在住外国人向け専門家相談及び地域支援者へのサポート事業

団体名 特定非営利活動法人国際活動市民中心

都道府県 東京都

助成額 989,489円

活動開始日 2021/10/1

活動終了日 2022/9/30

助成金で行った活動の概要
① 相談員のための相談室事業
毎週月曜日と木曜日の10時~15時に相談を受け付けています。全国の国際交流協会や自治体、行政機関が外国人に対応する中で、在留資格の疑問や対応方法に関する悩みがあったときに相談ができる先として相談室を開設しています。
相談対応は、行政書士・社会福祉士が行い、外国人相談に対応する担当者の立場で、どのように対応をしていけばよいのかを一緒に考えています。専門家による相談が必要な場合には、外国人のための専門家相談につなげます。

【相談件数】 95件

【相談者】
国際交流協会・外国人相談センター 64件
自治体 11件
外国人支援団体 7件
行政機関 4件
社会福祉協議会 3件
その他 2件
福祉施設 2件

【相談テーマ(1件につき複数あり)】
在留資格 28件
その他 16件
経済困難 14
医療・福祉 11件
出入国 10件
行政手続き 10件
結婚・離婚 8件
こころ 8件
労働 7件
DV 4件
養育・親権 3件
教育 3件
住居 2件
帰化・国籍 1件
交通事故 1件

② 外国人のための専門家及びカンファレンス事業
月4回の枠の予約制により、主にZoomによる遠隔で実施しました。対応する専門家は、弁護士、精神科医、行政書士、教育専門家等で、必要な場合には、無料で通訳を用意します。コーディネーターも含めて全員がオンラインで参加しました。
また、専門家相談を実施した結果、別の専門家への対応が必要なケースがあった場合は(例:弁護士が離婚問題を対応後、精神科医が心の相談を対応)、専門家間でカンファレンスも行いました。

【相談件数】
56件

【専門家】
弁護士 37件
行政書士 10件
精神科医 6件
教育相談人 3件

【相談者の国籍・地域】
ベトナム 15件
ネパール 9件
フィリピン 5件
中国 3件
ウクライナ 3件
ロシア 3件
ドミニカ 3件
アフガニスタン 2件
日本(外国籍から帰化) 2件
エチオピア、コロンビア、スリランカ、ベラルーシ、ポーランド、香港、マレーシア 各1件

③ 12月11日 外国人無料専門家相談会in 東京
新宿野村ビルにおいて多様な専門家と通訳者が一堂に介して、ワンストップ型の相談会を実施した。また、当日は、初めての試みとして、子ども支援に携わる組織や外国人へのワクチン接種をサポートする医療関係機関とも連携し専門の相談ブースを設けて対応した。

AM10:30~PM12:30
・外国人の子どもと親・保護者のための入試・高校相談会
協力団体 多文化共生教育ネットワーク東京(TEAM-Net),多言語高校進学ガイダンス実行委員会東京、東京都国際教育研究協議会

・ひとり親世帯のためのお金の相談ブース
協力団体 認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ

AM10:30~PM4:00
・外国人のためのワクチン接種サポート会
協力団体 みんなの外国人ネットワークヘルスプロジェクト

相談対応者数 15名 相談件数24件
言語対応 15件 内訳(英語7、日本語4、中国語2、ネパール語1、スペイン語1)
相談内容内訳  総数24
住居・不動産2
在留資格 7
結婚・離婚・家族2
心理相談 1
労働・賃金・解雇6
保険・年金1
税金1
輸入品の罰則1
家族死後手続1
医療相談 1
ワクチン相談1

活動日数 99日

支援対象者実人数 140人

支援対象者延べ人数 305人

参加ボランティア実人数 40人

参加ボランティア延べ人数 40人

本助成金による活動の成果
上記の事業①外国人対応者のための相談室 では、国際交流協会や行政、自治体などからの、95件の相談を行政書士・社会福祉士が実施しました。国際交流協会からのほか、多岐にわたる機関から相談をうけました。その機関で在留資格に関する知識や制度に関する知識が不足しているケースや、地方では外国人対応をする担当者が他に相談ができずに、電話をかけてくるケースなどがあります。相談をしてこられる機関の担当者はいずれも熱心に外国人対応を行っているからこそ、自身の対応に悩まれ、自身の持つ知識が正しいのかどうか不安に思って相談をしてこられます。全国にいるそうした対応者が一人で抱え込まずに、対応に当たられるよう、時には背中を押す言葉をかけることで、自信をもって対応ができるよう手助けができていると考えています。

②外国人のための専門家及びカンファレンス事業 と ③外国人無料専門家相談会in 東京では、80件の専門家による相談を実施しました。長年、対面で実施してきた専門家による相談は、必然的に当団体が所在する東京近郊に住む相談者に限られていました。また、通訳者も当団体の近郊に住む人を探し、一堂に会して実施していました。
コロナの影響を受け始めた2020年3月以降、相談者、専門家、通訳者の全員がZoomによるビデオ通話による相談の実施をメインに切り替えました。
第1回、第2回と継続して助成を受け、周知を図ることで、全国に住む相談者への相談に応えることができました。また、弁護士と通訳者もオンラインでつなぐことで移動する労力や交通費を省くことができ、合理的な方法での開催ができました。弁護士や精神科医が受けた相談で、実際に法的な手続きや治療が必要となった場合には、弁護士の事務所や精神科医のクリニックで引き受けたり、遠方の場合には、専門家のネットワークを使って相談者にとってより良いつなぎ先を紹介することもありました。
全国対応ができたことで、外国人が住む地域で相談が難しいケースや通訳者が見つからないケースも相談を受けることができました。また、全国の国際交流協会などを介して相談を受けることから、当団体がそうした協会とのネットワークを強め、情報交換を行うなどして、専門家相談へのアクセスの向上につながると考えています。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
いずれの事業においても、全国から相談を受けていることを考えると、ニーズはさらにあると推測します。
コロナ禍になって外国人対応が増加したとみられる保健所や社会福祉協議会などで、適切な対応を行うためには、外国人対応を行う際の基本的な知識が必要となるが、対応しきれていないものがあるのではないかと考えます。
さらに、コロナ禍で新規入国者がほぼいなかったが、入国制限が撤廃されたことで相談が増えると予想しています。
そして、入管収容はほぼ収容しない運用が終わりに差し掛かり、以前通り多くの人が収容される可能性があり、それに対する相談件数の急増に備える必要性もあります。
収容施設からの相談だと電話相談になるため、どう対応するかというのも課題として残っています。
ウクライナ避難民については、一次対応が過ぎ、時間が経過してフェーズを対応する必要があります。普段の生活の中で起こる問題に対して、中長期的な支援が必要となり、その中に専門家につなぐ必要があるものが出てきます。
引き続き、全国の機関からの相談1件1件に丁寧に応え、ネットワークを広げていく地道な活動に取り組んでいきます。全国3,000箇所に郵送したチラシによる周知や当団体のHPやFecebookを使った広報や活動報告を行うことで、より一層の周知を図っていきたいと考えています。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.cinga.or.jp/reports/3371/
https://www.cinga.or.jp/reports/3187/



寄付してくれた人へのメッセージ
この度、助成金を受けることができたことで、それまで対面だった相談をオンラインで実施することができました。全国で外国人に対応する国際交流協会や行政、自治体の担当者からの相談についても、2021年7月に事業を立ち上げて以降、徐々に周知がされ、継続的に相談を受けています。このコロナ禍で苦難の状況にある全国の多くの支援者や外国ルーツの方々を専門家相談につなぐことができました。こうした活動がコロナ禍で継続的にできたのは、助成金をいただいたおかげです。ご寄付くださった皆様に、感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。