「ひとり親世帯」の家計負担軽減のためのフードパントリー実施事業

団体名 フードバンクいしのまき

都道府県 宮城県

助成額 900,000

活動開始日 2020/3/5

活動終了日 2020/8/10

助成金で行った活動の概要
フェーズ① 2020年3月5日~3月31日 学校休校に伴い、食費が嵩んだ「ひとり親世帯」へ対し、緊急的にフードバンク食品の提供を実施 宮城県石巻市の当法人事務所へ直接、引取りに来られる方で「義務教育」までのお子さんをお持ちのひとり親を対象とした。 フェーズ② 2020年4月~7月28日 休校措置の延長に伴い、引き続き緊急支援を行った。前回(3月)開催時の保護者からの意見を取り入れ、対象を「高校生までのお子さんをお持ちの保護者」と「就業に支障ない土休日での受け渡し」など本助成により実施期間を延長することができた。 フェーズ③ 2020年6月~8月 上記実施時に宮城県北部の遠方自治体からわざわざ食品を受け取りに来る保護者が多数いらっしゃった為、拠点である石巻市以外の自治体へ出向き「出張フードパントリー」とし、より広く支援を行き届させた。(6月登米市、7月大崎市、栗原市、8月気仙沼市) この「出張フードパントリー」では平時より連携のあるNPO法人ワーカーズコープの受託する「生活困窮者自立相談支援センター」や「若者サポートステーション」を会場とし、コロナ禍に起因する生活課題以外にも「ひとり親」の抱える就労など生活相談へ直結したケースもあった。

活動日数 60

支援対象者実人数 365

支援対象者延べ人数 60

参加ボランティア実人数 9

参加ボランティア延べ人数 180

本助成金による活動の成果
保護者へのアンケート調査により半数以上の方の「雇用形態」はいわゆる非正規雇用であり、会社や工場の休業に伴い、収入の減少となった声が多く聞かされた。また就労面では求職活動の最中に企業が求人を取りやめたり、内定を貰っていたが取り消しになったケース、最悪は解雇されたなどの声が寄せられ、将来へ対する不安の声が圧倒的に多かった。更に居住形態は民間アパートや市営・県営・災害復興住宅など家賃の負担を強いられている世帯が殆どであった。 また、休校により食費が嵩むばかりでなく、子どもの在宅により光熱費の負担も多くなった世帯もあった。子どもを取り巻く環境も大きく変化し「生活リズムが狂ってしまった」「部活が休止になり打ち込むことがなくなり元気がなくなった」など精神面への負担は相当なものであることが伺えた。 各拠点(パントリー)の支援件数は次の通り 2020年3月・・・59件(石巻事務所拠点) 2020年4月~8月・・・延べ218世帯(石巻事務所) 6月:出張・登米市・・・35世帯 7月:出張・大崎市・・・13世帯 7月:出張・栗原市・・・11世帯 8月:出張・気仙沼市・・・29世帯   の計365世帯へ食品パッケージを提供した。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
上記に記載の通り、ひとり親の「就労」についての課題は深刻で事業実施後に各自治体ハローワーク等への聞取においても「コロナ禍により企業が求人を控えている」など求職活動への支障が生じていることを懸念している状態であった。実際、8月までの本事業においてのヒアリングでも勤務先の倒産、休職に追い込まれた等、非正規雇用で生活を維持している「ひとり親」世帯の就労課題は深刻な課題である。 当法人では、こうしたコロナ禍により就職・転職活動に対し困難を極めている「ひとり親」世帯の保護者へ対し、ハローワークや若者サポートステーション等と連携し、安心した求職活動に取り組める様に9月以降もフードバンク食品を提供し、家計(食費)の負担を軽減を支援することとした。 但し、条件は「積極的な求職活動」を行っている、ひとり親世帯の保護者に限定する。また必要に応じ、最寄りの若者サポートステーションへの就労相談を促す等、再就職へのお手伝いを行うことを法人として決定した。 家計の立て直し、就労・再就職については長期的で包括的な支援が必要である為に、地域における支援体制の構築も社会福祉協議会等とも連携して行く。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://foodbank-i.com/info/3444468