コロナ禍における失職・減収世帯への食料支援事業

団体名 特定非営利活動法人 いのちのパン

都道府県 宮城県

助成額 700,000円

活動開始日 2020/9/15

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
コロナ禍によって失職したり、収入がコロナ禍以前より3割以上減収した世帯に対して、食料品支援をした。ひと世帯あたり約1万円の食料品を購入し、当団体で集めた食料品も付け足して配布した。いただいた助成金は全て食料品の購入に充てた。大量の食料品の手配は、地元スーパーのお手伝いをいただきすることができた。支援案内を当団体のSNSやウェブサイトに掲載し、印刷した案内は連携団体である、子ども食堂やひとり親世帯支援団体、また民生員や市の福祉課などに配布し、支援該当者を掘り起こした。また、当団体で行ったフードバンク推進交流会においても、宣伝をした。支援団体や福祉団体によって確認された対象者には、その支援団体を通して食料品を提供した。直接連絡があった対象者に関しては全て電話や対面によって経済状況を確認し、ボランティアを手配し、基本的に対面式で食料品提供を実施した。それらの中で継続支援が必要であると思われた個人に関しては、引き続き支援を続けた。

活動日数 75

支援対象者実人数 172

支援対象者延べ人数 190

参加ボランティア実人数 8

参加ボランティア延べ人数 75

本助成金による活動の成果
コロナ禍によって追い詰められた世帯にとっては、わずかであっても食料品が提供されることで精神的な安堵感がもたらされたようである。今回ご支援したある20代独身男性はコロナ禍で失職してしまった。しかし今は3ヶ月の職業訓練を終えて契約社員として新しいお仕事に就かれ、今は正社員を目指しているとの報告があった。今回の食料支援は彼にとって物理的にも精神的にも励ましになったようである。対面式での食料品提供は、もちろん対象者の生活ぶりを確認し経済状況を見極める目的もあるが、1番の目的は当団体のケアの心を食料品と一緒にお届けることであった。このような状況の中でも、誰かが自分のことをケアしてくれていると思えることは、多くの人々にとって力になっていたようであり、それが今回の大きな成果とも言えるだろう。感謝をしていただくために活動をしたわけではないので、支援対象者に報告を促すことはしなかったが、それでも心のこもった感謝の連絡が後日届くこともしばしばあった。このような活動をできるきっかけを提供してくださった赤い羽根中央共同基金様に心からの敬意と謝意を表させていただきたい。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
ご支援した世帯の約半数がひとり親世帯であった。お話を伺ったり、生活ぶりを見させていただく中で、これらの方々が普段から経済的に決して楽な状況で生活されているわけではないことを知るに至った。しかしながら、これらの方々に出会ったりすることは、当団体だけでは難しく、ひとり親世帯を支援しておられる団体との連携が必要であることにも気がついた。今後の課題としては地域のひとり親世帯への支援拡充を図ることと、困窮者支援のために他団体との更なる円滑な連携をしていくことと考える。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/inochi.no.pan/posts/3838090529621580