都道府県 愛知県
助成額 920,000円
活動開始日 2022/4/1
活動終了日 2023/9/30
助成金で行った活動の概要
1)ブラジル人学校に通う生徒を対象とした日本語教室および相談対応
●2022年4~7月:知立市内にある古民家を改装し、新たな居場所拠点(mapaハウス)を開設した。
●2022年7月~現在:上記拠点にて、日本語教室や進路デザインワークショップ、文化交流会などを毎週土曜日に開催した。
●2022年11月~2023年7月:外国にルーツを持つ若者の多くが行ったことのない公的施設やレジャー施設を訪ねる社会見学会(遠足)を毎月1回開催した。
●2022年11月~現在:本活動の認知度を高め新規参加者を増やすためのアウトリーチ活動として、碧南市にあるブラジル人学校にて、高校生3学年(各2クラス)を対象に日本語教育および進路を考えるワークショップを実施した。高校3年生に対しては個別の進路相談も行い、必要に応じて情報提供をしたり公共施設へ同行するなど自立支援を行った。
2)不登校・不就学の子を対象とした日本語教室
●2023年4月~現在:名古屋市内にある当法人事務所1Fのカフェにて、外国にルーツのある不登校または不就学の子ども・若者を対象とした日本語教室を開催した。また、そのボランティア人材として日本の高校や大学に通う若者を募集し、企画から運営までを考える会議を開いて共に教室のあり方を模索した。
●2023年5月~現在:交通手段がない等の理由でオンライン学習を希望する10代の若者を対象に、無料のオンライン学習支援を行なった。
活動日数 255日
支援対象者実人数 145人
支援対象者延べ人数 6695人
参加ボランティア実人数 18人
参加ボランティア延べ人数 100人
本助成金による活動の成果
1、ブラジル人学校との連携強化 : 若者を支援するためには学校と連携したアウトリーチ活動が非常に重要であり、活動を通して学校側の理解と協力を得る必要があることを実感できた。2022年11月~12月は進路に関するワークショップを単発で実施したが、2023年1月以降は学校側が最も困っていた日本語の授業をサポートすることによって、ワークショップだけでなく個別の進路相談も実施することができた。
2、当事者理解の深化 : ブラジル人学校に入り込んで定期的な活動を行なうことにより、ブラジルにルーツをもつ若者の実態をつぶさに観察することができた。また個別相談にて各生徒と信頼関係を築き、彼らの価値観や不安感に直接ふれることによって、若者に寄り添った支援のあり方について考えられるようになった。
3、若者を対象とした日本語教育の実践力向上 : 若者に特徴的な「学習意欲や学習能力のバラつきが大きい」「来日時期や日本学校の経験有無によって日本語レベルの差が大きい」「友達優先」などの条件を考慮した日本語教育は、机上の論理では通用せず、現場での対応経験が必要不可欠である。そのような中、"学校だからできる方法"と"学校の外だからできる方法"を両方試験的に実施できたことは、教育実践の面でも支援体制構築の面でも非常に有意義だった。
4、愛知県内2カ所(知立市・名古屋市)における日本語教室の新設 : 本事業によって新たな日本語教室を立ち上げられたこと自体も大きな成果だといえる。地域の日本語教室を運営している複数の関係者に話を聞いたところ、最初の1年間は認知度が低いこともあり学習者を集めるのが一般的に難しいという。10代の若者を対象とした場合は広報がより難しいため、その最初の1年を乗り越えるためにも本事業の後ろ盾が非常に大きな助けとなった。
5、若者を中心としたボランティア人材の発掘とコミュニティ形成 : 特に名古屋を拠点とした日本語教室には、日本の高校や大学に通う若いボランティア希望者が多く集まった。彼らは日本語を教えること自体よりも、活動の立ち上げや国際交流への興味・志向傾向が強かったため、日本語教育のハードルを下げる工夫を考えたり役割分担を明確にするなど、ボランティア人材の定着と活動促進に向けた試行錯誤をすることができた。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
① ブラジル人学校における安定的な活動継続に向けた仕組みづくり : ブラジル人学校における外部支援ニーズは非常に高いが、活動を続けるための資金を学校側が支払うことは難しいため、どのような形で、どの程度の支援を行うのが適当かを今後も学校側と議論する必要がある。また言語の壁があることから、学校行事や突発的な授業変更のお知らせがスムーズにやりとりされないことが多いため、コーディネイトを担うバイリンガル人材は欠かせない。その人件費も考慮したスキームづくりが必要である。
② 日本の高校や大学、市役所、関係団体・機関などに対するアプローチ強化 : 進路相談の際に必要な情報を提供するだけでは次の行動に結びつかない場合が多かったため、公的機関に訪問するツアーを実施したり、同行しなくても電話一本で安心して紹介できる関係者・団体を増やすなど、支援ネットワークを広げたい。
③ 活動拠点にてイベント等を定期的に開催するための企画力および広報力アップ : 活動のマンネリ化を防ぎ、常に新しい人が出入りできるようにするためには、企画と広報を担う人材のスキルアップが必要である。そのための研修や他団体交流を実施したい。
④ ボランティア管理を担当する人材の雇用 : 日本語教室を運営するにあたってはボランティア人材の質が重要であるため、募集から面接、説明、マッチング、フォローアップまでを担える人材を新たに雇用したい。
⑤ 若者を対象とした日本語教室に適した教材の開発 : 本事業では既存の日本語教材を複数組み合わせて授業等を行なったが、留学生や労働者向けでもなく学校教育向け(日本の学校に通う子どもの学習用)でもない10代の若者に適したテーマ設定がある教材はほとんどないため、オリジナルのプリントをつくることが多かった。特に、自分自身を知る・社会を知る・進路を考える、といった内容と日本語学習を掛け合わせた教材があると便利だと感じたため、本事業で作成したオリジナルプリントを改良して体系化させたい。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://dive-tv.nagoya
https://www.facebook.com/dive.tv.nagoya
寄付してくれた人へのメッセージ
明確な答えが見えない課題に対して支援内容を模索しながら活動展開する場合、途中で仮説が変わったり変更を余儀なくされることが多々あります。この助成金は、そうした場合に変更届けを出しやすかったり、担当者の方に相談しやすい点でも非常にありがたく、感謝以外に言葉がありません。私たちと、私たちにつながっている数多くの若者たちに寄り添っていただき、本当にありがとうございます。
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