「ライフ&フードパントリー」事業

団体名 社会福祉法人行田市社会福祉協議会

都道府県 埼玉県

助成額 487,897円

活動開始日 2024/4/25

活動終了日 2025/3/21

助成金で行った活動の概要
新型コロナウィルスが流行した令和2年に、休業や解雇等の影響を受け生活に困窮している世帯を対象としたフードパントリー事業を開始。現在、コロナウィルスの影響は少なくなっているが、物価高騰等の影響を受け、生活困窮状態が長期化している世帯が多いことから、行田市社会福祉協議会として、継続的にフードパントリー事業を実施している。
今年度についても、令和6年4月~令和7年3月の計12ヶ月間、毎月第4木曜日と金曜日に、ひとり親世帯等の経済的困窮者を対象に、フードパントリーを実施。申込の際には、世帯状況・就労状況等の聞き取りを行うことで、個別的に状況把握を行っている。また、配布物を渡す際にも、生活困窮に関する相談業務を担当している職員が、生活状況の変化の聞き取りを行い、生活上の困りごとの解決に向け、対応している。
社会福祉協議会がフードパントリーを行うことの強みとして、生活困窮者自立支援法に基づく相談支援や就労支援、社会福祉協議会の福祉資金の貸付の案内、生活保護申請の案内などを個別に行うことで、必要な支援・サービスへつなげている。
全戸配布の社協だよりへの掲載と併せ、社会福祉協議会の連携先である民生委員の定例会等においても、事業の周知を行っており、ひとり親家庭等の生活にお困りの世帯を本事業につないでもらっている。

活動日数 24日

支援対象者実人数 140人

支援対象者延べ人数 1389人

参加ボランティア実人数 7人

参加ボランティア延べ人数 7人

本助成金による活動の成果
本事業の目的に賛同いただいている企業より、食料の寄贈をいただくことがあるが、冷凍パンや生麵等の冷凍・冷蔵保管が必要な食品が多くあった。子育て世帯からは、「育ち盛りの子供がいるので、パンや麺などの主食となる食品をもらえるのは、とても助かる」といった声が多くあったため、冷凍・冷蔵保管が必要な食料についても配布している。
社会福祉協議会の館内に、冷蔵庫はあるが、配布場所から離れたところに設置されているため、スムーズなお渡しができない課題があった。今回、クーラーボックスを購入したことで、冷凍・冷蔵食品の配布が容易になり、配布物のお渡しにかかる時間を短縮でき、結果として、生活相談に充てる時間を一人ひとりに確保できるようになった。
令和6年度においては、米の価格高騰があり、困窮世帯においては今まで以上に食料の購入が家計の負担になっていた状況もあった。助成金を活用することで、パスタやレトルト食品、缶詰など、日持ちする食料を購入できたことで、世帯人数に応じた十分な食料の配布が行えた。また、市内農家から寄贈いただいたお米を精米した状態で配布でき、米の価格が高騰している状況おいては、支援の有効性を感じることができた。

本事業は、社会福祉協議会をはじめ、これまで必要な支援機関につながっていなかった世帯が、”食料をもらえる”というところで、"相談に行く”ことのハードルを下げる効果がある。充実した内容の食料配布が行えると、一時的な家計の支援だけでなく、自立に向けた生活相談が継続的に行える利点があった。今回、助成金を活用させていただいた最終的な結果として、相談業務の充実にもつながったと感じている。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
新型コロナウィルスの影響から始まったフードパントリー事業であるが、現在においても、米の価格高騰等の影響で、経済的にお困りの世帯が多い。本事業を頼りにしている世帯も多いことから、今後も継続的に実施していくことを考えているが、十分な食料品の確保は課題として残っており、財源の確保が必要である。今回の助成金の活用で、企業から冷凍・冷蔵食品の寄贈も受け入れやすくなり、寄贈品の制限がなくなったため、新たな企業開拓を進めていきたい。全戸配布の社協だよりやホームページ、SNSでの広報を継続的に行うことで、企業及び市民からの協力を募っていきたい。
相談機能の部分においては、行政からの委託を受け、ひきこもりに関する相談業務も実施するようになったため、フードパントリー事業での関わりから、潜在化しているひきこもりの子どもに対しても、支援を伸ばしていきたいと考えている。今後も、社会福祉協議会の強みを活かし、食料配布だけで終わらせずに、世帯状況や生活状況の聞き取りをしっかりと行っていくことで、親への支援だけでなく、子どもへの支援も行っていきたい。相談業務を適切に行っていくことで、自立した生活を促し、フードパントリー利用を卒業できるように働きかけていくことも検討中。
一人の利用者が長年に渡って利用する事業ではなく、より多くの市民が生活の立て直しのきっかけとして、一時的に利用する事業にしていきたいと考えている。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/gyodashakyo/



寄付してくれた人へのメッセージ
皆様のご寄付により、生活に困窮している方やひとり親世帯へ、食料品・日用品を配布することができました。
行田市社会福祉協議会では、配布物を渡す際に、生活状況の聞き取りを行い、そこからさまざまな生活相談にも対応しています。令和6年度の活動においても、フードパントリーでの関わりから、就労支援を行ったり、生活保護の相談に同席したり等、一人ひとりの利用者の生活に寄り添って対応してきました。
食料・日用品を配布する活動は、直接的な家計の支援だけでなく、自立に向けた生活相談につながっていきます。

皆様の温かいご支援により、充実した活動を行うことができ、感謝しております。ありがとうございました。