子どものいる困窮家庭への食糧支援事業

団体名 フードバンク調布

都道府県 東京都

助成額 960,000

活動開始日 2020/4/1

活動終了日 2020/8/21

助成金で行った活動の概要
新型コロナウイルス感染拡大の影響で失職したり、収入が減少した方が大勢います。特に非正規雇用の比率が高いひとり親家庭では非常事態宣言による長期間の休校により、子ども達の食費が嵩み困窮度が増した家庭が多いと聞きます。フードバンク調布では、子どものいる貧困家庭への食糧支援を3月、6月と8月に行いました。3月は資金の余裕がなく食品を取りに来ていただく形にしましたが、来所できる世帯が限定されたため、赤い羽根の助成金により6月と8月は各家庭へ約2週間分の食品を宅配便で送付しました。詳細は以下のとおりです。 ① 6月「フードバンク調布★緊急食糧支援2020」 ・応募方法:市役所学務課の協力により小中学校保護者全員宛の「学校安全・安心メール」に案内を添付。Webアンケートにて応募を募った。 ・選出方法:全応募者232世帯の中から、児童扶養手当・就学援助受給者を優先して、困窮度が高いと思われる家庭148世帯を選出。 ・提供食品:調布市役所から寄贈いただいた白米等在庫食品から1世帯あたり約10㎏の食品を提供した。 ・提供方法:100サイズの段ボール箱に詰め、宅配便にて5/18~6/11に送付 ② 8月「夏休み★子ども元気プロジェクト2020」 ・応募方法:2019年度冬休みプロジェクトに応募した児童扶養手当受給者及び上記緊急食糧支援提供者にメールにて案内送付。結果児童扶養手当・就学援助受給者がほとんどとなる。Webアンケートにて応募者を募った。 ・選出方法:全案内送付者212名中159名の応募あり。転居等で該当しない2名を除き157名全員に送付することとした ・提供食品:企業等から提供いただいた在庫食品に加え、助成金にて子どもが一人で食べられ栄養価の高いおかずとなる食品中心に購入し、1世帯あたり約8㎏のバランスの取れた食品を提供した。 ・提供方法:100サイズの段ボール箱に詰め、宅配便にて7/31に発送 ●その他、福祉団体、こどもフードパントリー調布を通じて子ども向けの食糧支援を従来どおり行った。

活動日数 50

支援対象者実人数 1,200

支援対象者延べ人数 1,800

参加ボランティア実人数 20

参加ボランティア延べ人数 130

本助成金による活動の成果
子どものいる貧困家庭への食糧支援を本年3月に初めて行いましたが、資金がなかったため当時の在庫品から選択した食品を、指定の日時・場所に取りに来ていただく形としました。その結果、都合のつく方が限られたため応募者が予想外に少なく、また重い荷物を運ぶことができない方などは断念したと後日聞きました。また無償で食品提供を受けることやスタッフなど一般市民と会することに対して躊躇する気持ちがうかがわれました。さらにコロナの状況から鑑みて対面での提供はリスクが高いと思われました。今回助成金をいただき、延べ約300世帯に向けて、6月と8月の2回にわたり、1世帯あたり約10㎏に及ぶ食品を宅配便にて送付することができました。多くの方から応募をいただき、このような形で食糧支援ができたことは弊会としてもとても感慨深いものでした。 なお現在フードドライブを伴うイベント等が中止になり食品が集まりにくい状況が続いています。支援先が急増している一方で寄贈食品が不足する事態になっています。そのような中で今回の助成金により子ども達が一人で食べられる栄養価の高い食品を多く購入できたことで、いずれの家庭も大変喜んでおられ、感謝のお言葉を多数いただきました。その際に多くの方が失職したり、収入が大幅に減って困窮されているという実態がうかがわれました。そのようなご家庭に対して今回の緊急食糧支援ができたことは、貴助成金によるものと心より感謝いたします。 また、現在子ども食堂は従来の形での食事の提供は中止していますが、子ども達に食品を配布したり、こどもフードパントリーを通じて宅配による支援を継続しています。そのような団体とも連携し食品を提供できました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
フードバンク調布にとって、宅配による子どものいる家庭への食糧支援は初めての試みでしたが、以下の問題点が見えてきました。◆本当に困っている家庭に届いているか?まだほんの一部にしか提供できていない。◆今回は多くの食品を寄贈いただけたが、安定的に食品を提供するための資金が必要である。またコロナ禍でも作業を行うスタッフが一定数必要である。◆コロナの影響は長期にわたると思われ、継続しての支援が必要となる。◆今回は子どものいる貧困家庭に支援を行ったが、アルバイトがなくなり食に困る学生や仕事を失った社会人も急増している。その方達への支援が急務。これらの点を解決していくために、市役所や社会福祉協議会と連携して市民への周知を図り、食品寄贈を増やすとともに本当に困っておられる方にアプローチする手段を見出すことが必要となります。また、今回、食品を購入し宅配便で送付し、とても理想的な支援ができたと思いますが、今後もそれを継続するためには莫大な費用が必要となります。まずは会員を増やし、企業・市民からの寄付金をつのり、各種助成金獲得にも努力して、なるべくたくさんの方になるべく多くの回数で良い形で支援ができるように引き続き活動していきます。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/FoodBank.Chofu/posts/986922675091581