都道府県 埼玉県
助成額 400,000円
活動開始日 2021/10/1
活動終了日 2022/9/30
助成金で行った活動の概要
1. 学習教室たけのこの開催
埼玉県春日部市の武里南地区公民館において、月3回・日曜日に、運営スタッフ、学生および地域ボランティアが、海外ルーツをもつ子どもたちに対し、日本語学習および教科学習支援を行った。教室の運営ならびに子どもへの学習支援にあたっては、学生や地域ボランティアのローテーションを組み、可能な限りマンツーマンでの学習支援を行った。また、主に受験生(高校受験)への支援として、夏期集中教室を設け、受験の過去問題を解く練習をするなどの取り組みを行った。学習時間の合間には、感染症対策を取りながら、ハロウィンや七夕、クリスマスといった季節行事を開催し、子ども同士の交流など、横のつながりを作る活動も行った。
毎回、教室終了後には、教室運営の振り返りのため、スタッフ、ボランティアにてミーティングを設定し、子どもの様子や学習上の課題、保護者からの報告などについて情報共有を行った。教室広報ならびにボランティア募集に関しては、自治体、社会福祉協議会、教育委員会、大学、近隣の日本語教室、地域ボランティア等にご協力いただいた。
市内の日本語教室が合同でスピーチ大会を行った際には、「たけのこ」の子どもも発表者の一人として参加させていただいた。
2. 家庭への生活支援
弊団体のソーシャルワーカーが、公民館および相談者の自宅、弊団体の活動拠点等において、生活支援ニーズのある子どもおよびその家庭への相談支援を実施した。公民館での面談を初め、家庭訪問や電話の方法で実施するとともに、必要に応じて役所への同行支援も行った。他の支援機関とも連携しながらケースワークを行った。また、春日部市の社会福祉協議会の「子ども支援ネットワーク」の立ち上げに際しては、そのメンバーとして参加し、対象地域で活動する他の子ども支援団体との情報交換等を行った。
活動日数 179日
支援対象者実人数 24人
支援対象者延べ人数 269人
参加ボランティア実人数 37人
参加ボランティア延べ人数 202人
本助成金による活動の成果
本事業では、海外にルーツをもつ子どもへの学習支援と、子どもとその家庭への生活支援を実施した。教育と福祉の両面から支援を行い、関係者と連携を行った。教室は単に子どもが勉強をするだけではなく、安心して滞在できる「居場所」ともなっている。対象地域においては海外ルーツをもつ子どもを対象とした学習教室が他になく、地道な広報を続けてきたことで、自治体や他団体が地域資源の一つとして保護者に「学習教室たけのこ」を紹介してくださるようになってきた。また、公立学校における学習支援の人材紹介に関する問い合わせが教育委員会からあるなど、共に子どもを支えるための連携が進んできている。
教室にソーシャルワーカーがいるということが参加している子どもとその保護者に少しずつ認識が浸透した結果、これまで直接につながりのなかった保護者からも日常生活上の相談がなされるようになった。
教室にしばらく来なくなっている子どもがいると、家庭訪問をして様子を伺うなど定期的な声掛けを続けている。その際、スタッフとともに地域ボランティアも子どもの見守りに参加している。地域で孤立してしまう懸念のある家庭を共に見守ってもらうことによって、SOSを早めにキャッチすることができ、孤立を防止することにつながっている。
教室を開催している公民館から程近い別の公民館では、同時間帯に大人向けの日本語教室が開催されており、そこで保護者が学習している間に子どもが「たけのこ」で学習することもある。また、大人向けの教室から生活支援ニーズのある参加者家庭の紹介もあるなど、教室同士が日常的に連絡を取り合い、連携を行っている。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
(1)学習教室においては、継続的に活動できる学習支援ボランティアの確保が課題であるため、現在活動している地域ボランティアや近隣の日本語教室のネットワークを活用させていただいたり、地域の広報誌やSNSなどのツールを利用しながら、引き続きボランティアの募集に努めていく。また、子どもたちの学習ニーズをより的確に把握し、効果的な学習支援を行うための学校関係者や他の学習支援団体との連携については、コロナの影響もあって道半ばであることから、引き続き積極的に取り組んでいきたい。
対象地域の中では、保護者や周囲の支援者たちから日本語力や学習面に課題のある子どもがいるので「たけのこ」に行かせたいという声を耳にするものの、そのような子どもたちが実際に教室につながることがまだ少ないため、ニーズがあると想定される子どもたちにもっと参加してもらえるようなきっかけ作りや仕組みが必要である。
(2)家庭への生活支援においては、弊団体だけでは解決できない支援課題に際し包括的な支援実施につながる体制の構築が急務となっている。個別のケースにおける個々の課題ごとの連携は少しずつ進んでいることから、この支援の輪を大きくできるようネットワーキングを進めていく。
(3)今後の事業全体に関することとして、助成金などの資金の獲得とともに、自団体の収益事業の立ち上げを検討している。また、支援者の層を厚くするべく長期的・恒常的に事業運営に関わってもらえる地域ボランティアを確保し、人材の多様化・重層化に努める。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://mina-a.jimdofree.com/
https://twitter.com/minaa201805
寄付してくれた人へのメッセージ
赤い羽根共同募金にご寄付をいただいた皆様、誠にありがとうございました。本助成金により、海外ルーツをもつ子どもたちとその家庭への学習支援・生活支援を実現することができました。取り組みの結果、支援ネットワークが広がってきており、さらに推し進めていくため本事業を継続していきます。今後とも私たちの活動を見守っていただきますようお願い致します。