都道府県 愛知県
助成額 1,820,371円
活動開始日 2024/8/1
活動終了日 2024/12/31
助成金で行った活動の概要
事業1)仮設住宅の物理的環境の改善(7月以前から継続)
本事業では、仮設建設完了月に建設された6か所・82世帯を中心に、7月以前から実施していた室内の簡易修繕を継続。収納棚の取り付け(収納スペースの拡張・1世帯2か所まで無料)、シンク下の収納扉の開閉向きを変更(冷蔵庫の位置により開閉できないケースがあり蝶番の位置を変更)、網戸・カーテンレール・のれん等の設置、物干し等の位置の調整等を行った。プロジェクトリーダーは希望者に事前調査の上、設置計画書を作成、DIYが得意なボランティアによる施工担当2名と対話を通じてさらなる生活課題や心身の健康状態などを確認するヒアリング担当1名の3名1チーム×3チームで稼働した。
事業2)活動拠点「ボラまち亭」の運営
6月2日オープンしたみんなの居場所「ボラまち亭」の管理・運営を継続。「ボラまち亭」には①駄菓子等の販売スペース②おすそわけスペース(フードパントリー)③交流スペースの機能を置き、最大30名のボランティアの宿泊スペースとシャワー、トイレを完備。12月末までに約2,500人の受け入れを行った。拠点には仮設・在宅の被災者・月平均1,000人が来訪。孤立・孤独防止を目指すと共に、毎回アンケート調査を行い、課題がある場合は個別訪問・面談の上、関係機関につないでいる。また、町、社協、RSYが合同運営するグルーグルカレンダーにて各仮設や小規模集落の集会所・公民館での他団体・個人によるアクティビティ企画を調整し、開催場所に偏りや重複が出ないよう配慮している。
事業3)個別情報のとりまとめと町主催「災害ケース検討会議」への報告、ハイリスクケースへの個別対応
町は子育て健康課が主幹となり5月2日より隔週で「災害ケース検討会議」を開催。関係機関が関わる要配慮者や生活困窮者の情報共有と個別支援計画の検討・対応を行っている。ケースは主に①ADLの低下や心身の健康状態の悪化②住まいの確保(仮設の不具合、自宅修繕業者が見つからない・対応が遅いなど)③公的支援制度の未申請④アルコール依存やDVの発症⑤当座生活する現金の確保などに分類され、毎回15~20件にものぼる。町で対応人材が確保できない場合は、RSYボランティア看護・福祉チームが家事援助や移動、申請サポートなどを行い実働部隊として支援の隙間を補完している(毎月のべ10~15回程度稼働)
活動日数 98日
支援対象者実人数 297人
支援対象者延べ人数 6,010人
参加ボランティア実人数 210人
参加ボランティア延べ人数 1,176人
本助成金による活動の成果
①応急仮設住宅における「住みにくさ」の軽減
心身の健康状態を維持するためには、食べる、出す、寝るが滞らず、動線が確保され、衛生的かつ整理整頓された居住空間の整備が重要である。今回の取り組みで、「過ごしやすさ」「動きやすさ」が増進され、住民のストレスの軽減や居心地の良さ、安心感につながった。単なる施工だけでなく、作業を通じて住民とスタッフ・ボランティアが顔を合わせ対話を重ねる時間を持つことで信頼関係が育まれ、心情の吐露やさらなる生活課題の相談、発見などに繋がっている。
②被災後の孤立・生活不活発病の防止、「楽しみ」の場の創出、生活困窮世帯早期発見
「ボラまち亭」の運営を行うことで、人と出会い交わることの喜びや気軽に相談できる場所があることへの安心感が生まれ、外出の機会増加の一助となっている。おすそわけコーナーでは、住民自身が「必要な方に分けてあげて」と、手作り野菜や生活物品を持ち込み、好循環が生まれている。また、イベント行事の相談や広報周知の協力依頼なども寄せられ、住民の主体性や自己実現を応援する場としても機能している。
③継続的なボランティアの確保、交流人口増加への期待
町内および近隣市町で宿泊場所が確保できないことで、「何かしたい」と思うボランティアが二の足を踏んでいる状況があり、被災地は支援者不足や震災への風化の課題が悩みであった。そのため、拠点を確保したことで継続かつ安定的なボランティアの確保が可能となり、よりきめ細かく多岐にわたるボランティア活動メニューを提供することが可能となった。また、町や住民との触れ合いにより穴水ファンも増え、定期的な活動を希望する団体や個人のリピーターも増加している。
④福祉人材不足の補完
町では現在、福祉人材不足という深刻な課題を抱えている。特にケアマネ・ヘルパーの慢性的な不足により、福祉サービスにつなげられない、つなげたとしてもサービス提供に至らないケースが少なくない。現状の補完として、本法人は看護・福祉職現役・OBらと共に「RSYボランティア看護・福祉チーム」を稼働し、専門領域の枠を超えて被災者のニーズに対応している。「災害ケース検討会議」で共有された要配慮者の定期訪問を通じて、被災者の自立までの生活を支えている。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
①住民による自主運営企画の応援高齢化率が50%を超えるこの町では、地域の祭りや行事等の担い手が減少し、コロナ禍や震災を経てこれに拍車がかかっている。特に山間部や沿岸部の小規模集落は歯抜け状態となり、仮設住宅が建設されていない地域には集会所や公民館等の集いの機会も少なく「さみしい」「不安」「楽しみやることがない」などの声も聞かれている。そこで従来の地域行事を復活させ、バラバラとなった住民同士の関わりをつなぎ直す機会創出に努める。既にいくつかの地域からは協力を求める声も出ているため、丁寧に対応していく。
②食を通じた健康維持、居場所づくり、雇用の創出「ボラまち亭」でのアンケート調査では、常に2~3割が「食欲が減った」「睡眠が減った」「意欲低下・不安」等を訴えている。特に50~70代の男性は外出の機会が少なく、飲酒量の増加やDVに発展するケースも見られた。また、小学5年~高校生までの居場所が少なく、子どもたちからも「仮設は狭くて勉強できない「家族との距離が近くて居場所がない」などの声も聞かれている。そこで「ボラまち亭」で食堂を立ち上げ、食生活の改善や居場所、新たな雇用創出の機会につなぐ。
③子どもおよび子育て世代へのサポート子育て中のシングルマザーや子どもを養育しながらの住まいの再建に不安や課題を持つ子育て世代を中心に、食料・生活物品の支援や臨床心理士やファイナンシャルアドバイザーなどの専門家による個別相談の機能を強化する。町の将来を担う子ども達や子育て世代をサポートすることで町外への人口流出に歯止めをかけるきっかけづくりに貢献する。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://rsy-nagoya.com/rsy/
寄付してくれた人へのメッセージ
皆様からご支援頂いた助成金により、町に多くのボランティアを受け入れることが可能となり、被災者の暮らしと心を支えて頂いています。被災者一人ひとり抱える課題や不安に丁寧に向き合い、今後も時には一緒に泣き、怒り、喜びを分かち合いながら、明日への「生きる力」を応援していける活動を目指して取り組んでまいります。今後とも何卒よろしくお願い致します。