都道府県 秋田県
助成額 430,000円
活動開始日 2024/1/24
活動終了日 2024/3/15
助成金で行った活動の概要
長引く避難生活と長期の断水により食事にも困難を抱える被災者を対象に、輪島市門前町や能登町、珠洲市にて主にこれまで炊き出し支援が乏しかった中小の避難所向けに、昨年の秋田豪雨災害で他県から大いに支援を受けた本県からの恩返し/恩送りの意も込めて秋田名物「きたりたんぽ」「いぶりがっこ」など、厳選した秋田産食材を生かしたメニューとして8ヶ所で合計640食を提供。
また炊き出し以外にも救援物資の配布や、門前町の避難所では朝のトイレ清掃や水の補充などのルーティンワークをサポート、足湯サービスやコーヒーサロン開設、住民の声に耳を傾ける活動を心がけた。
活動日数 12日
支援対象者実人数 600人
支援対象者延べ人数 600人
参加ボランティア実人数 12人
参加ボランティア延べ人数 20人
本助成金による活動の成果
「きりたんぽ」は大人数向けの炊き出しメニューとしては決してコストパフォーマンスが良いとは言えませんが、一つの器で主食と汁物を兼ね、断水が続く中でゴミや洗い物を極力出さない点や、通常の炊き出しでは類似しがちなメニューに地方色を出して、多少なりともバリエーションをつけられる点なども考慮しました。また昨年の秋田豪雨災害に他県から寄せられた支援に対しての恩返し/恩送りの意味でも、「被災地から次の被災地へ」、応援や励ましの意味も込めました。
衛生面には十分に配慮して、炊き出し準備及び配膳を行いました。事前に避難所担当者から「味の濃いものは控えめに、なるべく食べ残しのないように」とのレクチャーがあり、薄味で一人当たりの提供する分量を抑えめに(希望者にはおかわりの分も用意)、いぶりがっこは高齢者でも食べやすいよう薄切りにして個別のフタ付きカップで提供するなど、現地事情に極力配慮しての活動を心がけました。
住民からは「きりたんぽは初めて食べたがおいしかった、地鶏のダシがいい、いつか秋田にも行ってみたい」などの声が寄せられ、概ね好評でした。寒さも厳しい避難所生活の中で、体も心も温まってほしいとの思いを僅かの機会でも実現できたことはありがたく存じます。
今回の活動に際して、食材の無償または格安での提供など地元では多くの企業や団体、農家の方々などからのご協力をいただき、感謝の念に堪えません。結果的に当会の活動での費用軽減と同時に、多方面での能登支援の意識向上につながるきっかけにもなったようにも思われます。
また当会の活動が地元新聞で記事になり、多くの反響もありました。被災現場の実状を尋ねられ、現地入りの際の助言を求められるなど、能登への関心や防災意識を高める一定の効果はあったものと思われます。1月の時点では行政・医療機関やインフラ関係企業以外の民間団体による現地での活動は秋田からごく僅かと見受けられましたが、飲食関係等の各種団体による現地入りが徐々に活発化、間接的にでも実際に現地へ向かう支援の輪が拡がったとすれば幸いです。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
地震により倒壊して2ヶ月以上放置されたままの家屋も多く、業者の手も回らない中で住宅関連の作業にボランティアがまだ十分に取りかかれていないとの声もあります。能登の被災地域に根付いた支援活動を継続中の各種団体とは今後も連携を取りながら、住民のニーズに応えた支援活動を心がけたいと思っています。我々としては心の準備はしていたものの、今回の活動中では遺族ケアやメンタルヘルス系の深刻な状況へのケアを必要とする機会は乏しかったのですが、避難所から仮設住宅への移行も徐々に始まる中で、次回以降の活動ではそれらの対応にも準備を重ねていくべきと考えています。また今後は被災した地元主体で企画される被災者向けの応援・復興イベントにも、協力していきたいと思います。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://vihara.main.jp/
https://www.facebook.com/vihara.akita
寄付してくれた人へのメッセージ
皆様のご支援により、我々の活動を支えていただき厚く感謝申し上げます。
今回の能登半島地震は、地理的条件や冬の寒さや雪、道路の損壊とアクセスの困難さ、相次ぐ余震、長引く断水など悪条件が重なり、近年でも極めて困窮度合いの高い災害です。今後も息の長い支援が必要と思われますので、引き続き多くの方々のご支援をよろしくお願い申し上げます。