コロナの影響で生活に支障をきたす人々のための夕食と食品提供事業

団体名 揖西北まちづくり協議会

都道府県 兵庫県

助成額 500,000円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/23

助成金で行った活動の概要
この事業をスタートさせたのは、昨年の3月、「全国一斉臨時休校」となり、学校給食もなくなった時期でした。家庭での食事作りの負担と、休校になった子どもたちの食事の必要性を感じて始めた「北まちカレー」でしたが、その後の「緊急事態宣言」の発出を受けて、社会全体の生活様式が大きく変わっていった。私たちの事業のやり方も、「北まち100円カレー提供」から、「テイクアウト弁当」へと、変えていきました。弁当事業は口コミなどで、どんどん需要数が増えていった。一番、顕著に感じたのは、コロナ下のため、人がたくさんいるスーパーへ買い物に行くのがこわい、外出したくない、という高齢者らからの需要が増えたことだ。そういう意味で、足がなく、買いに来られない高齢者への配達も増えた。6月に緊急事態宣言が開けてからも、「回数を減らしても、是非続けてほしい」という要望が多くあり、月に1回というペースで続けていこうと決めた。毎回、弁当の予約が200個を超えるようになり、半日では準備ができなく、前日より買い出し、下準備、当日は朝からフル稼働です。予約は、上限を超えてもなるべく受けたいので、可能な時は200個以上の弁当を作り、余裕があれば、惣菜、揚げ物、焼き菓子なども別に作ります。弁当は安全な調理室で作りますが、コロナ状況下のため、広い場所を確保するため、地域の公民館調理室なども借りて何ケ所かで作ることもありました。ご飯、おかずが出来上がると、パック詰めをし、予約表にもとづいて家庭ごとに箱や袋詰めにし、すぐに渡せるように、並べておきます。渡す場所は建物の前の屋外です。冬場は暗くなるのが早いため、午後4時から、夏場は午後5時からです。慣れて来たため、段取りよく、スムーズに渡せるようになってきました。

活動日数 10

支援対象者実人数 210

支援対象者延べ人数 2100

参加ボランティア実人数 12

参加ボランティア延べ人数 120

本助成金による活動の成果
本助成によって、約1年経った「北まちご飯事業」は、毎回予約は限定200個を超え、直前にはお断りをするほどです。当日になって来られて「1個でも余ってないかな?」といわれることもよくあり、そんなことを受けて余裕があれば、惣菜だけ、ご飯だけ、手作りお菓子などを当日用に並べるように心がけています。本助成で購入した保温ケースでは、アツアツのコロッケを並べることができ、毎回すぐになくなってしまうほどの人気です。また、弁当を購入された方が、ご近所の一人暮らしの高齢者宅にも配達してくださる事も定着し、高齢者の方々からは「コロナで買い物に行きにくい中、手作りの季節のお弁当を届けてもらって本当にうれしい」という声を聞きます。また、この事業はその目的である「弁当の需要がある」という成果の他にも、思わぬ効果があります。それは、まず「余っているものを必要なところに」というサスティナブル効果です。助成金だけでは食材がまかなえないということもあり、これは大変助かります。余っている野菜などをいただきに行ったり、スタッフでタケノコ掘りに行ったりと、あるものをとことん活用して季節の弁当を作ります。そして、もうひとつの効果は「人のサスティナブル」です。手伝ってもらうボランティアの方々の中には「コロナ下で出かけるところがなくなり、活躍できる場があってうれしい」といわれること、また、認知症の方にも手伝ってもらっています。指示さえすれば、きちんと仕事をこなしてくれるので、両方にとって「してもらうことがある」、「するべきことがある」という効果があります。そういう発見ができました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
この事業が、1年間以上、途切れることなく続けてこられたのはこの「活動助成」があったからこそです。弁当は、どこにでも売っています、お金を出せば、豪華な弁当は手に入ります。でも、私たちの弁当はそういうものではありません。「安いね、うれしいわ」と言われることがあります。本来の目的は、困っている人対象なので、無料にしたいところです、、、が、助成金だけではまかなえないし、いつまでも助成金はありませんから、その先のことを考えて、少しはためておかないといけません。本当に苦しいところです。それともう一つ、ボランティアメンバーの疲労です。徐々に弁当の数も増え、スタッフは高齢化していく一方なので、いつまでこのメンバーで頑張れるか、、、というところです。今後は、様子を見ながら、やり方も考えなくてはいけないなと思うと同時に、買いに来てくれる方々の笑顔を思い浮かべるとこれをやめるというのは難しいと思います。コロナが落ち着いても、何らかの形で続けるべきだと思っています。そして、もうしばらくはこの助成を続けていただきたいと思っています。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://okmt.sakura.ne.jp/index.html