コロナ禍による生活困窮世帯の支援のための拠点整備と配布食材購入事業

団体名 財部町身体障害者協議会(フードバンクそお)

都道府県 鹿児島県

助成額 996,197円

活動開始日 2021/8/1

活動終了日 2021/12/31

助成金で行った活動の概要
 新型コロナウイルスの感染者が増え、濃厚接触者となってしまうケースが増えております。職場や学校でのクラスターも多発し、活動が制限される状況が続きます。多くの子ども食堂が開催自粛や弁当・食材配布等を実施する状況です。私たちの支援する子ども食堂でも、それぞれ工夫し、テイクアウトやドライブスルー、配達などで提供を行っております。フードバンクそおでは、第1回助成で整備させていただきました冷凍冷蔵設備等に加えて、今回助成金で大型冷凍庫を整備させていただき、可能な限りの食品提供等を行っております。 本会は、身体障害者やその支援者が活動の中心ですが、障害の有無や、年齢に関わらず、様々な制度の隙間にあって困っている方たちへの支援で、一定の役割を果たせているのではないかと思っております。生活困窮者には、身体・知的・精神障害者、引きこもり、母子家庭、身寄りのない独居者、虐待、DVなど様々なケースがありますが、公的支援や就労、親族からの支援など、改善の方向に導く支援に繋げ、生活困窮状態が継続しないような生活を確保できる事が理想です。生活困窮者に対しては、生活相談支援センターを通じて個別支援を実施しております。今回の助成で購入させていただいた食材によって、多くの方々の食を支えることができたと考えております。 更に、生活困窮家庭等の児童の学習支援を行うNPO団体への支援や、家庭での養護に欠ける子どもたちが生活する児童養護施設、母子寡婦福祉協議会を通じて生活に困窮する母子家庭等の支援にも提供しております。 現在、地元だけでは支援や提供食材も集まりにくいため、寄付食材を保管し、効率良く提供できるよう工夫して、近隣の6か所の子ども食堂へ提供し、他の子ども食堂等とも連携しております。 コロナ禍の影響もあり、生活困窮、DVや虐待、引きこもりへの支援等、緊急に食品等が必要となります。フードバンクの役割は大きくなる状況です。今回の助成金で、フリーズドライご飯や缶詰を購入させていただいた事で、支援の為の大きな力をいただきました。心より感謝いたします。

活動日数 153

支援対象者実人数 1,890

支援対象者延べ人数 13,170

参加ボランティア実人数 42

参加ボランティア延べ人数 462

本助成金による活動の成果
コロナ禍で、生活困窮者や子ども食堂等への食糧支援が更に増えております。離職されたり、就労日数や時間が短縮されしたりして、収入が減少し、生活や食費にまわせるお金が不足する家庭も増えている状況です。「自分は1日1食にして子どもに食べさせる」など、ひとり親家庭の現状や「朝ご飯をたべていない子がいる」という言葉も様々な場所で最近耳にする事が増えました。コロナ禍で増えると言われている生活保護は、困窮しても申請しない人もいると聞きます。更に子どもが数人いる多子家庭の父親から「食べるものがない。助けてほしい」と連絡が入ったこともありました。緊急に食料の支援を、生活相談支援センターを通じて行いました。また以前から、夏休みや冬休みに、給食がないため子どもが痩せてしまうという話もよく耳にするため、子ども応援プロジェクトとして、食料支援も実施しました。本助成金で購入させていただいたフリーズドライご飯や缶詰に加えて、カップ麺、お米などをセットにして数回提供いたしました。今後も毎月何らかの支援を続けた方が良いのではないかと感じております。コロナ禍でフードドライブ等ができず、寄付・支援をお願いする状況で、フードバンクの保管食材が底をつく場合もあります。食べることは不安解消にも繋がります。命を繋ぐ意味でも食の支援を続けたいと考えております。本助成により、冷凍庫と食材を購入させていただき、生活相談支援センター等において、生活困窮等による相談者への食糧支援ができております。数日分の食材等も渡しております。様々な相談で、食料提供という支援が、よりスムーズに実現できる体制ができました。ご助成に感謝いたします。ありがとうございました。  

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
コロナ禍で、生活困窮者支援の必要性が増しております。生活困窮者は今後も増加すると考えられます。相談も重い内容が多々あり、対応する相談員の心身の疲弊を感じ、心配しております。 子ども食堂は開催できず、テイクアウトや、食材配布に切り替えた事で配布数量が倍増し、必要な食材が不足する状況があります。現在、市外を含め6か所の子ども食堂に毎月食品提供し、更に数か所の子ども食堂とも連携を進めております。更に多くの食材が求められる状況です。 また、生活困窮者支援では、行政の手が届きにくい、制度の隙間にいる人たちへの支援がもっと出来ないかと、検討しております。フードパントリーも実施を始めておりますが、宅配事業の実施は今後の課題です。 そして、生活困窮者支援では、相談者が自身の困窮を表に出さない事で支援から漏れるケースがある事、支援への依存性という課題もあります。フードロス対策と生活困窮者支援とのバランスも課題です。 これまで、曽於市・志布志市・大崎町の2市1町を中心に障害者等への支援を行ったり、宮崎県との県境に位置するため、都城市や三股町等と生活圏として様々な面で交流したりしてきましたが、県境等を越えて支援・連携する事の難しさを感じながらも、支援を模索しております。 今後も、子ども食堂や生活困窮者等を「食」の面からサポートし、疲弊する相談員の方々のバックアップもしていきたいと考えております。そのためにも食材を確保する必要があり、様々な方法で支援依頼、広報活動に力を入れたいと考えております。私たちは、数日食事していないという相談ケースや、虐待・DV等による緊急避難ケースに食料を提供し、命を守る経験をしてきました。今後も真摯に取り組んでまいります。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://sites.google.com/view/foodbanksoo/home



寄付してくれた人へのメッセージ
フードバンク活動への助成をいただき、誠にありがとうございました。多くの皆様のお力をいただきながら地域に住む方々の幸せを願い活動しております。コロナ禍においても、地域での「奴雁」のような気持ちで、真摯に向き合い、活動に取り組んでまいりたいと考えております。今後ともご支援をよろしくお願いいたします。