都道府県 東京都
助成額 2,970,000円
活動開始日 2024/1/1
活動終了日 2024/12/31
助成金で行った活動の概要
能登半島地震で被災した子どもたちに安全で安心できる居場所を提供し、心身のケアや学びの機会をサポートすることを目的として、以下の通り活動を行いました。
・活動期間
2024年1月4日~2024年12月31日
・活動場所
石川県七尾市(矢田郷コミュニティセンター、ひかりのここども園ほか)
・支援対象・件数
上記地域またはその近隣地域で被災した子ども(4~18歳)とその保護者 のべ約3000名
・具体的な活動内容
〇遊びと交流活動の提供
避難所内や近隣施設に子どもたちの居場所を設置。絵本、ボードゲーム、折り紙、レクリエーションなどを通じて、子どもたちが笑顔で過ごせる時間を作りました。
〇学習支援の実施
大学生による宿題や復習のサポートを実施。居場所内に学習スペースを確保し、学びの遅れを少しでも軽減できるよう努めました。
〇預かり支援
必要に応じて子どもたちの預かり支援も行い、保護者が休息時間や作業時間を確保できるようサポートしました。
活動日数 150日
支援対象者実人数 150人
支援対象者延べ人数 2,000人
参加ボランティア実人数 110人
参加ボランティア延べ人数 860人
本助成金による活動の成果
今回の活動において、以下のような具体的な成果が得られたと考えています。
1.子どもたちの笑顔と安心感の回復
居場所での遊びや交流の時間を通じて、避難所生活での緊張や不安から解放されたようで、子どもたちの表情に明るさが戻りました。折り紙、ボードゲーム、読み聞かせ、工作活動など、さまざまな遊びを通して、子どもたちの笑顔を多く見ることができました。ある子どもは「久しぶりに友達と遊べた」「ここに来ると楽しい」と嬉しそうに話し、保護者からも「子どもが笑う姿を見て安心した」という声が寄せられました。
2.学習支援による教育の機会確保
学校が再開するまでの間、子どもたちの学習の遅れを少しでも補うため、居場所内に学習スペースを設置し、大学生による学習サポートを実施しました。避難所という環境の中でも、宿題や基礎学力の復習に取り組む姿が見られ、子どもたちの学びへのモチベーションを支えることができました。
3.心のケアのサポート
当団体と繋がりのあった精神科医や小児科医とも連携しながらボランティアスタッフが子ども一人ひとりに寄り添い、不安やストレスが大きくなりすぎていないか気を配りながら接しました。子どもたちと一緒に遊びながら対話を重ね、安心して自分の気持ちを表現できる環境を提供した結果、子どもたちの情緒の安定につながったのではないかと思います。
4.保護者へのサポートと信頼関係の構築
子どもたちが居場所にいる間、保護者の方々は休息や生活再建に向けた時間を確保することができました。保護者からは「心に余裕ができた」「安心して子どもが過ごせる場所があって助かった」といった声が届き、活動を通じて地域との信頼関係を深めることにもつながりました。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
支援活動を通じて見えてきた課題と今後の展望については以下の通りです。
1.継続的な支援体制の確立
地震によって失われた遊び場や施設の復旧には時間がかかり、また、学校の再開後も、子どもたちの学習の遅れや教育環境の不足が課題となっています。そのため、継続的な支援が必要だと考えていますが、これには人材や運営資金の確保が不可欠です。今後は、地域の大学や支援団体とより密接に連携し、長期的な支援体制を整備していけるよう、努めていきたいと考えています。
2.長期的な子どもたちの心のケアの必要性
地震による精神的なダメージは表面化しにくく、時間が経ってから現れる場合もあります。活動を行っていても、不安定な様子を見せる時期は子どもによってさまざまだと感じました。そのため、子どもたちの心のケアを引き続き行い、何か異変を感じた時にはすぐにフォローできるよう、保護者はもちろん、地域の人々や専門の医師などとの関係づくりにも引き続き取り組んでまいります。
3.他団体等との連携の重要性
今回の支援活動を通じて、地域住民や学校、行政などとの連携の重要性が改めて認識されました。今後も随時連携を取らせていただきながら、被災した子どもたちをサポートしていけたらと思います。また、活動を続けていくにあたり、全国の支援者の皆様にも、現地の状況を継続的に発信し、多くの方と協力の輪を広げていきたいと考えています。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://kyouikusaikou.jp/
寄付してくれた人へのメッセージ
この度は、能登半島地震で被災した子どもの居場所支援活動に対し、温かいご支援とご寄付をいただき、誠にありがとうございました。皆様からの真心のこもったご支援が、困難な状況にある子どもたちとそのご家族を支える大きな力となりました。心より感謝申し上げます。
地震発生からしばらくの間、子どもたちは慣れ親しんだ日常を失い、不安と恐怖の中で過ごしていました。避難所生活では、自由に遊ぶことも学ぶこともままならず、ストレスや疲労が蓄積している様子が見られました。そのような中で、私たちは、皆様からのご寄付を活用させていただき、「子どもたちが安心して過ごせる居場所」を提供してまいりました。
避難所生活が一区切りした後も、現地の方々のニーズを受けて活動を継続しましたが、中長期的な活動を通じて、子どもたちの笑顔が少しずつ戻ってきたのを実感しています。また、子どもたちが居場所を訪れている間、保護者の方々にもひとときの休息を取っていただくことができ、「子どもが安心して過ごしているのが何より嬉しい」「心のゆとりが生まれた」といった声をいただきました。
こうした前向きな変化を生めたのも、皆様の支えがあってこそです。誠にありがとうございました。
しかし、完全な復興にはまだ時間がかかり、今後も、子どもたちが安心して学び、遊び、心のケアを受けられる環境づくりが必要だと考えています。これからも、できる限り活動を継続して、子どもたちの笑顔のために全力を尽くしてまいりますので、引き続き、温かいご支援と見守りをどうぞよろしくお願い申し上げます。