能登でふんばる福祉事業所と被災地の再再生を応援

団体名 能登福祉救援ボランティアネットワーク

都道府県 石川県

助成額 2,995,471円

活動開始日 2024/9/23

活動終了日 2025/1/26

助成金で行った活動の概要
九月豪雨の後、直ちにこれまで支援を行っていたもんぜん楓の家グループホーム(輪島市)、やなぎだハウス(能登町)が被害を受けたとの報告を受け、現地支援に入る。両施設とも豪雨による浸水被害を受けており、復旧作業の支援を行う。もんぜん楓の家グループホームにおいては、浸水のひどかったケアホームの荷物運び出し及び清掃作業、不足する人員確保のため専門スタッフの派遣を実施、やなぎだハウスにおいては、作業場の清掃作業、暫定的な作業場の確保等を実施した。
また、輪島市浦上地区をはじめとする豪雨災害の被害を受けた地区・住民に対し、物資及び食料提供の支援の実施した。詳細は以下の通り。
●9/23~24:①もんぜん楓の家、②やなぎだハウス、③浦上地区・仮設住宅、④道下地区・仮設住宅…状況確認のため、施設訪問・支援の見積もりと体制の調整に入る
●9/27~29:①もんぜん楓の家、②やなぎだハウス…もんぜん楓の家に対し復旧作業、利用者交流会を実施、やなぎだハウスに対し復旧作業を実施、浦上地区に対し支援物資(水)配達
●10/4~6:①もんぜん楓の家、③浦上地区・仮設住宅…(株)北陸環境サービスによる食料(米)提供を受けて、もんぜん楓の家、浦上地区・仮設住宅へ米を届ける(道下地区・仮設住宅へは個配の必要があった為、ふれあい工房あぎしへ仕事発注、後日受取)、もんぜん楓の家に対し復旧作業を実施
●11/21~22:②やなぎだハウス、④道下地区・仮設住宅…やなぎだハウスに対し復旧作業を実施、道下地区・仮設住宅にて米の個配・訪問活動を実施
●12/5~6:③浦上地区・仮設住宅、④道下地区・仮設住宅…兵庫県但馬地域より餅米を入手、 浦上地区及び道下地区・仮設住宅にて餅米の個配・訪問活動を実施(12/6のみ) ●12/10~14、1/5~6、1/23~26:①もんぜん楓の家…もんぜん楓の家において、利用者へのケアスタッフを派遣、ケア・レク支援等を実施

活動日数 36日

支援対象者実人数 1,595人

支援対象者延べ人数 2,940人

参加ボランティア実人数 53人

参加ボランティア延べ人数 133人

本助成金による活動の成果
●もんぜん楓の家グループホーム
これまでにもボラサポ助成金により、地元で粘りケアを継続してきた同施設を支援してきた。九月豪雨が起きる1週間前には震災からの復興祭りが開催され、これから前を向いて新たなステージへ移る矢先の被害であった。 被害については、近くのため池の土手が地震で崩れ、そこに豪雨が襲ったため、グループホームなど2棟が床上浸水した。ようやくグループホームとケアホームの利用者をすみ分け、落ち着いた生活を始めていたところであったが、ケアホームの利用者をグループホームへ移動していただき、震災同様の避難生活が再び始まった。本ネットワークでは、発災後、被災地入りし、状況を把握した上で支援体制を構築、まずはケアホームの復旧作業に入ることとなった。施設自体は床の張替え、壁の修復を余儀なくされたが、その前段階の作業を迅速に終わらせることができた。また、再び、風水害の被害が懸念されたため、施設の側面を土嚢で固める作業を実施した。これにより、その後の天候不良にも一定の効果をもたらすことができた。
●やなぎだハウス
もんぜん楓の家同様、これまでボラサポ助成金により支援を続けてきた事業所であるが、町野川の氾濫により、約40センチメートルの浸水、やなぎだハウスの一階の作業場が被害を受ける。発災直後より、片付け作業に入り、重機、洗浄機器等により、作業場の復旧を実施。当面、使用できるように応急処置を行い、事業継続を支援できた。また職員の人手不足を補うために作業の補助に入ったり、利用者への交流会(レク)を実施した。
●浦上地区・道下地区等、仮設住宅の支援(輪島市)
もんぜん楓の家の支援を行う中で、同市浦上地区等の被害を把握、当初から断水等の影響により生活環境が著しく劣悪となっていたため、食料・水等の物資支援を実施した。また田畑が壊滅的に被害を受ける等、被災者の復旧に大きな傷を残したため、物資配布時に個配活動を行い、現状の把握を行うことができた(状況については、仮設住宅の自治会長へ報告した)

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
少しずつ、復旧・復興の道を進めておられるが、まだまだ多くの課題が残る被災地である。
【能登半島地震1年半】 介護体制弱体化に懸念 広域避難の入所者戻れず (2025年6月30日・共同通信社)「石川県の能登半島地震の被災地で介護施設の職員が大幅に減っている。人手不足から入所定員を削減した施設もあり、地震直後に入所者が県内外に広域避難したことが影響したとの見方が出ている。地元では介護体制の弱体化に懸念が広がり、元入所者が避難先から戻れない状況も。専門家は「介護サービスは高齢者が地域で暮らすための最低限のインフラ。国や県は追加支援検討を」と訴える。(省略) 甚大な被害が出た輪島市町野町の特養「みやび」は、入所者50人全員が広域避難し、大半がそのまま生活拠点を移した。地域の人口流出は顕著で、利用者を確保するめどが立たないとして休業。65人いた職員の多くは離職を余儀なくされ、在籍数は10人となっている。(省略)被災地では介護や支援を必要とする高齢者が増加し、地域で介護を担いきれるのか危機感が高まる。共同通信が奥能登4市町で高齢者施設を対象に行ったアンケートでは「求人を出しても人が来ない」「働ける年代の人たちが能登から出ていってしまっている」と窮状を訴える声が相次いだ。輪島市の「みやび」の施設長尻田武さん(70)も、入所介護を行う地区唯一の施設として再開の手だてを模索するが「地域住民が戻らず入所希望のニーズも把握できない上、仮に再開しても人材確保が困難で、五里霧中だ」と頭を抱える。立命館大の丹波史紀教授(社会福祉学)は「介護基盤を回復させるためにも、国や県は、介護職員の人件費や地震で被害を受けた施設の復旧費用など追加支援を検討すべきだ」と指摘する。」福祉施設・事業所については、結果として、地元で粘って事業継続した施設・事業所の方が、復旧のフェーズは確実に早い。また震災を機に休止した在宅福祉サービスが、廃止となり被災地では現在、ケアプランが組めない状況になっている。このことが被災地へ戻る足かせになっている事実である。これらの現状を踏まえて、引き続きの被災地支援と地元へ「戻る」ための方策検討を現地と進めていく予定である。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/noto.fukushi/



寄付してくれた人へのメッセージ
今回の地震における要配慮者への対応としては、被災者の災害関連死を防ぎ、生活環境の改善を図るため、1.5次避難所および2次避難所を金沢市内等で設置し、広域避難を促進したことが挙げられます。本ネットワークではこれまでにもボラサポ助成金を活用させていただきながら、「地元で粘る」福祉施設・事業所を応援し続けて参りました。
この間、支援を続けている施設・事業所は皆、「地元で粘った」皆さん方です。あれだけの環境の中で、DMATや行政からの半強制的な広域避難の促しを断り続けられました。皆さんが口々に仰っていたのは、「ここで地元を離れたら絶対に利用者の皆さんは地元に戻ることは出来ない」、「事業を休止してしまったら、2度と再開は出来ない」でした。残念ながら、広域避難を選択された施設・事業所は現在、どう再開するか、どう継続するか、ギリギリのところで決断を迫られています。そして、地域では在宅サービスが無くなり、要配慮者は地元に戻ることができません。9月豪雨の後ももんぜん楓の家グループホームややなぎだハウスでは大きな被害を受けてしまいました。ですが、施設の皆さんに諦めるという選択肢はありませんでした。皆様からのご寄付をいただき、外部支援者が支援に入らせていただくことで、現場は今ひとたび踏んばろうという力がみなぎってきます。私たちが9月豪雨で再び、被災施設を訪れた際、どちらの施設も「おかえりなさい、本当に来てくれてありがとう」でした。現場で漂う「見放された感」を少しでも緩和できるよう、私たちにできることをさせていただきました。
そして、今回の助成金では、福祉施設・事業所だけではなく、被災した地域(仮設住宅)にも赴き、支援の手を差し伸べることができました。現場で一番困っている、水と食料(米)をお届けし、被災者の方から心からの感謝をいただきました。これもひとえに寄付をいただきました皆様のお陰です。
もんぜん楓の家(輪島市)では2度の災害を経験されながら、先日、地域の拠点として、祭りを企画されました。近隣地域、仮設住宅へ案内をされ、多くの方が来場、楽しいひと時を過ごされました。やなぎだハウスも自分たちで作業場の最終工事に向け、動き出しておられます。「地元で粘る。地元にこだわる」をこれからも応援し続けていきたいと考えております。本当にありがとうございました。