都道府県 兵庫県
助成額 800,000円
活動開始日 2021/10/1
活動終了日 2022/9/30
助成金で行った活動の概要
当NPOが拠点を置く明石市を中心に、兵庫県の東播磨地域在住の外国にルーツを持つ方々に、自治体等が発信する地域密着の生活情報や安全情報などを、タイムリーに提供できるようになった。
例えばコロナワクチンの接種に関する情報など、国や県のレベルでは複数の外国語で発信されているが、実際に接種業務を取り扱う市町レベルでは、広報紙等で発信されるものの、大きな自治体はともかく、東播地区の自治体では外国語で発信されることは稀である。結果として、日本語に堪能ではない外国人住民には大切な情報が届かないという事態が生じる。インターネット上で使用できる、無償の翻訳ソフトを使うという方法もあるが、日本語の文法構造のせいか、なかなか正確に翻訳されず、情報の精度に問題が出る。つまり、生活していく上で最も身近で大切な情報や緊急情報などを、速やかに外国人住民に伝える術がない状態である。
この問題点を改善すべく、本事業では、自治体が発行する広報誌より、在住外国人に関連が深い情報をピックアップし、英語、中国語、タガログ語、ベトナム語、および「やさしい日本語」に翻訳して、当NPOのインターネットサイトとSNSに掲載すると共に、パンフレット状に印刷して、役所の窓口等で、上記言語での情報を必要とする外国人住民に手渡してもらうことを開始した。
選択した4言語は、国別の東播地区における外国人住民の数に応じて決定したものであり、「やさしい日本語」は、初級日本語を理解する外国人住民から、同国人の方々に情報を拡散していただけることを狙ったものである。
また、近年、特に若年層にあっては、文字よりもネット経由動画で情報を取得する傾向があり、YouTube での情報発信を行うことにしている。加えて、発信する情報として、ハザードマップ等の安全情報、地域の催しなどの文化情報などにも拡張してゆく。
活動日数 80日
支援対象者実人数 5000人
支援対象者延べ人数 2000人
参加ボランティア実人数 15人
参加ボランティア延べ人数 400人
本助成金による活動の成果
明石市にはビーチスポーツができる大きな会場が設置されている。以前、日本代表とウクライナ代表の国際親善試合があり、主催者から外国人に開催情報を知らせてほしい旨の依頼があり、サイトを通し案内をしたところ、日ごろから私達のサイトを閲覧してくれているウクライナ出身の女性から、お礼の連絡があった。彼女は簡単な日本語の読み書きしかできないので、この試合の開催情報は全く知らなかった。(チラシが理解できなかった。)「今、ウクライナは辛い状況にあり、自分も辛い思いをしている。ウクライナ代表の有志を見ることができて、元気をもらえた。情報を知らせてもらえなければ、私は大きなチャンスを逃すところだった。」とのことであった。私達が地域情報の発信に取り組みたいと考えたのは、「必要な人に必要な情報を届けたい。」という想いがあってのことなので、こういった声を聞けたのは、私達の活動がニーズにあっているからだと考えている。また、本事業の取り組み内容に賛同していただき、明石市が毎月2回発行している市政広報の印刷前の原稿を提供してもらえるようになった。これで、広報発行から大きな遅滞なく、外国人住民へ情報を届けることができるようになった。併せて、明石市役所政策部の協力を得て、本事業のチラシ及び、市政広報を翻訳し印刷した物を、市役所内の住民登録窓口、明石市の外郭団体である国際交流団体の窓口にも配架してもらえることとなった。行政としても、外国人住民への情報発信は懸案事項であったようで、今回作成した多言語プラットフォームには大きな期待を寄せてもらえているようだ。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
情報発信はスピードが命であるが、原文から「やさしい日本語」に訳し、「やさしい日本語」から各言語への翻訳作業を進めるにあたって、どうしてもタイムラグが生まれてしまう。できるだけ遅滞なく届けたいという想いはあるが、ボランティアの手によるものであること、専業の翻訳者ではないということもあり、スピードアップが難しいのが現状である。また、専業翻訳者ではないということに加え、登録者が少ない言語では作業分担をすることができず、翻訳者一人にかかる負担が大きくなってしまい、言語によって更新のタイミングに開きができてしまう。今後は登録翻訳者の人数も増やし、作業効率をあげられるように、一連の流れを整理していきたい。また、動画制作については、撮影方法や話し方の講習をしたり準備を進めていたが、新型コロナ感染の第7波により、明石市でもコロナ罹患者が急増し、動画作成ボランティアも次々と罹患したため、当初の撮影スケジュールが思うように進まなかった。ただ、撮影はできなかったが、ボランティアそれぞれが、自宅で動画編集や機材の扱いなどを研究した。こちらは、コロナ感染の状況が落ち着いてきたこともあるので、随時進めていきたいと考えている。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://manmaru-akashi.com/ezj/
https://manmaru-akashi.com/ta/
寄付してくれた人へのメッセージ
私たちの活動をご理解いただき、過分のご寄付をありがとうございました。これを励みに、今後とも活動にまい進してまいります。今の日本は外国人にとって必ずしも住みよい社会とは言えず、困難に直面することも多いと聞きます。私たちの活動がそれを改善する一助になればと思い、日々努力して参ります。