小田原・箱根地区で失職した人達のための「食」と「職」の支援活動

団体名 報徳食品支援センター

都道府県 神奈川県

助成額 2,315,499

活動開始日 2020/3/1

活動終了日 2020/8/31

助成金で行った活動の概要
就業者人口16万人の内観光産業従事者が2万人と推定される小田原・箱根地区で、コロナ禍による観光産業で働く人達への打撃はきわめて大きかった。その内多くはパート労働者で、とりわけ母子家庭の収入減は生活を苦境に追い込んだ。報徳食品支援センターは、4月から母子家庭をはじめとするコロナ禍被災者への食品支援に活動の重点を切り替えた。地域内の市町の社会福祉協議会、小田原市母子寡婦福祉会と連携して各地で食品の配布会を開催した。小田原市では、5月、6月、7月、8月に開催、当初は40名だった参加者は8月には60名に増えた。より深刻な状況の箱根町では、箱根湯本、強羅、仙石原など各地区で複数回開催した。また、事務所に直接連絡してくる方にも個別に対応した。8月までの期間中に配布した家庭の数は、のべ796家庭だった。配るための食品を集める工夫にも知恵を絞り、米、加工食品、飲料の他に冷凍食品も準備した。野菜の値段が高い時期であったので、特に冷凍野菜は喜ばれた。助成金で急遽購入した冷凍食品ストッカーが活躍した。1回に配布した食品を市場価格に換算すれば、ほぼ1世帯当たり1万円から15,000円に相当する計算になり、緊急支援としての効果は高かった。実質的に活動を開始した4月から8月まで報徳食品支援センターが配布した数量は、域外の外国人支援団体に提供した分を除けば、9,170kgであった。その内、母子家庭支援組織を通じて母子家庭に配布した数量は5,319kg、子ども食堂向けに178kgであった。9月以降もコロナ禍は収まる気配なく、一度失われた就労機会が元に復するのは難しく、報徳食品支援センターはこれまで同様に母子家庭とその子供たちに重点を置いた活動を継続する。

活動日数 8

支援対象者実人数 796

支援対象者延べ人数 1,261

参加ボランティア実人数 41

参加ボランティア延べ人数 77

本助成金による活動の成果
急増する支援要請に応えるために、まずより良質の食品を量と共に確保するために奔走した。そのためには、車両燃料費や運搬に係る費用を助成金でいただけたことは大きかった。主な活動対象ではなかったが、困窮する外国人支援も併せて行い、その為のレンタカー費用も効果が絶大だった。また、母子家庭への支援で最も喜ばれた冷凍食品は、6月に行った時は冷凍庫がまだなくて、配布時間ギリギリに冷蔵会社に取りに行く苦労があったが、8月には助成金による冷凍ストッカーが備わり、効果的に配布できた。大型のパネル式冷凍庫は、設置作業が遅れたので、9月以降に活躍する。質の良い食品をたくさん手渡す事で、もちろん受領者は意外な量に喜ばれるが、それを見ていたボランティアさんの目にも喜びがあふれてきて、より意欲的に活動を続けていただいている。そういう喜びの輪の連鎖が広がっている事が、本助成金による最大の効果だと感じています。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
コロナ禍が収まる気配が見えないために、より長期的な活動体制を準備する必要が求められてきている。母子家庭支援を重点課題として取り組んで来たけれど、活動地域内には我々の活動を知らない母子家庭が多く存在して、そういう方達への告知活動をどうするかが課題である。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://小田原報徳フードバンク.com/%E8%B5%A4%E3%81%84%E7%BE%BD%E6%A0%B9%E5%85%B1%E5%90%8C%E5%8B%9F%E9%87%91%E3%81%AE%E5%8A%A9%E6%88%90%E9%87%91%E3%81%A7%E5%A4%A7%E5%9E%8B%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%8D%E3%83%AB%E5%BC%8F%E5%86%B7%E5%87%8D/