子ども食堂など困窮者支援団体への食料支援事業

団体名 一般社団法人 つなぐ子ども未来(名古屋名東ロータリークラブ地域社会共同隊 隊長)

都道府県 愛知県

助成額 1,930,000円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
当法人が隊長(=事務局長)をしている「名古屋名東ロータリークラブ愛知子ども応援地域社会共同隊(以下愛知子ども応援RCC)」には、子ども食堂・学習支援団体・ひとり親支援団体・生活困窮家庭支援団体など、約150か所の隊員が登録していて、その活動支援としてのフードバンクとしての中間支援事業を実施してきました。長期のコロナ禍により社会情勢の悪化から、母子生活支援施設や児童養護施設、高齢者福祉施設、児童自立援助ホームなど行政が関わる福祉支援施設に対する食料支援の実施や、名古屋市立大学などへの学生支援、外国人や非正規雇用者の生活就労支援団体などにも、支援先も拡充してきました。愛知県下にとどまらず、三重県・岐阜県にも登録団体ができ、192団体まで支援先を増やしました。東海地方の活動団体の後方支援として、支援物資をとりに動く各団体の負担を減らすため、極力当法人による宅配調整や地方の中核拠点への配送、活動者への支援物資の直接的配送なども実施してきました。また大きな団体から個別団体まで、各所が平等に支援物資を引き取ることができるよう配慮し、支援品募集から、情報配信、応募受付、在庫引当、数量調整、個別連絡、拠点引き取り予約連絡、拠点配送など、フードバンク機能を一式おこなってきました。また、コロナ禍に置ける活動相談なども実施し、各団体がコロナ感染による不安のないよう、ZOOMによるフォーラムの開催・感染予防の勉強会も行いました。区役所生活福祉課や児童保護課、社会福祉協議会貸付業務に来所する方への直接的な支援品として食料品を配布するのに使用していただくよう、行政-企業―民間の三位一体となった活動連携を行いました。コロナ禍における困難な社会を克服する為の連携を深め、企業間調整や行政連絡会議など調整機関としての役割も担い、コロナ禍においても活動を止めることなく、毎日活動をしてきました。当法人における本事業としても、常設の居場所:フリースペースつなぐハウスでは、『地域における第3の居場所』として毎日開催している子ども食堂を実施。昼食に加え週2回「子育て応援夕食弁当」として支援活動をしてきました。ひとり親家庭へのアウトリーチ支援や、要保護支援児童家庭への連携見守り。孤独な環境下における子育て家庭や子ども、地域高齢者における食支援を継続してきました。また、余儀ない離職による金銭的に境地の家庭や若者に対し就労支援を行い、無事食料支援のゴールを共有するなどできました。各家庭に対する細やかな支援を実施し、コロナ禍においては年間4512人(事業期間中3472人)の利用者をもちました。

活動日数 72

支援対象者実人数 1600

支援対象者延べ人数 80000

参加ボランティア実人数 11

参加ボランティア延べ人数 216

本助成金による活動の成果
本助成によって、愛知子ども応援RCCが保有する大型冷蔵庫が確保でき集積拠点ができたことで、常温品の多量仕入れや、たんぱく源となる冷蔵品、冷凍商品を本格的に取扱うフードバンクとして想定以上の活発な活動ができるようになりました。安定した集積拠点の存在により、ロータリー関係者や商工会議所、法人会などを通じた企業紹介も盛んとになり、カネハツ食品株式会社様を中心とした、大手惣菜メーカー各社が全国規模で本事業に対する定期的な支援活動をスタートしていただいています。カネハツ食品様を中心とした総菜メーカーの支援に関しては、12月からスタートした支援品の定期供給が現在既に17回に及び、89,613点の支援品と時価総額11,328,837円もの支援品をご提供頂いています。支援物資量も格段に増加したことで、保管に対する衛生上の安全管理も必要となり、更なる冷蔵拠点の確保が必要となったので、他の支援金を通して購入し、地域中核拠点を13か所に拡充しました。また中核拠点に対して支援品を冷蔵配送することも行い、経費はかかりますが、安全に支援品を県内各所に移動するシステムが構築されつつあります。 支援企業が更に広がり、お米の大量支援も受け入れることが可能となり、必要とする県内の各所へ配布がはじまっています。クリスマスにはお菓子やケーキの支援、お正月にはお節の支援など、季節を感じる節目の食卓を提供できるフードバンク事業が実施できました。冷凍品や食卓に直結する支援品を困窮家庭に届ける団体が増加したことで、県内の子ども食堂並びに子どもの居場所や学習支援団体の存在価値や、社会的ニーズが格段と向上しており、各団体とも地域行政と連携した活動が広がっております。持続可能な社会を作るための食料支援のきっかけとして、本助成による冷蔵庫購入を中心としたフードバンク事業助成がきっかけとなり、大変充実した支援体制が構築できる運びとなりました。本事業助成に心から感謝申し上げます。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
配送サービスは有料となっており、週1回、毎週木曜日に冷凍車に依頼して配送をしています。想定よりも出費となり1回2万、月々88,000円、年間1,056,000円の経費が更に掛かることになりました。格安設定ではあるはずですが、アウトソーシングしないとできないことで、実際車を保有するよりは安い経費見積とはなりますが、とても負担は大きいものとなります。また、事務作業もかなり煩雑な上、受注システムを自動化する為のシステム導入費も、今後の助成金獲得などで必要となってくると思います。冷蔵庫の保守点検費をロータリーの支援金から拠出することを想定していましたが、事業が大きくなったため、今後も助成金に頼らざる負えない運営が続くと思います。官民企業協力して委託金運営や寄付金集め、企業協力などにより経費削減をしていくことも課題となります。また、支援品のお礼状回収がままならない状況になっているので、寄付者に対するフィードバックを円滑にするためにホームページを作成し報告やお礼状を各団体が自ら入力をしてもらうシステムをつくるなど、無料サイトを有効活用した支援品や寄付金の循環につながる丁寧な対応が課題となります。現在各地の行政窓口や社会福祉協議会などと連携してきている状況ではありますが、コロナ禍における生活困窮者対策として支援品が十分活用されるよう、各団体がスムーズな活動になるようなフォローやバックアップを目指していきます。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/2011934155729935/posts/2801038673486142/