していけますよう、引き続き精進致します。