孤立する外国人と大学生が出会い新たな多文化共生の潮流を導くための交流事業

団体名 地球市民共育塾ひろしま

都道府県 広島県

助成額 330,000円

活動開始日 2022/10/1

活動終了日 2023/9/30

助成金で行った活動の概要
本事業に際し、大学生有志20数名が参加を表明し、外国にルーツを持つ方との交流や、支援活動を実施した。週1回を目安にミーティングを持つようにした。(長期休暇中などは月2回)まずは、世羅町との行政を通した交流会を実施し、オンライン会議、そして、実際の対面交流が行われた。この交流がきっかけとなり、技能実習生が技能実習生をつないだり、留学生が他県の外国人材とつながったりしたことで、松山市、高松市、広島市などの外国人材や技能実習生から、交流だけでなく日常生活の相談などのお話があった。相談などについては困難な案件もあり、社会福祉の専門家や、労働相談の専門家などに対応を依頼することもあった。思っている以上に、多くの人が困難な状況にあることを学生たちが感じていた。松山市のフィリピン人技能実習生が広島に来て交流した際には、英語が通じることから、学生も通訳なしでコミュニケーションが取れることに一喜一憂した。さらに、労働相談の通訳を通じて知り合った日系ブラジル人の方々とのつながりは、オンラインを起点として始まった。広島市や福山市などで働いていた人たちの多くが島根県出雲市に移動した経緯を聞き、非常に興味深かった。現在、出雲市には約4000人の日系ブラジル人コミュニテイがあるという。そこに住む人たちがポルトガル語を基調としてコミュニテイを作っていることはとても新鮮で、学生たちはその場所を訪問してみたいと考えるようになった。オンラインを何度か繰り返して夏の対面イベントを計画し、7月に大きな交流会イベントを実施するに至った。日系3世においては、労働についての悩み、4世はまさに学生たちと同じ年代で、共に進学や将来の夢などについて語ることができた。現在も、オンラインで交流を続けている。次回、対面で会える日を楽しみにしている。

活動日数 42日

支援対象者実人数 46人

支援対象者延べ人数 46人

参加ボランティア実人数 27人

参加ボランティア延べ人数 152人

本助成金による活動の成果
事業計画当初、学生との交流について、世羅町行政との連携により、世羅町訪問を予定していたが、企業や行政機関で交互にコロナ感染症が引き続いたこと、橋渡し役であった方の突然の入院などで、継続が難しくなっていたが、世羅町で出会った技能実習生とはオンライン上での交流が続いており、彼らから広島市内、松山市、福山市や高松市などの技能実習生の紹介を受け、交流範囲が次第に拡大していった。SNS世代の情報の共有の仕方は、大人が目を見張るほどである。中には、深刻な問題を抱える技能実習生がおり、学生だけでは解決できないことが多々あり、専門家に引き継いで解決をしていただくこともあった。一人ひとりの抱える問題について向き合い、こうした経験が学生にとっては今後社会に出た際に、自らが体験する労働問題等への対処の仕方を学ぶ機会になったと考える。技能実習生の企業からは、コロナ感染症が拡大するのを恐れて、少人数での交流を求められ、グループに分かれて2名ずつなどでの交流を続けた。日系ブラジル人との出会いは、思いがけないものだった。学生にとって日系と着くことから、日本人と類似した容貌を想像していたようだが、全く違うことに驚いていた。オンライン上で何度か交流会の計画を話し合い、対面交流にこぎつけた。日本にルーツを持ちながら、単純労働者として働き、日本人とは認めてもらえない辛さや、日本にもブラジルにも根っこがない、と語る日系3世の方々を前に、学生たちは、「返す言葉がない」と戸惑いも隠せなかった。その中で、自分たちがこの問題を発信することができるのではないかと、現在、日系ブラジル人の問題について卒論で取り上げる学生や翻訳のための手引きなどについて考案中である。この活動を通して、学生が外国にルーツを持つ方への眼差しが大きく変わったことは言うまでもなく、自分たちにできることはなにか、ということを自主的に考えて行動することができるようになったことは、大きな成果である。本助成金による大きな支援がなければ、できなかったと思う。真摯に感謝の念に堪えない。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
私たちの生活圏に、外国にルーツを持つ方はたくさん存在する。一部の学生からは、スーパーで見かけることや、自転車で往来する技能実習生の姿について言及される場面もあったが、声をかけたことはないという意見がほとんどだった。技能実習生は日本語に困難を抱えており、自分の方から声をかけることはまずない。日本人も特に気に掛けることもない。こうした状況が、日本人と外国人の間を隔ててしまう。たった一言声をかけるだけで、人間関係は変わっていくのだが、その一歩を踏み出さない文化と環境が日本には満ちている。学生からは、「この事業に参加しなかったら、外国の方(技能実習生など)と交流することはなかったと思う。」「見て見ぬ振りをしていることが一番よくない。」という感想が多く出ている。誰もが一歩踏み出せる環境づくりとはどのようなものなのだろうか。事業を通して、今一度考えている。すでに支援をしている大人の仲介や助成金がなければ達成しえないのだとしたら、日本の多文化共生は程遠いものだといえる。今回の事業において、27名もの大学生が関わることで、外国人に対する認識や思いが大きく変革した。今後、彼らがどのような活動や行動に参加してくれるのか、事業を推進した側としては、その後の変容を見つめていく責任があると考えている。また、新たに外国人との交流に参加してくれる学生の募集なども募りながら、大きなうねりにかえていく努力を継続していきたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://genshiroshima.web.fc2.com/akaihane.html
https://www.facebook.com/kyoikujuku.hiroshima



寄付してくれた人へのメッセージ
大学生がこれまで繋がることのなかった外国にルーツを持つ方との接点を持つことができました。日本人の多くは、外国人が増えていることに対して、見て見ぬふりをしています。それでは多文化共生は前に進みません。一人でも多くの若者が彼らに気づいて、何が日本に足りないのか、どうすれば外国人も日本人も住みやすい世の中になるのか、考えていくために本事業を行いました。学生の興味関心は移ろいやすいかもしれません。でも、経験したことはしっかりと根を張り、この先どこかで出会う外国にルーツを持つ方への眼差しに繋がっていくと信じています。本事業へのご理解とご協力、本当にありがとうございました。

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