外国人留学生や、生活困窮者、路上生活者を支援する団体との連携を図り後方支援するための事業

団体名 小幡緑地冒険遊び場の会

都道府県 愛知県

助成額 1,000,000円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
*介護福祉士養成校に通う、外国人留学生へ月に2回程度食材を届けるフードパントリーを実施しました。(ベトナム、ネパール、ミャンマー、インドネシア、中国、韓国、バングラディシュ、カンボジア)介護福祉士養成校の一室を借りて、昼休み前に開催しました。生活に困窮しているときの相談窓口や、子ども食堂の案内なども実施しました。 *路上生活を支援する団体へ、食材提供を実施しました。直接支援の場に持ち込むことが困難だったので、路上生活支援団体「オアシス」が配布前後に、活動拠点である「つなしょ」に立ち寄り、情報交換や食材の交換を行いました。「オアシス」の活動で不人気だった食材は、「つなしょ」で保管して、他の団体やつなしょが運営する食べ物おすそ分けの会にて提供しました。年末に名古屋城横公園にて行われた、越冬の会には、紙皿や消毒用品を提供しました。 *生活困窮者の方から、「区役所福祉課や社会福祉協議会で紹介を受けました。」 食材提供の相談を受ける機会が増えました。食材だけでなく、作業しながら話をしたり、食材受け取りの際に温かい食べ物を提供しました。人とのつながりが嬉しいと、食材提供だけではないつながりが生まれました。 *子ども食堂運営者や地域の民生員や学区長へ食材提供を実施しました。子ども食堂への支援はありますが、どうしたらよいかわからない団体や、地域で困難を抱えている世帯を把握している地域へ、食材提供することで、受け取る人の裾野を増やし、食を通して生活の悩みを相談するきっかけづくりなどに取り組みました。

活動日数 93

支援対象者実人数 600

支援対象者延べ人数 3600

参加ボランティア実人数 23

参加ボランティア延べ人数 930

本助成金による活動の成果
*外国人留学生の中には、7人でルームシェアをしている学生もあります。技能実習生や留学生などそれぞれの立場で生活を共にしています。受け取った留学生には「一緒に暮らしている人の分も持ち帰ってもいいですよ」と声をかけていきました。「他の子は、このような支援をしてもらったことがないと言っています」という声を聞きました。日本人とつながる機会が少ない留学生へ、食材支援をすることにより、生活に困っている事例などを聞き、社会福祉協議会へつなげることができました。また、社会福祉協議会から、「フードパントリーのチラシを外国人に渡すとき、言葉が伝わらなくて困っている」という意見があったため、フードパントリーの際に声をかけ、留学生にチラシの翻訳を依頼すると、快く引き受けてくれました。また、活動を知って「私もボランティアしたいです」という留学生の依頼もありました。連携している子ども食堂へつなげています。 *生活困窮している方には、居場所と仕事作りの場を提供することができました。「つなしょ」には、高校生、大学生、専門学校生などの若い世代が運営スタッフとして関わっています。若者たちが、高齢者へ気軽に声をかけることにより、食材を受け取りに来る劣等感も軽減されました。バスを乗り継いでくる高齢者には、簡単な仕事を与え、若者と一緒に取り組む時間を過ごしてもらい、運営に参加する対価として食材を提供しました。現在も、週に1度継続的につながっています。 *路上生活者を支援する団体とも連携することで、お互いの団体としての悩みなどを共有できました。フードバンクでは受け取ることができない食材などを購入して提供したり、つながることで見えてきた課題も多く、支援を点ではなく、面でとらえて見ることができました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
ボランティア団体同士のつながりや、他機関とのつながりは一つ一つの事例の積み重ねによって生まれていくのだと実感しました。留学生は、生活に困窮していますが、フードバンクから提供受ける食材には偏りがあるため、食べることができない人もいます。また、留学生フードパントリーの時間では、作り方などを説明する時間が少ないことや、中身がわからない食材などにより、受け取らず残ってしまうこともありました。次年度は、食材内容の説明などができればと思っています。また、アジア系留学生は日本人や地域とのつながりが希薄なことや、日本人から優しくしてもらった経験が少ないことが多いことがわかりました。フードパントリーを継続して開催することで、他団体からの支援や留学生の現状を伝えることもできます。今後も活動を継続していきたいと思います。団体拠点である「つなしょ」で開催している食べ物おすそ分けの会には、多い時で100人の受け取りに人が集まります。中には、1日に何件もの子ども食堂を回っている人や、カバンに隠して持っていく人もいます。ルールを決めていても、守れない人はいます。次年度からは、トートバッグを準備して、適正な量を受け取る仕組みを作ります。また、生活困窮だけでなく、困窮者が立ち直る機会の取り組みや、フードロスの現状を知ってもらえるような機会を作ります。SDGsを、子どもだけでなく地域の大人にも知ってもらえるような仕組みを作り、「持続可能な社会作りを私たちも担っているんだ」という意識付けに取り組んでいきたいと思います。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/obataryokutiboukenasobiba/