団体名 特定非営利活動法人オフィス・マハロ

都道府県 愛知県

助成額 2,810,000円

活動開始日 2021/12/1

活動終了日 2022/12/30

助成金で行った活動の概要
実施体制7名事業統括・相談・支援員1名、公認心理師2名、産業カウンセラー1名、メンタル心理カウンセラー2名、精神科看護師1名、(1)困難を抱える女性と子どもたちを孤立させないための相談、祝日を除く毎週月曜日~金曜日午前10時~午後4時、毎週水曜日午後6時~8時に相談を実施しました。愛知県尾張地域を中心に世代を問わず女性と子どもたちのために、電話・面接・SNS等をを利用して相談に応じました。また相談者の状況や緊急度に応じて、上記の相談日以外にも相談と支援を行いました。2022年4月より、LINE相談とZOOMによる面接相談を開始しました。(2)生活再建へ向けての継続的な支援、相談者の心身の安定のために定期的にカウンセリングを実施しました。公認心理士、メンタル心理カウンセラー、精神科看護師らが支援員と共に家に伺って、日常の様子をお聞きしながら相談にのり、買い物や病院のアドバイス、公共交通機関の案内など、生活再建へ向けての支援を実施しました。また。必要に応じて行政窓口や、警察署、弁護士事務所等の関係機関への同行支援を行って、様々な手続きの手助けをしました。DV被害などで居場所を失った方には、面接のうえ条件に合う民間シェルターを探して紹介し、入居までの手続きを手伝いました。(3)これらの活動をスムーズに展開するために、相談員・支援員皆でケースワークを行って、当事者の状況を把握し情報の共有をしました。相談員と支援員のメンタルケアのために、スーパーバイズを行いました。

活動日数 229

支援対象者実人数 117

支援対象者延べ人数 429

本助成金による活動の成果
1.【相談件数の増加】当初200人ほどを予想していましたが、相談件数は429件と2倍以上になりました。夜間の相談を実施したことにより、平日の行政の相談窓口に繋がりにくい働く女性たちの相談が増えました。愛知県外の方からも「SNS等で検索した」と相談が入るようになりました。活動拠点の小牧市以外からの相談が増えています。相談と支援の現場では「制度に人を当てはめるのではなく、目の前のおひとりに何ができるかを考える」をモットーにしているため、決められた相談時間外にもできる限り対応するよう心がけていることも件数増加の要因と思われます。2.【訪問と同行支援の充実】当事者にとっては相談の先にある生活再建までの道のりが長く辛いものとなりますが、いつでも相談でき一緒に考える相手がいることは大変心強いものだと察しられます。寄り添い型の継続的支援を続けることで、2022年12月から2023年12月までに18名(内母子5組)が公的な援助につながり、公営住宅等に入居する、就職するなど、生活再建のメドをつけることができました。3.【支援体制の充実】相談員と支援員がチームで事業を遂行することにより、相談から支援計画の策定、関係機関との調整、同行支援がスムーズに行われました。一人で責任を負うことなく皆で問題解決にあたるため、バーンアウトを防ぐことができて質の高い相談と支援ができました。  

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
課題1:【相談件数の増加に対応すること】予定した相談日(毎週月曜日・木曜日午前10時~午後4時、水曜日午後6時~8時)以外にも相談が入り、件数も予想をはるかに上回りました。時間外の相談は内容も重く、緊急性が高いものも多くありました。引き続き在籍中の相談員のメンタルケアに配慮することはもちろん、若い世代の相談員の育成と経験の継承が必要であると感じました。また、民間シェルター間の移送等必ず無事故で終了したいと思います。「今後の取り組み」愛知県尾張地域で活動している他の団体との連携を深めて、人材の発掘・育成に努めます。移送時の安全のため、警備会社との連携を考えています。課題2:【相談記録を将来へ活かすこと】相談スキルの向上と継続的支援のために、相談現場での様々な情報をデータ化して支援に活かす取り組みが必要だとおもわれます。「今後の取り組み」相談を支える事務局員を充実させます。課題3:【オンライン相談の周知】ZOOM/LINE相談合わせて16件と予想より少ない件数でした。「今後の取り組み」2023年1月より、SNS活用に慣れている30代のスタッフを迎えてフェイスブックやインスタグラム等の充実を進め、若い世代が相談窓口につながるよう工夫を始めました。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://npo-office-mahalo.com/
https://www.facebook.com/npo.office.mahalo/posts/pfbid02kSU5pLn1bE5Z4i9GHfq351x9oemJbdSkGewg5DEBEzAYvrWXZqP1zKkH66RMMps8l



寄付してくれた人へのメッセージ
皆様のご寄付で事業を継続・発展することができました。心よりお礼申し上げます。新型コロナウィルスが“第5類”に分類されても、現実の生活の問題が解決されることはありません。私のたちオフィス・マハロはSDGsの基本理念である「誰一人取り残さない社会」を目指して、ご支援いただいた皆様の志と中央共同募金会様の精神を糧として、目の前の一人ひとりのためにがんばってまいります。