コロナ禍で困窮する外国ルーツの人々のための包括的生活安定支援と支え合いコミュニティ創出事業

団体名 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

都道府県 東京都

助成額 950,554円

活動開始日 2022/10/1

活動終了日 2023/9/30

助成金で行った活動の概要
①食料配布・相談会の開催
豊島区内各地で、食料配布・相談会をこれまで11回開催した。弁護士、社会福祉協議会(社協)、通訳を務めるコーディネーターが中心となり、困りごとの聞き取りと緊急の食料配布をセットで行った。社会福祉協議会が受付をする特例貸付の名簿を活用し、豊島区内在住の生活困窮状態にある外国人に直接案内を行っており、毎回30組前後の外国人が参加している。

2022年
10月15日 功雲院(池袋)31名来場
11月25日 南大塚地域文化創造館 27名来場
12月17日 IKE Biz(西池袋) 26名来場

2023年
1月22日 東部区民事務所(北大塚)28名来場
2月25日 しごとセミナー(西池袋 IKE Biz)28名来場
3月12日 南大塚地域文化創造館 27名来場
4月14日 南大塚地域文化創造館 39名来場
6月10日 功雲院(池袋)36名来場
7月22日 としま区民センター(東池袋)24名来場
8月23日 南大塚地域文化創造館 34名来場
9月23日 東部区民事務所(北大塚)21名来場

②セミナー等の実施
相談会や連携団体が行う支援活動によりニーズが高いとされた支援については、別途セミナーや専門相談会、個別対応を実施した。
特に、仕事と住宅についての相談が多く、以下のセミナー・相談会を実施した

2022年11月6日 都営住宅申込サポート会 20名来場
2023年2月25日 しごとセミナー(厚生労働省外国人雇用対策課による、仕事探しについての講義と専門相談)28名来場
2023年5月14日 都営住宅申込サポート会 20名来場
2023年6月4日 区営住宅申込サポート会 19名来場

また、2022年11月から2023年2月にかけては、「としま外国人相談窓口」として、区内の日本語学校であるメロス言語学院の一画を借り、外国人向けの個別対応を週1回行った。

活動日数:各2回
支援人数:在留資格セミナー、就活サポートセミナー 実数30人・延べ50人
進路相談会 実数20人・延べ30人

③子どもの居場所づくり
オンラインを中心として、外国ルーツの子どもの居場所を月2~3回実施した。
また、4月15日には、連携団体の施設であるWAKUWAKUルームでのアートワークショップを実施し、6月10日には、フードパントリー・相談会に合わせて、一般財団法人カルチュラルライツの協力の元、アートワークショップを実施し、相談会に親と一緒に来場した子ども向けの居場所づくりを行った。
計33回の活動で、のべ179名の子どもが参加した。

活動日数 62日

支援対象者実人数 262人

支援対象者延べ人数 587人

参加ボランティア実人数 19人

参加ボランティア延べ人数 102人

本助成金による活動の成果
①アウトリーチ
本事業において実施した相談会に来場する多くの外国人は、これまで有効な相談先を持たず、孤立傾向にある場合が多い。社会福祉協議会による貸付名簿を活用した広報などを行うことで、既存の支援に繋がっていない外国人に対する、アウトリーチを進めることができた。
以下のデータは、はじめて本事業の相談会への申し込みにおいて、はじめて参加すると答えた人の割合である。ほぼ過半数を占めており、新規の外国人に対するアウトリーチが続けられていることを示している。

2022年
10月15日 50%
11月25日 78%
12月17日 62.2 %

2023年
1月28日 50%
3月12日 55.6 %
4月14日 78%
6月10日 48.6 %
7月22日 50%
8月23日 46.7 %
9月23日 72.7 %

② 正しい情報の提供
外国人は、言語面やコミュニティにおけるネットワーク構築などの問題から、生活や在留資格において、正しい情報を得られていないことがある。
本事業においては、相談会における専門家(弁護士、ソーシャルワーカー)の配置、および特定の課題に対して専門対応ができるセミナー・相談会の実施(しごとセミナー、住宅サポート)を通して、正しい情報を得る機会を作ることができた。

③居場所の提供による孤立防止
本事業では、外国ルーツの子ども向けの居場所づくりを実施し、特に学齢期に来日した子どもへのサポートを重点的に実施した。子どもの孤立防止に加え、進路についてスタッフに相談できる機会を作り、外国ルーツのスタッフとの交流を通して、スタッフをロールモデルとして提示することができた。また、相談会自体も、外国人に対する居場所として、他者や地域との繋がりづくりという成果があったと言える。弁護士相談を行った後、「話を聞いてもらえたことが一番嬉しかった」と涙するミャンマー人女性の存在は、その証左であると言える。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
①外国人キーパーソンの発掘
コーディネーターをモデルにしたキーパーソン育成については、新規の採用・育成が進まなかった点が課題である。現在のコーディネーターのように、日本語能力検定1級、2級程度の日本語能力を有した上で、支援に対する関心があり、平日も活動できる外国人は限られている。育成を見据え、コーディネーターに求める条件を緩和して門戸を広げた上で、今後より積極的な人材獲得を進めていく必要がある。

②仕事サポートの重要性
就労支援においては、仕事を求める多くの相談が寄せられる中、実際の雇用に繋げられたケースは数件に留まり、現状の体制では支援の限界を感じている。そのため、連携先の拡大、生活支援の専門性確保など、あらゆる方策を進めていく必要がある。

③行政連携
行政(豊島区役所)とは、意見交換会の開催、イベントでの区役所職員の登壇など、部署ごとの連携は進んだものの、一元的な連携強化に至っていない。多文化共生施策について一元的に対応する部署が無く、区役所への包括的なアプローチには困難が伴うが、区役所の体制を考慮しながら、今後の課題として働きかけを進めていきたい。

④資金確保
今後、支援団体や既存のコーディネーターとの連携により、活動を続けていく協力体制は構築されているものの、資金については、助成金により事業を実施する状態が続いている。上記の行政連携なども含め、今後も活動の持続性向上のため、検討を続けていきたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://sva.or.jp/activitynews/20230619-2/
https://sva.or.jp/activitynews/ibasho20230331/



寄付してくれた人へのメッセージ
この度は、温かいご支援をありがとうございました。
コロナ前の日常に戻りつつある中であっても、多くの人が孤立し、「助けて」と言えない状況で暮らしています。相談会で悩みを打ち明け、新たな生活への歩みを進めている方、学校では見せない笑顔を「居場所」で見せてくれた子どもたち。
皆さまのご支援は、活動を通して、人と人との「繋がり」になりました。これからの生活の、大きな支えになっていくことは間違いありません。今後も皆さまのお気持ちとともに、活動を続けてまいります。ありがとうございました。

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