民間災害ボランティアセンターの設置運営事業

団体名 一般社団法人sien sien west

都道府県 石川県

助成額 1,139,893円

活動開始日 2024/9/1

活動終了日 2025/3/31

助成金で行った活動の概要
令和6年能登半島地震の被災地・七尾市において、民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾を立ち上げ、生活再建と地域支援を目的とした活動を展開した。以下の4つの柱で事業を実施した。
1.作業系支援
被災者からのニーズ受付を行い、訪問チームによる現地調査を実施。地域特性や専門性に応じてニーズを分類し、適切な連携団体へ橋渡し、または自団体ボランティアにより対応した。現場活動のコーディネートは常時sien sien westが担当し、円滑な作業支援を推進した。
2.ボランティア募集・受入れ・調整・マッチング
一般ボランティアについては事前登録を行い、当日にニーズに応じたマッチングを実施。連携支援団体とは必要人数の事前調整を行い、適正配置を図った。企業ボランティアや専門職ボランティアについても、現場支援とのコーディネート調整を行い、多様な支援ニーズに対応した。
3.地域コミュニティ支援
各地域づくり協議会(七尾市内15地区)と連携し、作業系支援の周知や、サロン活動・相談会などの地域交流イベントの調整を支援。地域課題や被災者支援情報を共有することで、地域主体の復旧・復興を促進した。
4.要配慮世帯支援
在宅避難者を中心にローラー調査を実施し、要配慮世帯の把握と支援ニーズの抽出を行った。生活再建状況を確認し、福祉制度・支援制度・作業支援へ適切に繋げた。必要に応じて福祉課や包括支援センターと連携し、個別ケース対応も実施した。
以上により、震災から時間が経過する中でも、継続的な支援提供と地域との協働による復興支援を実現することができた。

活動日数 185日

支援対象者実人数 1,350人

支援対象者延べ人数 4,461人

参加ボランティア実人数 4,280人

参加ボランティア延べ人数 4,724人

本助成金による活動の成果
【1.作業系支援】
被災者から寄せられた作業ニーズに対して、民間ボランティアセンター訪問チームが現地調査を実施し、ニーズに応じた支援マッチングを行った。家財搬出、ブロック塀解体、住宅の簡易修繕などを含めた994件のニーズ受付のうち、688件を完了。
現場調整・コーディネートを一元的に担うことで、的確な支援を行うことができた。
【2.ボランティア募集・受入れ・調整・マッチング】
一般ボランティアの事前登録・当日マッチングを実施し、延べ6943人を受け入れた。企業ボランティア・専門職ボランティアも含め、支援内容や団体特性に応じた配置を行い、多様なニーズに柔軟に対応。また、旧石崎保育園を活用し、センター内に宿泊ベースを設置し、延べ2,272名の宿泊者を受け入れました。宿泊ベースを設置したことにより、ボランティアに参加しやすい状況を作り出すことができ、結果、多くのボランティアを受け入れることにつながった。
【3.地域コミュニティ支援】
七尾市内15地区の地域づくり協議会と連携し、作業支援ニーズ受付やサロン活動、相談会の調整支援を実施。被災者の孤立防止・心身ケアを目的に、訪問型サロン(マッサージ・足湯・お茶会・ヘアカット等)を年間50回開催し、地域に根差した支援活動を展開した。
【4.要配慮世帯支援】
在宅避難者や要配慮世帯を対象に、ローラー訪問(648件)および現地調査(418件)を実施。
生活環境や支援ニーズの把握を行い、福祉制度・支援制度・作業系支援へ適切に接続。特に要配慮世帯への個別作業支援(家財搬出、引越し支援等)は10件対応し、生活再建に向けた具体的な支援に繋げた。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
本助成金を活用した事業を通じ、発災から時間が経過する中でも、被災者支援の必要性は依然として高く、継続的な支援体制の重要性が明らかとなった。特に、七尾市災害ボランティアセンターの閉鎖後、市民が支援を依頼できる場がなくなる中で、民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾が代替機能を担う形となり、当初想定を超える対象(市域全体:約21,000世帯)への対応が求められた。この急激な対象拡大により、ニーズ受付・調整・支援活動すべてにおいて業務負担が増加した一方、限られた人員・資源で対応せざるを得ない状況となり、特にスタッフの負荷偏重や車両・資機材不足といった課題が浮き彫りになった。
また、災害対応において本来公的機関が担うべき支援調整やケース管理の機能を民間団体が代行せざるを得なかった点も、制度的・資源的限界を認識する機会となった。
今後に向けては、平時から地域内外の関係機関との連携体制を構築し、災害時における役割分担・意思決定フローを事前に明確化しておく必要がある。単なる顔の見える関係性ではなく、実効性のある連携協定の締結や定期的な合同訓練など、実践的な備えを強化していく。
また、災害対応から中長期の地域づくりへシフトしていくために、地域住民主体による防災活動支援や、地域課題解決に向けたワークショップ・プロジェクト型支援を展開し、被災地が「支援される側」から「自ら未来をつくる側」へと移行できる仕組みづくりを目指す。
今後も、民間ならではの柔軟性と即応性を活かしつつ、行政・福祉・地域住民と連携し、持続可能な地域支援体制の構築に取り組んでいく。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://oratchananao.hp.peraichi.com/
https://www.facebook.com/oratchananao/



寄付してくれた人へのメッセージ
このたびは、赤い羽根共同募金を通じて皆さまからの温かいご寄付をいただき、心より感謝申し上げます。おかげさまで、私たちは七尾市全域で支援活動を進めることができました。皆さまのご支援が、日々の活動を支える大きな力となっております。
皆さまのご支援により、私たちは「民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾」を立ち上げ、生活再建に向けた作業支援や、孤立防止を目的とした交流活動、地域全体を対象とした見守り支援など、多角的な取り組みを展開することができました。
活動の現場では、家を失った方や生活再建に不安を抱える方々が、ボランティアや地域住民とのつながりの中で、少しずつ笑顔を取り戻していく様子が見られました。
支援物資を受け取った際の安心した表情、足湯やお茶会に参加された高齢者のほっとした笑顔、家財の搬出支援後に「これでまた一歩踏み出せる」と語ってくださった言葉。
こうした一つひとつの小さな笑顔と感謝の声が、支援活動に携わる私たちにとって、何よりの励みとなりました。
被災地の復興は、目に見える部分だけでなく、心の再建、地域コミュニティの再生という長い道のりでもあります。皆さまからいただいたご寄付は、単なる物理的な支援にとどまらず、「誰かが自分たちのことを想ってくれている」という温かなメッセージとして、被災された方々一人ひとりに届いています。
私たちは、これからも地域に根ざし、被災された方々と同じ目線で寄り添いながら、一歩ずつ復興への歩みを進めてまいります。
皆さまのご支援が、被災地の希望となり、支えとなっています。心より感謝申し上げるとともに、今後とも温かいご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。