進学、居住、医療等で困っている外国籍住民の支援体制を地域につくる事業

団体名 認定特定非営利活動法人茨城NPOセンターコモンズ

都道府県 茨城県

助成額 990,000円

活動開始日 2022/10/1

活動終了日 2023/9/30

助成金で行った活動の概要
当会は、2008年のリーマンショックの際に失業した日系ブラジル人の再就職支援とこどもの就学支援事業を茨城県常総市ではじめました。2015年に鬼怒川洪水で被災してからは、空き家を活用したコミュニティづ口として多文化保育園、カフェ、シェアハウスの開設運営をしてきました。シェアハウスを運営したことで、多様な在留資格の外国籍住民と関わるようになりました。健康保険未加入で出産する人、家族滞在ゆえに活動が制限される人、入管施設での収容はとかれたものの就労も生活保護も認められない人、難民申請をしてもなかなか認められない人、16歳くらいで来日し中学校に入れない状況で高校受検を目指す人など、保健、医療、福祉、教育など幅広い相談対応を複数の外国籍スタッフ(ピアサポーター)と行い、その対応言語や対応できる相談内容の深化に努めてきました。県内の児童相談所、地域包括支援センター、保健センター、自治体の子育て支援課とは多文化ソーシャルワークに関するケース検討会を行い、多様なケースで連携して福祉的支援を行いました。またシェアハウスでの共同生活に向かない人の住居として、アパートを3室改修し利用できるようにしました。

活動日数 150日

支援対象者実人数 60人

支援対象者延べ人数 120人

参加ボランティア実人数 20人

参加ボランティア延べ人数 200人

本助成金による活動の成果
外国籍住民からの多様な相談にのることができました。特にこれまでは小中学校への就学手続きの相談が多かったですが、16歳以上で来日するオーバーエイジの高校ダイレクト受検に関する相談が急増しました。その中には中長期間日本に滞在できる在留資格をどう得るか、といったものも多く、相談の都度弁護士や行政書士、他県の支援者に教わる中で、家族滞在者の在留資格に関する支援ノウハウができてきました。もう一つ多かったのがパキスタン、スリランカなどから来日した家族のケースで、難民申請中で福祉が受けられないケース、夫婦や親子で深刻な問題のあるケースにも継続して取り組むことができました。これらができたのは、母語が話せるピアサポーターの育成ができてきたこと、居住支援ニーズに対して、シェアハウスを提供できたことが大きいと思います。非正規など国民健康保険未加入の妊婦の出産に関するケースも関わりました。県内各自治体の保健センター、子ども家庭課、児童相談所とは連携するケースが増えました。この4年ほど多文化ソーシャルワークのケース検討会を続けてきたことで、当会と各福祉教育機関のパイプが太くなってきたにも成果です。シェアハウスは4棟目をつくることができましたが、中には共同生活に馴染めない人もいます。そうした人が一人で暮らせる居室も必要と考え、アパートの一部改修を行い、4室が入居できる状況をつくれることができました。1年間で100ケース以上の相談対応を行い、その内容を13の分野28のケースとして相談対応事例集を作成することができました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
1年で相談対応したケースを整理したところテーマは13の分野になり、内容は28ケースにも及びました。その中には深刻かつ継続して関わるケースもありました。例えば、行き場のない外国籍の人の支援ケースは継続的な医療同行支援が必要なほか、医療費も生活費も寄付で賄わなければならない状況があります。それは在留資格により就労が認められなかったり生活保護が受けられないからです。近年、コロナの入国規制が緩和され、来日して難民申請する世帯が急増しています。そこにはこどもも沢山います。日本の難民の認定率はとても低いため、住居にも食費にも困難に直面している家族が多いです。オーバーエイジで来日する子の高校進学の相談も毎週のようにきています。入学前に日本の高校のシステムを親子に伝え、中学校に入れない生徒に日本語指導や受検サポートを行い、高校入学後の学習支援体制を作らないと、高校に入れない、または入れても中退する生徒が増加します。パキスタンの家族問題にもいくつか関わりましたが、言葉と宗教、慣習の問題があります。児童福祉機関がこうした国の要保護児童に関する対応が十分にできていないと感じます。国民健康保険未加入で妊娠するケースも増えています。なぜ在留資格の制約で苦労するのに来日するのかとも思えますが、それでも日本の方が母国よりも安全と思われているようです。それほど、経済的、政治的に混乱している国があるということです。そのような世界の中に日本もあり、どう海外から受け入れるかが大きなテーマです。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://www.npocommons.org



寄付してくれた人へのメッセージ
地域には日本人であれば普通に受けられる福祉や教育の機会がなかなか得られない外国籍の方が沢山います。難民認定など、制度自体を変えないといけないこともあります。制度の問題があるために公的機関がサポートできない人たちに支援ができているのは寄付のお陰です。国籍は違っても同じ人間ですし、誰にでも幸せになる権利はあると思います。日本に来て頑張ろうとする人を支えることは、社会をよいものに変えることでもあります。引き続きご支援をお願いします。

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