奥能登支援 ボランティア・福祉支援活動拠点づくり

団体名 社会福祉法人長野県社会福祉協議会

都道府県 長野県

助成額 3,000,000円

活動開始日 2024/1/9

活動終了日 2024/3/31

助成金で行った活動の概要
1 ボランティア参加を促進するための先遣隊派遣、支援者の拠点設置  1月初旬から奥能登地域に先遣隊を派遣し、1月20日に石川県能登町の能登海洋ふれあいセンターにトレーラーハウス2台、仮設トイレ等を設置して支援者拠点とした。拠点を活かして、長野県ふくしチーム、長野県防災士会、炊出しボランティア団体等が支援に入った。  拠点の設置により、長野県ふくしチームは、2月中旬まで奥能登に継続的に入った唯一のDWATチームとして活動した。 また、長野県内社協DSAT(災害ボランティアセンター運営支援者)を派遣して、災害ボランティアセンターの開所を支援した。 2 長野県内からの災害ボランティアの参加促進(2月~)  能登町災害ボランティアセンターの開所に伴い、県内からの災害ボランティア活動の参加呼びかけ、受入れ調整支援を実施。また、現地のニーズに応じて、介護福祉士や建築士などの専門職ボランティアを派遣した。  災害ボランティアセンター支援のため、中古の軽トラ10台の寄付を募って能登町社協と輪島市社協に無償貸与した。 また、使っていない入浴サービス車2台を県内から発掘し、長野県介護福祉士会等と協働で、奥能登入浴支援プロジェクトを実施、多くの高齢車、障がい者の「1カ月ぶりの入浴」を支援した。断水が長引く中で、入浴支援ニーズは高く、山ノ内町社協などが温泉入浴車で3回にわたって温泉を運搬し、能登町、輪島市等の福祉施設等の浴槽に供給して入浴していただき、大変好評だった。 入浴車は、その後も、奥能登で支援活動を継続している災害NGO結の調整で、施設や在宅の要介護者等の入浴支援に活躍している。 3 農家民宿の拠点「春蘭の里」との連携支援(2月下旬~)  ボランティア活動の本格化に伴い、50棟を超える農家民宿の拠点「春蘭の里」の民泊再開を支援。ボランティアの宿泊拠点として宿泊させていただくとともに、同地域のミニ災害ボランティアセンターとしてコンテナハウスを移設して活用してもらうなどの支援を行った。 長野からのボランティア団体の宿泊予約調整を旅行業者に依頼して、現地の負担を軽減するとともに、有償ボランティアマッチングサイト「スケッター」を活用してお手伝いを派遣した。

活動日数 83日

支援対象者実人数 195人

支援対象者延べ人数 1,425人

参加ボランティア実人数 95人

参加ボランティア延べ人数 331人

本助成金による活動の成果
1 先遣隊の派遣と支援のための拠点づくりについて  令和元年台風第19号災害の恩返しの意味もあり、長野県内からの支援活動の意欲は高かったが、交通の寸断などから、被災地に負担をかけずにどのように支援すればよいか、悩む声が多かった。 本助成を活用して速やかに先遣隊を派遣、現地に支援者拠点を設置したことで、信州から能登へ沢山の支援団体の活動をコーディネートできたことは大きな成果だった。  また、2月中旬からは、地元の農家民宿の拠点「春蘭の里」に支援者の宿泊を推奨し、同地域の営業再開を支援した。同地域では、中山間地ならではの簡易水道(山から引いた上水と合併浄化槽)が功を奏し、発災以降も水道を使える状況があった。また、柱の太い古民家が地震に強かったなど、中山間地の多い長野県内からも学ぶことが多かった。  今後もボランティア支援の拠点として活用させていただくとともに、防災に強い自立の村づくりについて、学びと交流が広がることが期待される。 2 多様な専門団体の支援調整  災害ボランティアセンターでは専門的なニーズに対応するボランティア派遣を実施したことも成果であった。  断水が続く中、入浴支援ニーズに応えた奥能登入浴支援プロジェクトは、2台の訪問入浴車を県内から「発掘」し、夏までに延べ1500人の要介護者等の入浴を支援した。  また、春蘭の里などの中山間地域では、家屋の応急危険度判定が回ってこなかったため、壁にひびの入った自宅に戻れるのか見通しが立たない住民に対して、長野から建築士を派遣し家屋被害の見立てを行い地元行政への相談を促すことで「希望が出てきた」と喜んで頂いた。  能登町、輪島市等の小規模福祉施設では、介護福祉士の外部応援を依頼した際の報酬の支払いが困難とのことで、外部応援を躊躇する状況があった。そこで、有償ボランティアのマッチングサービス「スケッター」と連携、のべ60人の専門職ボランティアを派遣することができた。 3 今後の展望  能登半島も春となり、復興活動が本格化するなか、これまで築いた拠点と地元の皆様との信頼関係を活かしながら、より積極的なボランティア団体等の派遣を呼びかけていきたい。 また、学生や村おこし団体のボランティア参加を促進して、自然に恵まれた奥能登と信州の交流が長く続くよう、これからも積極的なコーディネート機能を果たしていきたい。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
1 ボランティア参加を促進するための先遣隊派遣、支援者の拠点設置  1月初旬から奥能登地域に先遣隊を派遣し、1月20日に石川県能登町の能登海洋ふれあいセンターにトレーラーハウス2台、仮設トイレ等を設置して支援者拠点とした。拠点を活かして、長野県ふくしチーム、長野県防災士会、炊出しボランティア団体等が支援に入った。  拠点の設置により、長野県ふくしチームは、2月中旬まで奥能登に継続的に入った唯一のDWATチームとして活動した。 また、長野県内社協DSAT(災害ボランティアセンター運営支援者)を派遣して、災害ボランティアセンターの開所を支援した。 2 長野県内からの災害ボランティアの参加促進(2月~)  能登町災害ボランティアセンターの開所に伴い、県内からの災害ボランティア活動の参加呼びかけ、受入れ調整支援を実施。また、現地のニーズに応じて、介護福祉士や建築士などの専門職ボランティアを派遣した。  災害ボランティアセンター支援のため、中古の軽トラ10台の寄付を募って能登町社協と輪島市社協に無償貸与した。 また、使っていない入浴サービス車2台を県内から発掘し、長野県介護福祉士会等と協働で、奥能登入浴支援プロジェクトを実施、多くの高齢車、障がい者の「1カ月ぶりの入浴」を支援した。断水が長引く中で、入浴支援ニーズは高く、山ノ内町社協などが温泉入浴車で3回にわたって温泉を運搬し、能登町、輪島市等の福祉施設等の浴槽に供給して入浴していただき、大変好評だった。 入浴車は、その後も、奥能登で支援活動を継続している災害NGO結の調整で、施設や在宅の要介護者等の入浴支援に活躍している。 3 農家民宿の拠点「春蘭の里」との連携支援(2月下旬~)  ボランティア活動の本格化に伴い、50棟を超える農家民宿の拠点「春蘭の里」の民泊再開を支援。ボランティアの宿泊拠点として宿泊させていただくとともに、同地域のミニ災害ボランティアセンターとしてコンテナハウスを移設して活用してもらうなどの支援を行った。 長野からのボランティア団体の宿泊予約調整を旅行業者に依頼して、現地の負担を軽減するとともに、有償ボランティアマッチングサイト「スケッター」を活用してお手伝いを派遣した。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.nsyakyo.or.jp/r6noto/



寄付してくれた人へのメッセージ
この度、災害ボランティア・NPO活動サポート募金を活用し、石川県被災地へいち早く様々な支援を継続的にかかわり、被災地の変化に合わせた支援へのニーズや被災地住民の声に寄り添う支援の活動を行うことができました。ご協力いただいた皆様へ感謝の言葉と共に、地域の変化をお伝えいたします。  1月初旬から奥能登地域に先遣隊を派遣し、1月20日に石川県能登町の能登海洋ふれあいセンターにトレーラーハウス2台等支援者拠点を設営しました。主要道路の寸断により、支援者やボランティア、支援物資等も滞り、情報も散在しているような時期でした。支援活動を始めるにあたり、被災地の多様なニーズを把握し、現地関係機関との調整、県外の支援体制との調整が急務でありました。  支援者拠点があることで支援体制を継的に確保し、現地のニーズ変化や体制に合わせて支援を展開することにつながりました。拠点を活かし、長野県ふくしチームによる介護の必要な避難所や介護施設等への継続的応援を3月末まで行いました。特に、専門的な支援を継続的に実施することは、「地元に残りたい」という高齢者の願いに寄り添う施設の再開へむけ共に活動を共に行うことができました。 助成金のおかげで支援制度の制約にとらわれずに、被災地のニーズに真っすぐに向き合い活動を展開することができました。感謝しております。  また、災害ボランティアについては、長野県内社協DSAT(災害ボランティアセンター運営支援者)を派遣し、災害ボランティアセンターの開所を支援することで、地元社会福祉協議会の運営支援やボランティアの力を必要としている被災地域へとつなげていきました。入浴支援など、入浴車の導入やこれまでの経験やニーズに対応し、炊き出し支援や、建築士や防災士団体等の専門性ある支援にも広がりました。  長野県では、4年前洪水被害の際に多くの方々の支援を受けました。また、ボランティア活動への参加の経験もあり、片付けなどの活動以外に、被災地への寄り添う気持ちを合わせて届ける事にもつながりました。  これから、地域の復興過程には息の長い支援活動ができる基盤づくりへ必要となってきます。そこで、地元の農家民宿の拠点「春蘭の里」との連携支援を整備し、復興にむけた地域づくりや担い手の確保、ボランティアの力も活用した地域住民に寄り添いながらこれからも関わりを持っていきたい。