葛飾区を中心とした在日外国人の相談支援事業

団体名 特定非営利活動法人パルシック

都道府県 東京都

活動開始日 2022/11/1

活動終了日 2022/9/30

助成金で行った活動の概要
東京都葛飾区白鳥地区でパルシックが運営しているコミュニティカフェ「みんかふぇ」を拠点に、以下の活動を実施した。

①在日外国人のための相談カフェ/ぐろーばるかふぇの運営
2022年2月~5月まで、当団体が東京都葛飾区で運営するコミュニティカフェ「みんかふぇ」で第1、3土曜日に在日外国人のための相談カフェを実施した。実際に相談に訪れた海外ルーツの方からは、進学のために高度な日本語を勉強できる場所の情報や、飲食店経営に絡む雇用保険の手続き方法、離婚調停に関しての手続きの方法――などの相談事項が寄せられた。また、生活困窮により食糧支援が必要な方もおり、みんかふぇで実施中のフードパントリーを継続して利用している方もいる。
5月以降は、相談カフェの形態を少し変更し、『ぐろーばるかふぇ』と名付け、海外ルーツの方を含んだ誰でもが訪れる形態にして引き続き相談を受けれる場所を提供している。

②外国人が営む飲食店や海外ルーツ関連の団体へのアウトリーチ
2022年2月~5月まで、東京都葛飾区の外国人が営む約40軒各国料理店を訪問し、相談カフェのチラシを配布し、困りごとがあればその場で相談に乗るアウトリーチ活動も実施した。
5月以降は、葛飾区内で海外ルーツの市民を取り巻く状況を把握するため、各種関係団体や、日本語学校、日本語教室、宗教施設等へのアウトリーチを行った。その結果、様々な立場の人々から、多くの意見や、状況の説明をいただいた。これは成果物としてまとめた『葛飾区を中心とした在日外国人の相談支援事業・アウトリーチ成果物』に詳細を記載している。

③海外ルーツの市民と知り合うための交流イベントの開催
同じ葛飾区に在住する海外ルーツの市民と触れ合い、知り合うためのイベントを企画し、実施した。7月には『ネパール料理を体験してみよう』を開催した。同じ地域に住んでいる住民同士でも、日々の生活の中で接点がない海外ルーツの市民と日本人住民が知り合う機会になった。

④地域で活動するボランティアの育成
上記の①~③を行うボランティアの育成を行った。ボランティアは5月以降は、①~③のチーム分けを行い、チームでボランティアが自主的に活動を行えるようにした。各チームや全体での会議も行い、お互いの進捗を図るとともに、ボランティア同士が知り合い、自主的に活動を進められるように仕掛けづくりを行った。その他、滞在ビザや海外ルーツの市民への支援の基礎情報などの勉強会を3回、やさしい日本語の勉強会を2回行い、事業実施に必要な知見と経験を蓄積した。

活動日数 40日

支援対象者実人数 30人

支援対象者延べ人数 63人

参加ボランティア実人数 30人

参加ボランティア延べ人数 109人

本助成金による活動の成果
本助成による事業の成果は、葛飾区内の在留外国人の状況と彼らを支援する多様なアクターを把握し、今後の連携の可能性を見出せたことである。
本事業は、「新型コロナウイルスの影響により、失業や収入が減るなど経済的に困窮している、或いはビザや健康保険の問題を抱える在留外国人に必要な情報を提供し、問題の解決の端緒に着けるよう支援する。その活動を通じて、地域の中で交わる機会がなかった在留外国人と日本人が交流できる居場所を増やし助け合う関係性を構築する。」ことを目指したが、後述の通り、同様の活動の実績がなく地域の在留外国人コミュニティとの信頼関係が築けていないため、相談にすぐに結びつくケースは少なかった。しかしながら活動を通じて、在留外国人や支援団体へのインタビューを重ね、在留外国人のおかれている状況や多様なアクターの支援状況を把握し、課題をいくつか見出すことができた。
今回の経験をもとに、当団体が運営するコミュニティカフェ『みんかふぇ』を拠点に、在留外国人と日本人が交流できる機会を作り、地域の中で支えあうネットワークを構築することで、お困りごとを相談できるようにする、という今後の活動の方向性を定めた。
また、在留外国人に関する勉強会を複数回開催し、ボランティアと共に活動を考えることで、今後も海外ルーツの市民との共生事業を担うボランティアの育成に寄与した。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
事業を実施する中で見えてきた課題としては、事業の対象となる海外ルーツの市民の方々とどのようにして親密な関係性を築き、相談をしてもいいと思える関係性に持っていくことの重要性である。本事業では、当初は外国人の経営する飲食店を周りながら、休業補償やコロナ給付金などお困りごとを聞いて、解決に導けるような活動を計画していた。いくつかのケースで実際に、相談に乗った場面もあったが、飲食店を回るだけでは、中々相談をしてくれる関係を築く事のハードルの高さを感じた。
そのため、事業の途中からは、毎月2回開いていた相談カフェを『ぐろーばるかふぇ』と名付け、海外ルーツの人と日本人の住民が知り合い、助け合えるような関係を築く事の基礎となる場の提供を行った。また、飲食店だけに限っていたアウトリーチ活動も、海外ルーツにまつわる団体や、日本語教室、日本語学校などを周り、葛飾区の海外ルーツの市民を取り巻く環境をより深く把握するとともに、葛飾区内でのネットワーキングに力を注いだ。その結果、葛飾区では、多様な団体が海外ルーツの市民への援助活動や学業場所の提供などを行っているが、それら団体を結びつけるネットワークがない事が分かった。そのため、今後はみんかふぇを拠点にしながら、パルシックが各種団体間の橋渡しをするとともに、海外ルーツの市民と日本人の住民が知り合えるような場の提供を率先して行っていきたいと考えている。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
交流イベントhttps://www.parcic.org/report/ibasyo/21071/
ボランティア会https://www.parcic.org/report/kyousei/20568/



寄付してくれた人へのメッセージ
寄付を下さった皆様、誠にありがとうございました。幣団体の海外ルーツの市民を対象とした事業はまだ1年目の新規事業ですが、皆様から頂いた寄付をもとに活動を進め、今後の活動の基盤となるものが作れたと思っております。今後も、息の長い事業にすべく、事業地である葛飾区に根を張って、少しづつでも日本いる海外ルーツの市民が住みよい社会の構築に寄与できるようにしていきたく考えております。