東北から能登へつなぐ、緊急支援期?復旧期におけるボランティアコーディネート支援

団体名 さんつな

都道府県 岩手県

助成額 888,574円

活動開始日 2024/6/1

活動終了日 2025/3/31

助成金で行った活動の概要
本助成を受け、能登半島地震および奥能登豪雨の被災地において、緊急支援を中心とした活動を実施した。主に、ボランティアセンターの運営支援、関係機関等との情報共有、復興を見据えたノウハウの収集・移転に取り組み、即時的な支援と将来に向けた基盤づくりを並行して進めた。
① ボランティアセンターのコーディネート支援サポート
輪島市門前町に拠点を置く民間支援団体「RQ能登」のボランティアセンター運営を支援した。現地では専従コーディネーターが1名体制であったため、定期的に現地を訪問し、運営サポート、ニーズ収集・分析、ボランティアと支援先のマッチング、活動調整を行った。特に、奥能登豪雨で甚大な被害を受けた深見集落の全体コーディネートを担い、被災者一人ひとりの状況に応じた支援を展開した。限られたリソースの中でも円滑なボランティア活動を実現し、現場の支援力向上に貢献した。
② 関係機関等との情報共有の実施
支援活動の効率化を図るため、行政、支援団体、教育機関との情報共有を積極的に進めた。輪島市門前総合支所や社会福祉協議会門前支所をはじめとする支援団体とともに、毎週水曜日の「門前町支援団体連携会議」に参加し、支援状況や課題を共有し、活動調整を行った。また、能登町教育委員会、石川県立能登高校、能登町立小木中学校、Natur&Humans Japan等とも情報交換を行い、防災教育や震災伝承の推進に向けた連携を図った。
③ ノウハウ移転を見据えた情報収集
緊急支援活動と並行して、復興フェーズを見据えた情報収集・ノウハウ移転にも取り組んだ。東日本大震災からの教訓を能登地域に伝えるべく、震災伝承や語り部活動に関する意見交換を実施した。岩手県釜石市の防災・震災伝承活動に取り組む高校生グループ有志が能登を訪問し、能登高校生との同世代交流を行ったほか、釜石市の仮設団地で震災直後に始まり今も続く「トラのキーホルダー作り」の取り組みを紹介し、作成したキーホルダー約100個を輪島市と能登町の小学校新入生に届けた。震災を乗り越えた人々が「希望」と「つながり」の象徴として続けてきた活動を能登へ届けることで、被災地同士の連帯を形にすることができた。

活動日数 161日

支援対象者実人数 298人

支援対象者延べ人数 1,069人

参加ボランティア実人数 45人

参加ボランティア延べ人数 501人

本助成金による活動の成果
能登半島地震および奥能登豪雨によって被災した輪島市門前町を中心に、緊急支援活動を展開した。民間ボランティアセンターのコーディネート支援、関係機関との連携強化、復興を見据えたノウハウ移転に取り組み、東日本大震災の経験を生かして支援の質と広がりを高めることができた。
①コーディネート業務支援:
・延べ161日間にわたり現地支援を実施。
・当団体のネットワークを活用し、延べ501名がRQ能登を通じて支援に参加。(RQ能登の総ボランティア受け入れ数:延べ2,045名)
・RQ能登の受付総依頼件数は1,117件で1,069件が完了した。
・特に奥能登豪雨で被害の大きかった深見集落では全体調整を担い、被災者に寄り添った支援を行った。
②情報共有と連携:
・毎週水曜の「門前町支援団体連携会議」に参加し、各団体と支援状況を共有。
・能登町教育委員会や能登高校、小木中学校などと連携し、防災教育や震災伝承に関する情報交換を行った。
③復興を見据えた活動:
・地元団体に東北の事例を紹介し、復興活動へのヒントを提供。
・釜石の高校生グループ「夢団」とともに能登を訪問し、同世代交流や現地視察、ボランティア活動を実施。
・釜石の仮設住宅で始まり今も続く「トラのキーホルダー」作りを紹介し、約100個を能登の小学校新入生に届けた。この取り組みは今後3年継続することで合意を得ている。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
◎フェーズの変化と支援内容の転換能登半島では、地震と豪雨という二重災害の影響により、長期にわたり緊急支援が求められてきたが、発災から1年が経ち、いくつかの地域では応急的なニーズが一定程度落ち着きつつある。一方で、在宅避難者の生活再建が進まないケースも多く、今後は孤立や不安の解消、生きがいづくりや見守りなど、中長期的な支援が必要とされる段階に入ってきている。→RQ能登では、今後は耕作放棄地の利活用など、住民の生きがいづくりや地域資源の活用を通じた支援へとシフトしていく予定であり、それを五ヶ瀬自然学校(宮崎県)が中心となって支えていく体制へ移行する。当団体は、これまでの活動エリア以外の緊急支援が必要な地域へと活動拠点を移し、引き続き、緊急支援や見守り活動を中心に展開していく。◎地域ごとの支援格差と支援者の減少能登半島全体で見ると、支援が比較的行き届いている地域がある一方で、未だ復旧が進まず取り残されている地域もある。たとえば輪島市大沢町エリアは、地震と水害の両方で甚大な被害を受けたにも関わらず、生活道路が断続的に寸断されており、復旧・再建が大幅に遅れている。再建意欲のある住民の住居にも手が入れられていないケースもある。→支援者の減少が進む中でも、こうした支援の届きにくい地域へのアプローチは不可欠であり、今後は活動エリアを見直し、支援の地域格差の是正に向けた取り組みを優先していく。◎震災の経験を未来へつなげる取り組み震災の記憶や教訓を未来へ伝えていくことは、次なる災害への備えとして欠かせない。能登地域では、ようやく震災伝承の取り組みに関心を持つ動きが出始めているが、まだ継続的な仕組みにはなっていない。→東北の復興事例を共有しながら、能登高校など関心の高い地元の若者や団体と連携し、震災伝承や防災学習の仕組みづくりを模索していく。今後は、被災地間の交流も通じて、地域に根ざした防災文化の醸成を支えていきたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/santsuna311
http://santsuna.com/blog/



寄付してくれた人へのメッセージ
このたびは、あたたかいご支援をありがとうございました。皆さまからの寄付を原動力に、私たちは能登半島地震と奥能登豪雨の被災地である輪島市門前町を中心に、延べ161日間の支援活動を実施することができました。
現地では、豪雨による土砂災害も重なり、家屋や暮らしに大きな被害を受けた方々が今もなお困難な状況に置かれています。私たちは、そうした方々に寄り添いながら、支援ニーズの調整やボランティア活動のコーディネート、さらには震災の経験を未来へつなげる取り組みにも力を入れてきました。
特に印象的だったのは、東日本大震災の被災地・釜石から、震災伝承に取り組む高校生たちが能登を訪れ、同世代と交流しながら支援活動に参加してくれたことです。また、仮設団地で始まり今も続いている「トラのキーホルダー」を、能登の子どもたちに届ける取り組みも実現できました。被災地同士が手を取り合い、希望を分かち合う姿に、支援の本質を見た気がします。
皆さまのご寄付が、こうした取り組みを可能にしてくださいました。これからも支援が必要な場所に、必要な人の元に、想いと行動を届けていきます。あらためて心より御礼申し上げます。