訪問レポート

ボラサポ

“地域のつながりが命を守る”
——災害関連死を防ぐために、岩手で聞いた声

さんつな(釜石市)、一般社団法人トナリノ(陸前高田市)

この助成プログラムについて

「日頃からのつながりづくりで災害関連死を起こさない地域をめざす活動助成」は、災害関連死を起こさないために、平時から地域の住民や多様な団体・組織が連携して災害時の支援体制を整える取り組みを応援する助成事業です。

ボラサポ「日頃からのつながりづくりで災害関連死を起こさない地域をめざす活動助成」

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2026年6月、岩手県内の助成先団体「さんつな(釜石市)」と「一般社団法人トナリノ(陸前高田市)」を訪問しました。
2つの団体に共通していたのは、「平時からのゆるやかなつながり」をいかして災害時の命を守ろうとする思いでした。

さんつなの代表・伊藤さんは、これまでの被災地支援の経験から「災害関連死を防ぐには、日頃のつながりが欠かせない」と語ってくれました。「専門家との関わりには構えてしまう住民も、日常的に関係性のある自分たちには災害時の困りごとを漏らしてくれる」というお話に、地元の団体だからこそ果たせる役割の大きさを感じました。地域に必要とされながらも、高齢化が進む地域組織を緩やかに継続させ、災害時に地域で支え合える体制をつくるため、さんつなでは高校生をはじめとした若者の人材を掘り起こし、平時から災害時の支援活動への参加のハードルを下げる取り組みを進めています。3.11を経験した地域だからこそ、若者へ災害時のリスクを伝え、未来の担い手を育てる活動に力を注がれています。

さんつなさんのヒアリングのようす

陸前高田市のトナリノでは、代表の佐々木さんにお話を伺いました。トナリノでは、3.11直後に立ち上げた「SAVE TAKATA」でのマッチング経験を経て、現在は「地域の相棒」を掲げ、多分野のネットワークを平時から築いています。今回の助成事業では、行政や社会福祉協議会、中間支援組織といった災害時に主に活動する組織だけではカバーしきれない「余白」をNPOの領域と捉え、まずは関係者へのヒアリングを進めています。それをもとに、陸前高田市の地域特性に応じた「課題構造マップ」の作成に取り組み、災害時に誰がどう動くべきかの可視化をめざしています。住民が“気づいたら災害関連死の防止に貢献していた”という自然な仕組みづくりをめざしているそうです。

トナリノさんのヒアリングのようす

今回の助成事業は、「赤い羽根災害ボランティア・NPO活動募金(ボラサポ)」にとっても初めての試みです。アプローチは異なりますが、3.11を経験した両団体が取り組む活動が、どのように災害関連死を起こさせない地域づくりへとつながっていくのか。その歩みを、これからもともに支えていければと思います。

こぼれ話

今回の視察は、職員2名で向かい釜石に宿泊しました。私たちが3.11の支援活動を通じて知り合った共通の知人で、現在は大船渡で漁師をされている方と久しぶりに再会する機会に恵まれました。震災当時の支援のことや近況などを話しながら、ゆっくりした時間を過ごしました。震災後につながったご縁が今も続いていることに、感謝しています。

三陸居酒屋のお刺身盛り合わせ(漁師の彼は唐揚げとポテトを楽しんでいました)

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