1. 外国人児童のための小学校国語教科書の3国語翻訳事業  2. 外国人児童、親のための社会見学事業

団体名 多文化共生ひがしうら

都道府県 愛知県

助成額 75,286円

活動開始日 2022/12/1

活動終了日 2023/9/30

助成金で行った活動の概要
1. 外国人児童のための小学校国語教科書の3国語翻訳事業
 多くの外国人の家庭では、親が日本語を読めないため、家庭学習が困難です。日本人の子どもと比べ、学校の日本語の授業も良く分からず、家庭学習もできないため、学習意欲が不足しています。外国人の親に教科書の翻訳をし、家庭学習に役立てるように考えました。(教科書の背表紙にも、「ご家庭においても、この教科書を子供たちと語り合うきっかけにして下さい。」 と書いてあり家庭学習を奨めています。) 
 日本の良い物語や文章を読む良い機会になり、親の経験や母国の物語を語るきっかけになり、子どもに母語を教えるのにも役立つと思います。
 当町で使用している光村図書の小学校国語の物語や説明文を、日本人が入力し、振り仮名を付け、DeepLとGoogleの自動翻訳を使い、ベースデータを作ります。それを元に、外国人が、正しい意味の読み易い言葉に修正した翻訳文を作り日本語の元文と併記して配布します。6学年で69編を、ポルトガル語・英語・タガログ語に翻訳しました。
2. 外国人児童、親のための社会見学事業
外国人の親は、中小企業で派遣労働者として働いており、子供達に一流の企業、技術などを語れない方も多くいます。そのため、外国人の子供達は、自分の将来像を描きにくいと思われます。愛知県には トヨタ自動車という世界的に有名な会社があり、工場や産業博物館もあり、その見学をし、自分の将来像のヒントをつかめば、それへ向けて一層、学習意欲も増します。保護者も一緒に見学すれば、子供の教育により熱心になると思います。
そこで、子どもの夏休みにトヨタの工場見学を打診しましたが、未だコロナの影響で、見学を受け入れていませんでした。そのため、本夏休みに開館している産業技術記念館とトヨタ博物館へ外国人親子44名で社会見学に行きました。当町からは離れているので、観光バスを貸切りました。 また、12月の冬休みには、地場のTOTOの衛生陶器工場の見学に外国人親子17名で行きました。

活動日数 78日

支援対象者実人数 91人

支援対象者延べ人数 81人

参加ボランティア実人数 16人

参加ボランティア延べ人数 16人

本助成金による活動の成果
1. 外国人児童のための小学校国語教科書の3国語翻訳事業
R4年12月の企画時に、以下のことをしました。
①小学校の教員に相談して翻訳する物語や説明文を選ぶ。
② 翻訳する言語は、愛知県、東浦町とも、ブラジル人、フィリピン人が多いので、ポルトガル語、英語、タガログ語にする。
③翻訳をお願いする外国人(グループ)を探す。

その後は以下のことをしました。
①(作成作業時) 入力作業の方法、手順、授受方法などを話し合って試行する。
入力は、Googleドキュメントで文字起こしをし、wordで振り仮名をうつ。翻訳アプリは英語とポルトガル語はDeepL使い、タガログ語はGoogle翻訳を使う。元文を翻訳アプリが誤訳した場合は、元文を変え翻訳用の日本語文を作り正しい翻訳にする。 授受は適当なサーバーが不明だったのでメールで行う。
② (翻訳配布時)子ども日本語教室に参加されている外国人児童に配り、保護者にも役立てて頂くので、配布の趣旨、計画などを説明した案内文を配った。 保護者が教科書が無くても読みやすいように、カラー出力にした。(多くの児童が教科書を学校に置いているため)  翻訳作業の進み具合にあわせ、前期、後期で配布した。
③(配布後) 日本語ひろばの参加児童、親にアンケートをお願いしたが、回答は3/26と大変少なかった。(児童経由で親が見ていないとか、提出フォロー不足とか原因多数) それでも、以下が回答の特長で、私どもの企画と合っていました。

児童向け)
A 予習で読むと授業は分かりやすかったか?         :だいぶ、分かりやすかった。
B 本文の読み仮名は、読み方を覚えるのに便利でしたか?   :だいぶ、便利だった。
C 翻訳文は読み易かったですか?              :読み易かった。
D他の教科も翻訳があると便利なのは?            :算数、社会、理科、保健

保護者向け)
A 親は翻訳を読みましたか?                :少し、読んだ。
B 文章について、母国の物語や自分の経験を話しましたか?  :少し話した。
C 翻訳は子どもに母語を教えるのに役にたちましたか?    :だいぶ、役にたった。

 また、近隣の団体にも、役立ててもらえるように、サンプルでポルトガル語と英語で印刷したものと、データを無償で配布した。(配布した団体:にわとりの会(小牧市)、知多市にほんごの会(知多市)、名古屋ブラジル領事館、クリアンサの会(大府市)、にほんご教室(東海市))、シランダの会(半田市)、Ajutame(知多郡))

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
1. 外国人児童のための小学校国語教科書の3国語翻訳事業
 ・アンケート以外の聞き取りでも、おおむね役に立つご意見が多かった。また、他の日本語教室でも、好評価で受け取って頂いている。今後は、家庭で親が教えられる算数などを中心に、他教科の翻訳の試行をしていきたい。
 また、教科書は4年に1回、改定されるので、改定時には他の日本語教室の協力も頂き、作成できるようにも共通認識を持ちたい。
 ・今回タガログ語訳はフィリピン人協力者が多忙で、結果的に1/3程度しかできなかったが、フィリピンの方へは英語の翻訳も併せてお願いしており、その英語版が役立つようだった。しかし、外国人協力者に作業量をきちんと説明し、可否確認をしながら進めなければうまくいかないことが分かった。
 ・ベースデータを作って頂いた日本人協力者も、アプリの使い方、手順は、作成中に変更したこともあり、数回の説明会をしたが、うまく伝わらなかったこともあった。また、振り仮名を付ける作業はかなりの時間がかかった。これらを考慮し、以降の活動をしたい。
2. 外国人児童、親のための社会見学事業
 ・参加した外国人が喜んでおり、目的にも沿った感想もあった。
 ・他にも食品が中心だが、個人でも見学できる工場や施設もある。そのような施設もご案内し、視野を広げられる広報を続けたい。 一方、案内があっても、日本語を苦手としている外国人の親が率先して、子どもを連れていくことは少ないとも思う。 そのため、案内だけではなく、再度助成金を頂ける機会があれば、外国人の親子を対象とした同様の、博物館や見学施設を訪れるイベントを計画したい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/tabunka.higashiura/



寄付してくれた人へのメッセージ
本ご支援金募集の案内を頂き、これまでの多文化共生活動の課題とその対策を考えました。支援決定から、調査、立案、試行を進める際にも作業方法、作業量や協力者などの課題が出ましたが、最後は外国人の方に喜んで頂けるようにできました。本事業の担当者は、退職後数年になりますが、現役時には会社の方針に沿い、計画、予算決定、実施という一般的なプロセスを進めていました。一方、ボランティア団体では原資がほぼ無いので活動が毎年で繰り返しがちになり、新プロジェクトを行うというステップアップの機会が少ないです。国内の少子化もあり外国人が住みやすい国になることが、より大切になってきました。そんな中で、ご支援金を受け、ステップアップが図れて大いに感謝いたします。今後ともご支援頂ければ幸いです。

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