団体名 一般社団法人ともしびatだんだん

都道府県 東京都

助成額 1,320,599円

活動開始日 2021/12/10

活動終了日 2022/12/30

助成金で行った活動の概要
①【こども食堂寄り添い力向上研修会の実施】子ども食堂やフードパントリーのスタッフを主な対象者として、コロナ渦で困難な状況にあるこども食堂やフードパントリーの利用者の悩みを受け止め、相談者が持つ力を信じ、エンパワーメントする意識を持つことができる人材を育成し、スタッフ同士のネットワークを図ることを目的にした研修会2クールを実施。土曜日集中型(全2回 1回240分間)と、平日夜毎週型(全4回 1回120分間)で内容は同じもの。傾聴スキル、ジェンダー理解、情報提供福祉の視点、情報提供女性相談より、情報提供支援機関、セルフケア を学ぶもの。傾聴スキルに関してはさらに学びたいとの希望がありフォローアップ研修を行った。②【こども食堂スタッフのための交流会の実施】蒲田地区と大森地区の2か所で子ども食堂やフィードパントリースタッフと行政・社協等の相談支援関係者、民間支援機関者との情報交換や、ジェンダーに関してミニ講座を行った。③【子ども食堂寄り添い相談の実施】4月から11月の8か月間で65件の相談を受けた。子育て世代の女性からの相談が多かったが、若者こどもからの相談も多かった。こども食堂は普段から話しやすそうということで、やはり困りごとが語られる場となっているのが明確化した。相談内容は家庭内の悩み、生活に関すること、日常に付き合い(人間関係)が多かった。困りごとは複雑に絡まっていて伴走しながらの相談となるケースが多く、専門機関につなぐことも研修会の中でつながったことで速やかにつなげることができるように思われる。④【報告書の作成】活動の報告をまとめた冊子を作成。24ページものを500冊作成した。

活動日数 97

支援対象者実人数 96

支援対象者延べ人数 181

参加ボランティア実人数 15

参加ボランティア延べ人数 119

本助成金による活動の成果
①寄り添い研修会アンケートでは56.7%の非常に満足、34.3%の満足をいただき、良い学びの場を提供することができた。今後の傾聴に役立たせられる、専門機関へのつなぎが参考になった、外部とつながったり頼ったりすることの大切さを実感した。相談を受けるときは「エンパワーメント」という視点が大事だということが響いた、支援者の役割と支援者にとっての安全とケアについては大変参考になった、今回関係者の方々と多くつながりを持つことができた、との感想を寄せていただけた。②交流会はじっくりと語り合う時間を大切にグループに分かれて話し合いを行う時間を作って、課題の深堀を進めた。アンケートの感想ではジェンダー平等がこども食堂の根底に流れているというお話が心に残った、つながりを大事にして、SOSを出し合いたいと思います、全く違う団体の方々の話を聞かせてもうことで、視野が広がった、地域の活動、居場所等の情報交換を受け、改めて“つながり”が大切だと感じたなど、地域のネットワークが困りごとの解決に結びつくきっかけを作れたと感じた。③寄り添い相談は予想していた数にはならなかった。こども食堂は相談窓口ではなく、ほっとできる居場所であり、何気なく困りごとを話す雰囲気を大事にした結果だと感じている。困りごとの内容は様々で簡単に解決していくものではないが、こども食堂で話をすることで、相談者のエンパワーメントにつながることも多く感じられ、こども食堂という居場所での寄り添う伴走型支援は重要であり、今回の研修などで支援機関とのつながりが深まったことの意味は大きいと考える。④活動報告書を作成したことで、今回の事業の結果や成果を可視化することができた。今後の地域のネットワークづくりを進めるツールを作ることができた。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
今回の事業を通して、こども食堂に寄せられる「困りごと」へ寄り添うためのスキルアップ、途切れない支援のネットワークづくりののきっかけを構築できたと考えている。民間活動だからこそ「困りごと」のある人たちとのふれあいがあり、困りごとを他者へ告げることが可能となった人たちの存在があることもしっかりととらえることができたと感じている。その上で、高齢者や障害者を対象とした居場所など、こども食堂やフードパントリー以外の居場所活動や、孤独孤立を抱える人たちに関わる活動団体などとも連携を広げ、途切れない支援の輪の中に参画してもらうことも必要だと感じている。今後も、行政、社会福祉協議会、地域包括支援センター、生活困窮者支援センターなどの公的支援機関と、民間活動団体との交流や情報交換の場面づくりを進めていく予定である。そして交流の場面では、常にジェンダーバイアスの存在を意識することの大切さも伝えていきたいと考えている。また、特に生きづらさを抱えやすいと思われるシングルファミリー向けに、地域の人たちとの楽しい交流場面と、キャリア形成につながる企画を盛り込んだ「(仮)シングルファミリーフェスタ」を、大田区の男女平等推進センターエセナおおたにて開催することも予定している。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/otadandan/posts/pfbid034EcMXuSGcvF6PR499daVjYVcJvb8cXk8VfziLtUZ833CiQJZ3uypAbjnQ7rg88Sml



寄付してくれた人へのメッセージ
本助成金をいただき、活動を行うことで、東京都大田区のこども食堂はじめ様々な地域活動団体、行政機関、社会福祉協議会などと、学びを通した交流を行うことができました。またこども食堂という食を通して地域とつながる居場所だからこそ、困りごとをそっとお話しされる方々に、少しでも手が差し伸べることができたことを深く感謝申し上げます。この活動の成果をこれからも大切に、さらに地域の中に潜んでいる困りごとへのファーストリーチを続けていきたいと思います。ありがとうございました。