都道府県 東京都
助成額 1,700,000円
活動開始日 2023/10/1
活動終了日 2024/9/30
助成金で行った活動の概要
第4回目の外国にルーツがある人々への支援活動応援助成を頂くことが出来、今年度も東海地区等外国籍住民集住地区において無料の身体とこころの無料相談会とシャーガス病の検査を引き続き開催することができました。地域のNPOや外国籍のコミュニティリーダーと協働して、三重県亀山市2回、愛知県犬山市、滋賀県湖南市、岐阜県大垣市、静岡県菊川市、浜松市でそれぞれ1回ずつ相談会を開催しました。関東では最もブラジル人住民が多い群馬県大泉町のリスタートセンターで毎月1回相談会を開催しています。また昨年度に引き続き、ウクライナ避難民の方を支援するために三重県、長崎県、福岡県において医療相談と日本における多言語対応の病院の案内などを行いました。
健康相談会のみでは専門家に相談するほどではないと臆してしまう人が多かったため、相談会会場では多国籍のイベントや、母国のお祭り体験、和食の講座など、文化を伝えるイベントを企画して誰でも参加できる場を設けた他、生活に困窮している方が多い事から食料配布、無料のバザーなど相談会に足を運んでみたいと思わせる取り組みを行い、会場内の別の部屋でプライバシーに配慮して相談会を開催しました。問題を抱えていると思われる方々にはその場で母国語で個別に声をかけ、無料で医療専門家に気軽に話してみてはどうかと誘導して相談に繋げ早期に医療機関や行政機関に繋げて問題解決を図れたケースが多々ありました。
不安を抱えている方は相談をする第一歩が踏み出せないことが多いため、地域のコミュニティリーダーやイベントのスタッフが母国語で積極的に声をかけ、すぐに相談ができる事、医師や臨床心理士等の専門家も専門の通訳も東京から来ているので、地域のコミュニティに相談内容が知られることはないと丁寧に説明をすることで抵抗感を取り除き、支援活動に繋げることが出来、外国住民集住地区における各会場毎回80名を超える参加者があり医療相談者も毎回時間いっぱい多くの相談者を迎えました。
これまでの定期的な活動を通じて、MAIKENの健康相談会は、同じ言葉で同じ目線で支援してくれる人がいる場、として地域の外国籍住民に広く知られ信頼されるようになり、外国籍住民ボランティアだけでなく日本人ボランティアも多数参加し、外国籍住民も安心して暮らせる社会を担うための欠かせない存在となっています。
活動日数 200日
支援対象者実人数 200人
支援対象者延べ人数 400人
参加ボランティア実人数 60人
参加ボランティア延べ人数 120人
本助成金による活動の成果
ラテンアメリカ系集住地区での定期的な身体と心の健康相談会は4年目を迎え、地域のコミュニティリーダーや日本人の支援者ともつながることが出来、これまでの活動をさらに発展させることができました。
特にこれまで支援の手に繋がり難かった方々、シングルマザー、子供の発達障害の問題を抱える保護者、お年寄りや、コロナ禍で失職その後年齢のため再雇用されなかった方など弱い立場にあると「外国人は実体としてヒトとして見られていない?」とまるで透明人間のように扱われていると感じていて、日本人には何も言えない、言っても無駄だと、長年声を上げずに抱え込んでひっそりと困窮している状況があります。また生活基盤を持ち長年地域に暮らしていても、ひとたび法律が変われば、ビザを失い生活基盤をすべて失うのではと外国籍住民の方々の多くは常に根底に不安を感じています。
そこで自分たちと同じ立場で、同じ目線で暮らしている同郷の方が、地域の身近な隣人として見守り、同胞を支えていくことが活動を継続する上不可欠です。コミュニティリーダーとして活動をしているキーパーソンの方が我々NPOと繋がり、外国籍のボランティアも日本人の専門家と対等に活動をし、行政機関や医療機関など社会的資源を外国籍でも利用できると相談会で体験することで自信を深め、いざというときも安心して地域で暮らすことができるという安心感につながりました。これまで健康やこころの問題を抱えて相談をしていた方が、自分たちが助けられたから、これからは支援される側から自ら同胞を助ける支援をしたいと、イベントのボランティアに積極的に参加するようになり、地域での支援の輪が広がってきています。また、三重県の防災担当から災害時の外国人支援活動の講座を開きたいと要請があり、イベントの際に通訳付きで災害時の避難や支援の基本的な制度のワークショップを開催しました。これまで継続して活動してきた事で、MAIKENの相談会は外国籍住民の方々に必要な情報を伝える重要な機会として、県の多文化共生班からも認められるようになり、地域を支える大事な活動として認識されるようになりました。 現在では、相談会を知った近県のコミュニティから、自分たちの住む地域で相談できる場所がないのでぜひ開催して欲しいと要望が多く、地域を越えて連携や協力の輪が広がってきています。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
現在までの4年間の活動を通じ、在日ラテンアメリカ系住民集住地区では外国籍住民による同胞を支援する団体の結成や、協働する地域のNPOの支援者側は医療専門家と繋がれたことで安心して支援活動を続けられるようになってきましたが、未だに小規模なコミュニティが点在しています。外国籍住民数が少ない地域では、地域住民と生活エリアは重複しているにもかかわらず、存在が不可視化され社会的資源の恩恵にあずかることができません。外国籍住民自身から地域や行政に働きかける事はなく、日本人住民との個人的な接触もほぼないため、20年以上地域に暮らしていても読み書きができず、日常会話以上の日本語ができないため、日本人に対しては何も言えない・言ってもしょうがないという、自らが見えない存在となってしまっている状況が見えてきました。外国籍住民も貴重な地域の労働力として貢献していることを可視化することが、安心して持続的な社会を支えるためには重要な課題です。そのため、ラテンアメリカのイベントなど国籍を問わず参加できる場を通じて積極的に日本人との交流の機会を作り、支えあう喜びを知る場を提供していきたいです。お互いを知る事で文化の違いから生じる地域での軋轢や齟齬を解消するきっかけとなるように取り組んでまいります
また多くの外国住民の方々は日本で長年暮らしており日常会話は不自由がないため一見問題がないように見えますが、漢字が読めずひらがな・カタカナのみしかわからないという方が多い事もわかってきました。日本語の読み書きの能力が不十分なため高額医療費の制度や生活福祉資金の制度の存在など理解が出来ず、社会的資源の利用が困難です。今後は相談会の中で健康保険の重要性や行政の制度について説明をするワークショップを行い、特にキーパーソンになる方々に申請手続きや、制度の仕組みなどを理解して頂くような勉強会を実施します。外国籍住民同士で自助・互助の関係を強め問題解決を図る力を強化することで、困窮状態に陥る前に生活の再建を図れることを目指し、MAIKENは現場で支援する外国籍リーダーの方に情報提供や精神的に支援する体制作りを図ります。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://www.maikenbrasil.com/
https://www.facebook.com/csachio.miura/posts/pfbid02qmSkyyycaRAwz8CYUzq5EmJPNxrBPpvCfWVHp53xwvZVmLGLr2CUbyREMqa6WPQ2l
寄付してくれた人へのメッセージ
今日まで活動を続けてくることが出来たのは、ご寄付を下さいましたすべての方々と、三菱財団様と中央共同募金会様の助成金を頂く事ができたおかげです。小さなコミュニティから始めた相談会が、現在では地域で文化を伝えるイベントや、日本人との交流の場となり地域で欠かせない相談会となりました。キーパーソンとなる方が地域に増えていくことで、日本人と外国人の間に存在する「壁」を壊すことが出来ると信じて、共に支え地域を発展させていく力となるために努力してまいります。本当にありがとうございました。
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