新型コロナウイルスの影響で困窮している世帯を支えるための食料支援事業

団体名 フードバンクあきた

都道府県 秋田県

助成額 990,000

活動開始日 2020/3/1

活動終了日 2020/8/31

助成金で行った活動の概要
 新型コロナが蔓延し経済活動が失速し始めると、生活困窮者自立支援の相談窓口である県内の福祉事務所や社会福祉協議会、障害者の支援団体等から食料支援の依頼が増加し始めました。相談内容はクリーニングの就労支援事業所で働いていた方がホテルが稼働しなくなったことによりクリーニングの仕事がなくなり雇用を打ち切られ生活保護費受給までの期間の食料支援の依頼や、飲食店で働いていた方はお店の稼働時間が減ることにより、就労時間が減り、収入が不足し生活が困窮した等々、コロナウイルスの影響は看過できないものであると実感しました。従来は福祉事務所など窓口に相談をしに来た方々へ福祉事務所の依頼で食料を渡していたのですが、フードバンクから「食料支援をします」という発信が求められているのではないかと思い、一人親家庭への「生活応援セット」を配布することを考え、以前から交流し、活動を一緒にしていた団体と地方紙へ掲載依頼をしました。記事を見て支援を依頼してきた世帯は学校が休校になり、子どもの昼食代がかさむようになり生活費を圧迫している。クルーズ船の観光ガイドをしていたが、今年度のクルーズ船の就航は見込めず失職した。などコロナ禍の生活は以前の生活からは想像できなかった事態になっています。「第3期秋田県ひとり親家庭等自立促進計画(素案」)によると平成30年度の秋田県の母子世帯の80.4%は年収240万円未満で生活していると出ていますが、150万から200万未満の世帯がもっとも多くなっています。 この金額は秋田県秋田市の生活保護の「生活扶助」母子家庭世帯の年額約200万と同等かそれより低いものであります。 公共交通機関が後退してきている地方では車を所有しないことは就労の機会をなくすことや、子どもの通学の送迎ができなくなるなど死活問題につながります。車を維持するために生活保護以下の収入で生活している世帯が存在していることをフードバンク活動を通して知ることとなり、そのような一人親世帯への支援に力を入れたいと強く思います。また、食料支援をする世帯へは家計診断シートを作成し配布し、家計相談も行うこととしました。大学生の生活も同様にひっ迫をしていると思い秋田大学へ食料支援の提案をしたところ、学生支援課をとおして29名分の食料支援へ繋げることができました。

活動日数 120

支援対象者実人数 275

支援対象者延べ人数 562

参加ボランティア実人数 5

参加ボランティア延べ人数 96

本助成金による活動の成果
家賃を支払うことにより、事業所を立ち退かなくてもよくなり、事業を継続することができました。人件費を支払うことにより仕事に慣れた人材に離職されず作業を効率よく継続することができました。精米機の購入により30キロで搬入されるお米を10キロに小分けをしてコイン精米所まで運び、一度に100キロを超える米を扱う重労働から若干であるが解放され作業時間の短縮も併せてできました。ポスターやフードドライブの備品を増やすことができ新規設置先を開拓することができるようになりました。コロナ禍で一人親世帯から食料支援依頼の増加したフードバンク狛江やフードバンクTAMAにお米を提供することができました。 秋田大学国際課から再度の支援要請があり、コロナ禍でアルバイトの激減している留学生へ少しでも安心して勉強をしてもらう手助けができたにのではないかと思います。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
フードバンク活動を継続していくためには活動費の大半を占める家賃の確保、人件費などの事業費を確保することが必要となります。日本たばこ産業さんや秋田県厚生協会さんなどの企業や団体の助けをかりて食品の回収のをしていますが、それ以外の場所の食品の回収のためのガソリン代など経費ももちろん必要で、活動をしている個人の負担にも限界を感じています。個人、団体へ働きかけ活動に賛同してくれる方へ寄付金の依頼を引き続きしていくことと、岩手や石巻、仙台のフードバンクと協力し合い、常に理念をすり合わせ独りよがりではない、ばらまきではない活動をしていくことや、フードバンクあきたとしても秋田県や秋田市へ活動費の支援を依頼していくことを課題ととらえています。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/foodbankakita/posts/1621792701334736