都道府県 東京都
助成額 920,000円
活動開始日 2023/10/1
活動終了日 2024/9/30
助成金で行った活動の概要
【学習支援】
毎週火曜日 16:00~17:30
毎週木曜日 16:30~18:00(オンライン)、17:00~18:30(対面/小学生)、18:30~20:00(対面/中高)
毎週土曜日 10:30~12:00(対面・オンライン)
学校の勉強で分からないところ、宿題、生活に必要な日本語の勉強を、子どもとボランティアと1対1で取り組んだ。
【ボランティア募集】
・2023年11月14日 津田塾大学の日本語教材研究の授業で担当職員といちごの部屋委員がゲスト講師をつとめた。
・2024年4月~6月 近隣の大学、国際基督教大学のボランティア体験授業の実習先として、また成蹊大学ボランティア支援センター学生スタッフグループの活動体験を受け入れた。
・広報を見たボランティア希望者に随時説明会を実施した。
【研修会】
外国ルーツの子どもたちへの日本語支援を学ぶ「一人ひとりの子どもをよく見る・よりそう支援とは」
日時:2024年9月28日(土)14時~16時
講師:東谷知佐子さん(NPO法人 HATI JAPAN)
場所:東京YWCA武蔵野センターまたはオンライン(ZOOM)
子どもが日本語を学ぶ時に、学びに取り組みにくい状況や集中しにくい状況が見られる。これらが言葉によるものか、発達によるものか、またそれらをどのように考えて支援者が対応していくと良いかについて学んだ。支援学級の仕組みや外国ルーツの子どもが特別支援学級に入らざるを得ない状況について学び、今後の支援について考えた。
【いちごの部屋委員会】
月に1回、運営内容を検討する委員会を実施した。子ども個々の支援内容について、どの教材を使うか、担当する支援ボランティアを誰にするか、新しい支援希望者受け入れ、ボランティア希望者の受け入れについて検討・協議した。
開催回数:11回(8月を除く)
【ユース会議】
不定期でユースボランティアが集まり、活動についての工夫やプログラムを企画・実施した。
開催回数:6回
① いちごの部屋の活動振り返り
② 体験活動として、小金井公園でお花見・江戸東京たてもの園へ行く外出プログラムの企画と実施を担当した。
【体験プログラム】
・3月30日(土)小金井公園でお花見・江戸東京たてもの園への外出プログラム みんなでお花見ピクニックと江戸東京たてもの園で日本の古い家や街並みなどを見て回り、それぞれの文化の相違点をボランティアと話しながら過ごした。
【ペアレンツ・カフェ】
2023年9月から月1回、いちごの部屋の保護者が集まり、様々なアクティビティ(工作や浴衣の着付け体験、習字など)を交えながら、生活・学校・子どもについて話すプログラムをスタートした。地域や学校生活の情報共有、中には生活で大変な思いをしている話をする人もいた。
開催回数:10回
活動日数 126日
支援対象者実人数 28人
支援対象者延べ人数 638人
参加ボランティア実人数 40人
参加ボランティア延べ人数 662人
本助成金による活動の成果
■日本語・学習支援の実施
昨年臨時で始めた火曜日の活動の開室をし、週3回の活動を実施した。5歳から高校生までの子どもが参加しているが、未就学児や低学年の子どもは歩き回ったり、遊びを交えながら過ごすことが多く、勉強に集中したい高学年とは適した環境が異なるという課題があった。また、周囲の声や音が気になり、学びに集中しにくくなってしまうケースもあった。開室日を増やすことで、子どもが集中するために適した環境づくりを行えるようになった。また、日本に来たばかりで週に複数回通いたいという希望や、近年増加している新規の参加希望にも対応することができた。
■子どもたちの体験プログラムを実施
春休みに江戸東京たてもの園でお花見をする外出プログラムを実施した。学校のプログラム以外で特別な外出や予定を持つことがあまりない子どもがいる。普段
一緒に活動している人たちとの体験プログラムだったので、子どもたちにとって参加しやすかった。また、他の人に体験したことを伝えたい、作文で取り上げたいというモチベーションにもつながった。
■ボランティアの育成と人材の獲得
25名~33名のボランティアを継続的に確保することができた。2024年度も近隣大学のボランティア体験授業での実習受け入れや、大学所属のボランティアグループの体験希望を受けとめた。また、毎回の活動終了後、ボランティア同士で振り返り会を行い、学習の方針や学びについて課題を共有した。ボランティア研修には、近隣の支援機関からも参加があり、人材育成と他機関との交流にもつながった。
■安心して支援が受けられる環境を整える/セーフスペースをつくる
武蔵野センターにポータブルWi-Fiを設置してネットワーク環境を整えることができた。学びの際、中学生は試験範囲や宿題を確認したり、受験する高校のホームページをボランティアと一緒に確認するなどで利用した。また、小学生は配布されているタブレットを活用して宿題をしたり、わからない言葉や物を検索することができた。
■地域や関係する支援機関との連携
・登録希望者には必ずインタビューを行い、在住地域や学びの目的などを確認し、必要があれば他の支援機関を紹介するケースもあった。また、いちごの部屋と同時に他機関に通うケースもあり、学びの進捗や懸念事項がある場合に、支援機関同士で情報を共有し、子どもの学びを支えた。
・近隣地域に当事業を周知し、地域の理解を広げるため、ニュースレターを発行し、近隣に配布した。掲示板を見て活動に関心を持って立ち寄る人がおり、事業の必要性や課題を地域で共有するきっかけとなることがあった。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
■学校・支援機関との連携と教科学習につなげる子どもへの継続支援
いちごの部屋には、市の支援機関(教育委員会の支援教室、国際交流協会の日本語クラス、民間の日本語フリースクール等)など、複数の教室に通う子どもがいる。これらの機関と連携することで効率よく学びを進める必要がある。子どもに混乱がないよう支援をしていくことを心掛けたい。特に、教科支援にまでつなげるには、学校で勉強している範囲を支援の中で取り上げ、学校の授業の中で「分かった」という体験を重ねることがモチベーションにつながると考える。そのためにも、学校機関との連携は必須である。また、武蔵野市以外の子どもの場合は、教育委員会や学校などと連携することが難しい。その中でどのように支援をしていくか、ケースごとに模索する必要がある。
■安心して支援が受けられる環境を整える/セーフスペースをつくる/ボランティアの育成と人材獲得を継続する
・子どもたちが支援を受け続けることができるように、ボランティアの人数を安定して確保する必要がある。人材の獲得と養成を丁寧に行い、子どもたちが安心して支援を受けられるようにする。また、子どものセーフスペースとして、オンラインの場とセンターの活動場所を整えることも必要である。
・子どもの支援には保護者の支援も欠かせない。子どもの送迎時に、普段の子どもの様子や日々の疑問などを相談を受けることがよくある。ペアレンツ・カフェの実施により、保護者のための時間をじっくり持つことができるようになった。また、子どもが通う病院や塾、日本の受験事情など、保護者同士の情報交換の場にもなった。このようなコミュニケーションの機会を大切にし、日本語を母語としない保護者が子どもたちを支えられるような環境づくりを行う。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.tokyo.ywca.or.jp/child/study_support/
https://www.tokyo.ywca.or.jp/child/study_support/news/2024/09/001548.html
寄付してくれた人へのメッセージ
皆さまのご協力に心から感謝申し上げます。皆さまからのサポートにより、武蔵野地域に1つ、外国ルーツの子どもやその保護者のためのセーフスペースを確保することができました。様々な事情で日本で生活をすることになった子どもたちにとって、少しでも日本での生活が充実し、学校で友達と学習したり遊んだりすることを楽しみ、自分の将来に自信をもっていけるように、子どもたちの伴走者としての支援を心がけています。このように応援していただいているということが、参加する子ども・家族、ボランティア・職員にとって、みんなにとっての大きな励みとなり、日本にいても良いという安心につながります。この経験や感謝を糧に、1人ひとりにとって何が大切かを確認しながら、支援活動を続けてまいります。今後とも外国ルーツの子どもたちを取り巻く環境を共にお支えいただけますと幸いです。
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