大阪市生野区における外国ルーツ青少年のための学習支援を軸とした包括的な支援事業

団体名 特定非営利活動法人クロスベイス

都道府県 大阪府

助成額 686,068円

活動開始日 2021/10/1

活動終了日 2022/9/30

助成金で行った活動の概要
■学習サポート教室の運営(小学生から高校生)
2022年8月より、拠点をもと御幸森小学校(いくのパーク)に移転し、設備・体制を拡充。2022年9月より、小学生の対象を4年生~6年生から、全学年に拡大し、活動の曜日を増加。小学生~高校生の56人の子どもが学習支援・子ども食堂などにつながっている。

■多文化ソーシャルワーク実践の展開
・子どもの教育相談・進路相談:進学については個別に保護者面談を実施。日本(特に大阪府)の入試制度、高校の様子や、外国人生徒のための試験制度についての説明、進路相談を個別対応で実施するなど、細やかな相談対応を継続して実施。

・新型コロナウイルスに関わる相談支援:ワクチン接種の手続き補助を個別相談の形で実施。家庭内でのコロナ感染・濃厚接触により外出不可となった子どもにオンラインでの学習支援を実施。

■体験活動の実施
・多文化デイキャンプ:大阪府下でで外国ルーツ青少年の学習支援を行う他NPO、公益財団法人等と連携し、外国ルーツ青少年を対象に多文化デイキャンプを実施。参加者:82名
・新拠点「いくのコーライブズパーク」の内装を体験するワークショップ:2日間にわたり、もと御幸森小学校教室の壁面塗装ワークショップを実施。
参加者:36名
・いくのパーク農園苗植え体験活動:いくのパークの農園で栽培する野菜について学習し、実際に苗植えを体験するワークショップを実施。
参加者:45名

活動日数 155日

支援対象者実人数 56人

支援対象者延べ人数 1474人

参加ボランティア実人数 20人

参加ボランティア延べ人数 655人

本助成金による活動の成果
■学習サポート教室の運営(小学生から高校生)
本事業の期間中、中学3年生の高校入試があり、11人全員が志望校に合格することができた。また、高校になってからも継続して学習支援に通い続ける外国ルーツの受講生が多く、教科学習や学校生活等について相談でき、同じルーツの仲間と出会うことのできる居場所を兼ねる場所として、信頼関係をベースにした学習支援を展開することができたと言える。
新拠点であるいくのコーライブズパークに移転し、小学生を1年生から受け入れる体制を構築できた。特に低学年の外国ルーツの子どもを対象に、母語を維持し育てるための母語学習支援を開始でき、母語と日本語の両面から学びをサポートする今後の事業のあり方の雛形となりつつある。
また、日本語学習支援のニーズの高まりを受け、クロスベイス独自の日本語カリキュラムの開発に着手している。

■多文化ソーシャルワーク実践の展開
コロナ禍における相談が引き続き寄せられたほか、在留資格や家庭環境の不安定さによる高校退学などのケースなど、深刻な社会課題に直面する外国ルーツの若者に寄り添い、必要な情報提供や、場合によっては金銭的サポートを提供してきた。団体としての相談対応のノウハウが蓄積され、他団体との連携が深化してきていると言える。

■体験活動の実施
多文化デイキャンプでは、コロナ禍により宿泊を取りやめたものの、大阪市内の他地域の子ども同士が交流し、同じルーツを持つ仲間や、違うルーツの人々との交流、ロールモデルとなる外国ルーツの大学生・若者との出会いの場を提供できた。また、開催にあたり連携した他団体との人的ネットワークを強化できた。
新拠点いくのコーライブズパークの空間資源・農園等を活用することで、より多様な人や体験と出会う体験活動が実施できる体制が整いつつある。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
外国ルーツの子ども・若者は22年度より顕著に増加傾向にあり、特に呼びよせ等で日本に来たばかりの子ども・若者が増加している。日本語学習支援を多くの子どもに届けることは喫緊の課題であるため、日本語指導資格者等のボランティア講師の確保をはじめとするサポート体制の強化が必須である。
0~4歳の子どもも数年来増加傾向にあり、多様なルーツ・背景を持つ子ども同士が違いを大切にしながらともに学びあう場づくりが求められている。他の支援機関、行政、地域とさらに連携を深めながら、学校外の学習支援の場だからこそできる多様な学びの機会、自己決定の機会の提供に力を入れる必要がある。

新拠点であるいくのコーライブズパークの運営事業者であるNPO法人IKUNO・多文化ふらっとと連携し、いくのパークを活用した体験活動や生活支援にも力を入れていく(子ども食堂、体験活動、「コーラーニングスペース(ともに学ぶ自習室)」など)。両者の事業を縦横に子どもが行き来し、自分自身にとっての最適な居場所を見つけることができることが理想である。

生活支援においては、子どもの保護者・家庭へのアウトリーチに課題が残る。学習支援を超えて親・家庭と繋がるために、IKUNO・多文化ふらっとをはじめとする他団体や行政との連携を深めるとともに、いくのパークでIKUNO・多文化ふらっとが行う「多文化共生センター(仮称)」の設立に参画・支援していく。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.cross-base.org/
https://www.facebook.com/npocrossbase/



寄付してくれた人へのメッセージ
皆様からいただいた寄付を原資にして、多くの外国ルーツの子どもたちの学びの場、居場所を運営することができました。この成果を生かし、さらに活動を続けて参ります。心より感謝いたします。