都道府県 千葉県
助成額 1,378,500円
活動開始日 2021/12/1
活動終了日 2022/12/31
助成金で行った活動の概要
長引くコロナウイルスの影響等により、困窮状態に陥った野宿の労働者、生活困窮者、ネットカフェ難民、障がい者、触法者、DV被害者、高齢者等、相談相手を持たず、行き場所や居場所を失った人々のさし当りの宿泊所の提供と、恒久的な住まいの提供。今期は、市川市生活サポートセンター「そら」との連携により、シェルター利用、アパート入居に至ったケースも数例見られた。コロナウイルスで、仕事が少なくなり、派遣切りにあったネットカフェ難民や、その他高齢により、アパートの更新ができなかったり、定年で住込み就労先の寮を出されたが、年齢で契約ができずに相談来所されたケースなども見られた。利用中は、ボランティアによる朝の安否確認に加え、夕方の職員による安否確認や、食料および生活費の支給を行った。シェルター利用後は、生活保護申請のための書類作成支援、行政同行支援、アパート物件検索支援、不動産店での契約支援、転居支援、水光熱開始連絡支援、引越しに伴う買い物の支援、住民票設置や身分証明作成の支援、銀行口座や携帯電話作成支援、それぞれの健康状態により、通院同行支援、交流会といった生きがい支援など、生活に関するあらゆる支援を行い、社会に定着するために、現在も支援を継続している。
活動日数 365
支援対象者実人数 19
支援対象者延べ人数 522
参加ボランティア実人数 4
参加ボランティア延べ人数 303
本助成金による活動の成果
緊急宿泊室(シェルター)を利用、コロナ禍にあって生活困窮状態であった心身ともに疲れた状態から解放され、落ち着いたところで行政交渉により生活保護申請の後、恒久的なアパートに転居いただき、それぞれの状況により各自のペースで社会復帰を目指して今期は、シェルター(11号室)を20名の人たちが利用した。早い者は、シェルターを卒業し、就労を目指し頑張っているが、まだ生活保護を脱出するに至る者はおられない。また、年金受給資格を取り戻し、以前の落ち着いた生活を既に取り戻している者もいる。しかし、大部分は長引く困窮状態から身分証や住民票を失ってしまった人が多く、転居後にまず住所設定支援に同行する。無理をして身体を壊してしまっている困窮者もおられ、シェルター利用時に生活保護と同時に通院支援に入るケースもあり、失明の危機を乗り越えたケースがあった。まだ若い人なので、今後も就労しながら社会復帰を目指して欲しい。また、シェルター利用中から病院にかかりながらも転居後、僅か数ヵ月で自分の部屋で遺体で発見されたケースも残念ながらあった。しかし、最後まで望みを捨てずに困窮から脱出するために頑張ったことは、当事者の希望に満ちた思い出として残るはずだと信じたい。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
ガンバの会の特徴は、居住支援であるが、支援を進めていく基本になるのが、当事者とガンバの会との信頼関係で、この構築がとても難しい。そのため、相談来所時には出来る限り、シェルターでのルールについて詳しく説明する。1つのアパート(いわゆるテラスハウス)に3つの部屋があって、見知らぬ人と顔を合わせることになることや、困窮状態に陥る事がないよう、金銭管理を実施するなどの説明を行い、了解をいただいての利用としている。その他、敷地内は禁煙であったりとか、夜8時以降は外出禁止などの説明をさせていただいているが、1年の間にはどうしても失踪者が出現してしまう。その人たちの今後を思うと、不安になる。どこかへ繋がってくれれば良いのだが、解決するのは非常に難しいと思うが、何とか失踪を食い止める良いアイデアはないだろうか。せめて、理由を告げずに去るのではなく、こういう所が自分と合わないとか、何か説明が欲しいが、その改善にはやはり信頼関係構築しかないと考えている。また、ここ最近の燃料代の高騰で電気代やガス代がかなりの高額になってきているので、課題である。また、糖尿病等の慢性病については、シェルターで提供する食事が糖尿食はかけ離れていて、そのような対応ができていない。どこかで時間を取って、レトルト食品などの糖尿食などを探してみたい。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://npogamba.wix.com/ichikawa2
寄付してくれた人へのメッセージ
いつもたくさんの寄付を、どうもありがとうございます。ひょっとしたら、ひっそりと失われてしまったかも知れない大切な人のいのちが、大きな力となって、救われているかも知れないのです。いや、確実に救われています。今、この厳しく苦しい時代こそ、人の痛みを分かち合い、お互いを生かす方向へと向かったら、素晴らしいことです。感謝してもし切れません。どうもありがとうございます。