都道府県 埼玉県
助成額 170,000円
活動開始日 2021/10/1
活動終了日 2022/9/30
助成金で行った活動の概要
【外国ルーツの青少年対象 日本語・教科学習支援・相談】
地区別学校外教室(月:並木公民館(2022年4月よりの新規教室)/火:新所沢公民館/水:柳瀬公民館/土:こどもと福祉の未来館/オンラインのみ:中富南地区/一部オンライン:中学生・高校生/長期休暇期間集中教室:新所沢地区・東所沢地区・春休み後半のみ並木公民館)
学校支援:市内小・中学校 市内および近隣高校(日本語支援者派遣)
幼稚園・保育園入園・就学支援・日本語支援(相談・問い合わせ・調整:保護者・教育・福祉等行政機関・幼稚園・保育園・学校との間/書類作成支援)
高校受験サポート(進学ガイダンス協力/高校情報探し/学校説明会・見学同行)/高卒後までの継続支援(キャリア相談)
【研修会】内部:新人研修(対面・オンライン)/外部:子どもの日本語教育研究会等への参加費補助
【情報交換会】内部情報交換会/役員会/総会/所沢市日本語ボランティア連絡会議(社会教育課主催)参加(学期に1回)/埼玉日本語ネットワーク役員会参加(ほぼ毎月)/進学ガイダンス主催者交流会参加(オンライン)
【広報活動】教室案内一覧チラシ作成配布/HP管理/市民活動見本市/国際交流フォーラム
【支援環境整備】所沢市教育委員会・所沢市議会・埼玉県教育委員会・埼玉県議会(要望書提出・議員への質問依頼)
活動日数 350日
支援対象者実人数 74人
支援対象者延べ人数 2106人
参加ボランティア実人数 62人
参加ボランティア延べ人数 1775人
本助成金による活動の成果
●外国ルーツの青少年の日本語・教科理解支援による成果
その成果は各々の子どもによって異なるが、日本語教室に継続的に参加することで、誰もが日本語力を上げ、教科の理解もできるようになっている。例えば、来日後1年未満の子で、これまで声が非常に小さかったのが、普通の声で音読ができるようになった子がいる。母国での学習履歴が少なかった子も、日本語教室で、九九の連数を繰り返して、家での練習も宿題に出され、できる計算の幅が広がり、次第に教科の学習にも興味を持ってきている。幼少期から日本に住んでいるものの、家での日本語環境がない、小学校入学から日本語教室に通ってきた子どもたちは、中3になった現在、地域の中堅の全日制高校への進学も可能なほどの教科学習の理解レベルに到達している。助成金の継続で日本語教室が運営できている成果である。来日間もない子どもたちや学習意欲の少ない子どもたちの場合、放課後や土曜日に教室に通うより、学校での支援の継続や回数の増加ができたことで、学習成果が上がっている。
●同じ環境にある子どもたちとの居場所での安心感醸成
学校での様子がすべての子どもたちについてわかるわけではないが、日本語教室での仲間に会えるのを楽しみにしている。
●新教室の開設・研修:外国ルーツの乳幼児の多い地区における開設により、隣接の小学校の在籍児童が保護者とともに参加する例が増えてきた。この教室を開設するために、本助成により、小学生向け教材(教科書も含む)を一式購入し、支援者確保のために研修を実施した。ここで集まった支援者は、この教室だけでなく、支援者が不足している他の教室の支援にも入ってもらっている。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
●学習者の急増:コロナが落ち着いてきて、母国で待機していた子どもたちが続々と入国してくるようになったことにより、コロナのために閉鎖してきた教室の再開、また、他の場所での新設の必要性を感じている。⇒手薄になってきた市の西部での教室新設を検討している。
●子どもたちの日本語習得環境の経済的格差:出身国での教育水準や経済格差のために、子どもたちの日本語習得にも格差が生じている。日本語力や学習力の向上に熱心な国の子どもたちは、私たちの日本語教室のほかにも、民間の塾や日本語学校に通っている。一方で、私たちの日本語教室のみの子どもたちもいる。⇒日本語教室の位置づけは、各家庭にゆだねるが、私たちは、支援者数にも限界があり、優先順位としては、日本語教室のみの子どもたちへの支援となる。場合によっては、余裕のある家庭には、有料の学習塾や日本語学校を紹介することになる。現在でも、既卒者のために日中に授業を行っているNPO法人YSCグローバルスクール(福生市)やいつでも支援状況の確認できる地元や近隣の学習塾を案内している。すでにそうした塾に通っている子どもたちも多いので、そこでの教材の日本語教育教材としての妥当性も検討させていただいて、時には、子どもたちや保護者に使い方のアドバイスを行っている。
●高校での日本語支援の貧弱さ:対象の子どもたちが増えるにしたがって、高校への進学者も増えるが、進学時点での日本語力について、高校での支援を必要とする場合も増えている。それに対して、高校での支援体制が間に合っていない。⇒今年度より、高校での支援も始めたが、高校側での支援体制が十分でないのにも関わらず、支援受け入れを断られた例があり、高校や県教育委員会への、日本語教育推進法や来年度からの「特別の教育課程」としての日本語教育に関して、地域人材の活用が推奨されていることへの周知が早急に必要だと考えている。⇒関係機関や議会への働きかけを行う。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://opencity.jp/tokorozawa/pages/gp/esmy_2020/
寄付してくれた人へのメッセージ
JICA(国際協力機構)が2022年3月に発行した『2030/40 年の外国人との共生社会の実現に向けた取り組み調査・研究報告書』によると、外国人労働者の数が2030年には現在の約2倍の340万人になる可能性があると予測しています。そして長期滞在する外国人労働者は2040年には800万人前後になるという予測です。それに伴いその家族の子どもたちも増えていくことになります。日本語支援体制を全国的に整えるのは緊急の課題です。将来の日本社会を背負っていく、この子どもたちが健全に育つことは、日本社会の安定にもつながります。私ども支援者は子どもたちの大変さに寄り添いますが、同時に子どもたちの明るい笑顔に勇気をもらっています。皆様からの寄付が、子どもたちの笑顔につながっています。首都圏にある地域での外国ルーツの子どもたちの日本語支援のために、寄付をしていただき、本当にありがとうございました。