都道府県 長野県
助成額 920,000円
活動開始日 2024/1/10
活動終了日 2024/2/28
助成金で行った活動の概要
当活動はR6能登半島地震で被災された地域住民様の瓦礫撤去・搬出運搬をお手伝いさせて頂く事で、生活の復旧の一助を担うことを目的に、R6年1月10日に富山県氷見市と石川県七尾市に入り、2月28日までの間に延べ38日間の活動を実施致しました。
主に建物外周の地震被害ブロック塀の撤去や庭に倒壊した石灯籠撤去です。この石灯籠と言う物は驚くほどの重量物で、ひとつのパーツだけで100kg~1tを超える重さの物も多数あります。倒壊した場所によっては現場で石を割らなければ撤去出来ないと言った場面も多く見られます。
一般の方が扱うには非常に危険な作業ですし、相応の重機機材も必要な作業となります。そのため、当団体ではバックホー(ツカミアタッチメント)とダンプカーを駆使し、それらを撤去する活動を展開しました。また3tダンプにポリタンクを積載し、生活用水の運搬等も実施。更に当団体建築技術系メンバーにより、液状化で束柱と束石が剥離してしまった床の修復作業等も行わせて頂いております。
なお、当団体では、現在もR6年4月15日より富山県氷見市・石川県志賀町・七尾市にて第二次活動を継続中です。
活動日数 38日
支援対象者実人数 84人
支援対象者延べ人数 84人
参加ボランティア実人数 6人
参加ボランティア延べ人数 51人
本助成金による活動の成果
R6年1月10日に長野県から富山県に入り装備を整え、翌11日より氷見市社会福祉協議会ボランティア総合センター(以下、氷見市社協)と連携の上、活動を開始しました。
1月12日、2t重機(ツカミ仕様)と3tダンプカーを使い石川県七尾市佐味町の倒壊ブロック塀(12段×90m)撤去を開始。断水中の同地及び石川県七尾市矢田町に向けて飲料水500リットル(後に随時継続)を運搬。
1月18日より氷見市内の倒壊灯篭撤去技術班として重機・ダンプで活動に参加。
1月29日より再び七尾市のブロック塀撤去活動。
2月2日よりNGO日本警察消防スポーツ連盟事務局様と連携。氷見市社協様からのニーズ対応と同時対応。
2月21日には七尾市佐味町の家屋床下に入り、液状化で剥離してしまった基礎と束柱の修復を行いました。まだ10坪程度が未着手となっておりますが修復部分8坪に関しては良好な修復状態に至りました(残りの不良個所は第二次支援活動にて対応中です)。
氷見市社協様、NGO日本警察消防スポーツ連盟事務局様との連携により38日間の活動で倒壊灯篭は約200基、倒壊ブロック塀の撤去も延べ7案件を完了致しました。
上記の活動をとおし、ブロック塀や灯篭というと、一見、生活に直結しないと思われますが、ある被災者様は「傾いたブロック塀が崩れ、隣家や通行人に万が一のことがあると思うと、震災後は眠れなかった。ブロック塀がなくなったことで、安心して眠れる」とのお言葉や、「庭の倒れた灯篭を見ていると、心が沈んだままだった。これで、一歩、復旧に進める」とのお言葉をいただき、当団体の取り組みが、被災者様もの心の復旧」の一助になっていると実感するとともに、ブロック塀や灯篭の撤去が、復旧・復興に欠かせない活動の一つと確信しました。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
富山県氷見市社協様からの灯篭案件に関しましては、2月末までにほぼ収束状態へと向かう事が出来ましたが、能登半島には驚くほど多くの灯籠が存在し、その大半が倒壊している状態である事を知りました。
今後の課題・取り組みとしましては、石川県羽咋郡志賀町社会福祉協議会様との連携により、志賀町内の灯篭及びブロック等の重量物撤去案件への対応へ参ります(既に当団体第二次支援活動として4/25より約45日間の計画で志賀町技術案件対応への活動を開始しております)。
地域住民様や地元ボランティアの皆様、そして社協ほか各地の社協スタッフ様との協力関係を構築し、少しでも被災者様が安心した生活を送ることができる日常を取り戻せるよう、当団体として最善を尽くしながら活動を進めています。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://device.sound-st.com/
寄付してくれた人へのメッセージ
貴重なご寄付をくださったみなさま。本当にありがとうございます。重機やダンプを要する災害支援には、本当にたくさんの費用が掛かります。重機類がなくては行えない支援が多数あり、当団体では主にそれらを駆使した活動に取り組んでおります。案件の大多数が「石灯籠やブロック塀撤去」となります為、石材を砕く機材も必要でした。
「敷地内に倒壊した石灯籠を撤去するのが災害支援?」とお感じになられる方も多いかと思います。ですが、毎日毎日家の中の整理を行いながら外を見るたびに倒壊した灯籠を眺めて溜息をつかれている被災者様の現実を知りました。
そして「溜息の中から未来など描けない」と思いました。
石灯籠は見た目よりも重く、とても人力では持ち上げられない物です。重機で行っても、爪(バックホーで物を掴む鉄のアタッチメント)も削れてしまう程の重量物です。その重さに、撤去を諦めてしまわれる被災者様もいらっしゃいます。ですが、それを撤去して行くと、皆様徐々にホッとされて笑顔になられるのです。「今夜から安心して眠れます」「また頑張れます!」と涙される方も多くいらっしゃいます。
そして安堵の中、少し会話も弾みます。「この機材(ダンプ・重機)は?あなた方はこういうお仕事なの?」と聞かれるたびに「日本中の方々が支援くださっていて、その寄付や思いで動いている機材なんですよ!」とお伝えして参りました。
「今、日本中が能登を応援していて決して諦めていないと言う事」をお伝えし続ける事の大切さを感じています。皆様からの尊いご寄付をお預かりさせて頂いている活動であると言う事…そしてそれをお伝えしながらご支援者皆様と共に能登半島を駆け巡っております。被災者様と共に、皆様からのご支援に心から感謝いたしております。