訪問レポート
赤い羽根福祉基金
特定非営利活動法人 未来ISSEY(香川県丸亀市)
この助成プログラムについて
「赤い羽根福祉基金」では、安心して暮らせる地域社会の実現をめざし、公的制度やサービスでは十分に対応できない地域課題や、制度のはざまにある社会課題の解決に向けて、先駆的で全国的なモデルとなる取り組みに対し助成を行っています。
未来ISSEYは、がんなどで入院や治療が必要になった高校生が勉強や友達関係を諦めることなく高校生活を送れるよう、義務教育と大人の狭間で取り残されがちな「病気療養中の高校生の課題」について知ってもらうためのセミナーを各地で開催しています。2026年8月、神奈川県で開催されたセミナーに出席しました。
制度のはざまにある社会課題の解決を目指す『赤い羽根福祉基金』の担当になってから、「ここにも社会課題があったのか」と驚かされることが度々あります。未来ISSEYが取り組む「長期入院・療養中の高校生の学び」も、義務教育でもないし大人でもない、ちょうど制度のはざまにある課題です。義務教育中に病気療養が必要になったケースと比べて、長期入院・療養中の高校生に対しては十分な教育機会が保障されていなかったり、治療と学習を両立する方法についての情報周知が不十分であったりと、休学や退学を余儀なくされるケースが少なくないことを担当として知った時にハッとしたことを覚えています。
今回参加したセミナーは、そんな「制度のはざま」を多くの人にまず知ってもらうため、2024年度から様々な地域で開催しているセミナーの神奈川大会です。 当事者や当事者家族、医療・教育関係者のほか、高校生の学習支援に限らず幅広く医療分野での活動を行う団体も登壇していました。特に印象的だったのは、「長期入院中でも院内学級で学習を続けられたり仲間ができたりしたことで、自己肯定感が高まった」という当事者の方のお話です。言われてみれば、私も学生時代は学校というものが世界のすべてのように感じていたと思います。治療や入院によって学校という一つの世界から切り離されてしまうことの怖さを想像することができる内容でした。

セミナーの様子
このセミナー事業も3年目になり、様々な場所で開催した実績を積み重ねていくことで関係各所からの信頼獲得にもつながっていると、代表理事の吉田さんがお話してくださいました。未来ISSEYの「まずはこの課題を知ってほしい」という思いが徐々に形になっていることを担当者として嬉しく思います。
また、会場内には寄付ブース(レモネードスタンド)もありました。セミナーを聞いた方々からの寄付がたくさん集まっており、私も少額ですが寄付させていただきました。寄付金額にあわせてレモネードやクリアファイル、バッジなどをお渡ししており、華やかな寄付ブースでした。助成先・助成元という関係ではありますが、助成先団体から寄付募集の工夫を学ばせていただくことも多いです。

寄付ブース(レモネードスタンド)
今回のセミナーの会場は、神奈川近代文学館ホールという坂道をのぼった先にある場所で、神奈川出身の私は未来ISSEYの担当者さんから神奈川の会場が決まったと連絡をいただいた時に思わず「すごい坂の…」とこぼしてしまったほど。晴れていると綺麗にベイブリッジが見える素敵な場所なので当日も晴れているといいなと思いながら向かったのですが、あいにくの曇天でした(泣)
