都道府県 北海道
助成額 1,444,434円
活動開始日 2024/6/1
活動終了日 2025/3/31
助成金で行った活動の概要
【被災者のためのマッサージサロン】2024年6月3陣(コーディネーター1名、施術者3名、サロン担当1名)を派遣。能登町内集会所や小学校(地震前廃校)にて、住民33名にマッサージケアとお茶を提供。同年11月4陣(コーディネーター兼サロン担当1名、施術者4名)を派遣。能登町内公民館、個人宅、珠洲市内中学校(活動当時、避難所)にて、住民39名にマッサージケアとお茶を提供。2025年1月5陣(コーディネーター兼サロン担当1名、施術者5名)を派遣。能登町内仮設住宅集会場4ヶ所にて、住民55名にマッサージケアとお茶を提供。同年3月6陣(コーディネーター兼施術者1名、施術者3名、サロン担当1名)を派遣。能登町内集会場や公民館、仮設住宅集会所にて、住民58名にマッサージケアとお茶を提供。マッサージに馴染みのない方も多く、お声がけやお茶飲みの際に背中や手を軽く揉むなどして、マッサージへのハードルを下げる工夫をしました。医療的な懸念がある方には国家資格者(あん摩マッサージ指圧師)、若い方にはストレッチ系のマッサージを受けてもらうなど、それぞれの状態に合わせた施術をしました。また、いずれの活動でも談話コーナーを併設しました。施術前後の時間に利用していただき、被災直後の状況や暮らしへの不安などを伺いました。北海道ならではのハーブティーを提供することで、香りの癒しや会話のきっかけになりました。
【支援者のためのマッサージケア】全4回の活動を通じ、避難所担当の職員や地元住民で結成された支援団体メンバー、OPEN JAPANベースに滞在するスタッフ・ボランティアなど延べ54名にマッサージケアを行いました。長期化する支援活動で蓄積された疲れやちょっとした不調に耳を傾けながら施術しました。
【施術者間の情報共有強化】活動の合間には、各陣のメンバー同士で住民の様子や施術中の気づきなど、情報共有する時間を積極的に設けました。無理のない体勢で施術を受けてもらうためのヒアリング方法など施術時の悩みを共有し、改善策を見出しました。情報共有の強化を目的に2025年2月8日に施術者ふりかえり交流会を実施し、現地へ向かった12名が集結。これまで派遣した5回の活動を振り返りながら、施術者が活動当時やその後に感じた被災地への思いや施術時の試行錯誤を共有する場となり、翌月6陣の派遣に繋がりました。
活動日数 31日
支援対象者実人数 210人
支援対象者延べ人数 239人
参加ボランティア実人数 12人
参加ボランティア延べ人数 21人
本助成金による活動の成果
【個別訪問マッサージ】2024年11月4陣では、個人宅へのマッサージケアを行いました。以前の活動でいっぽんの施術者が担当した高齢女性がOPEN JAPANスタッフを通じ、訪問のタイミングを調整していただきました。避難所を転々とし留まる場所がなく、損壊した自宅で暮らしている状況下での訪問で、様々な思いを伺いながら施術させていただきました。翌年1月5陣では、仮設住宅集会所での活動の中で「夫の介抱をしているため、会場に行くのは難しい」という家族の方の声を受け、個別に訪問マッサージを行いました。
【他団体との連携】2024年6月3陣での施術中に住民から「自宅が被災したが、被害状況を詳しく確認できていない。」との声があり、活動をともにしていた技術系支援団体への情報提供に繋がりました。
【簡単なセルフケアのレクチャー】施術を受けた住民に対し、身体の悩みに合わせて「家でもできる簡単なストレッチ」や「簡単なセルフケア」をレクチャーしました。治療院が少なく高齢者の多い地域ということもあってか、「自分で出来ることは自分で」という意識からセルフケアに関心を示す住民も少なくありません。定期的な施術は現実的ではないため、施術の効果をゆるやかに維持していただく事にも繋げたいと考えています。
【被災経験を伝え聴く】2024年2月の1陣で活動した真脇地区集会所では、翌年3月の6陣に2回目の活動をさせていただきました。地区長夫婦が当団体を覚えててくださったこともあり、被災当時のお話を伺うことができました。集会所は52畳の部屋に最大50名を受け入れていた避難所で、地区長夫婦が中心となり運営しており、衛生面をはじめ様々な問題に真摯に向き合ってこられた経験をお聞きする貴重な機会となりました。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
仮設住宅での暮らしは避難所に比べ、自分のペースで過ごせるものの、住民からは「限られた室内では気が滅入ってしまう」「気づけば家の中でテレビばかり見続けている」「以前はマッサージに通っていたが、発災後に行けなくなってしまったため、ストレッチをして凌いでいる」との声が聞かれています。仮設住宅で活動した施術者からは、「背中に強い凝りが見られる方が多かった」「仮設住宅の狭い室内を見る限り、のびのびと体操ができるような雰囲気ではなく、背中や腰がどうしても固まってしまうのでは」と住民の今後を心配する声があがっています。活動回数を重ねたことで、真脇地区長夫婦をはじめ住民の方々との関係性が築かれつつあると感じています。一方で、札幌から能登までの長距離移動や活動日数の確保など活動回数を重ねるごとに継続が難しくなってきているのが現状です。今後の取り組みへの案として、活動頻度を年に数回程度とゆるやかにし、活動場所を1回の派遣につき1地区に限定、活動人数を縮小させる等することで、継続の糸口になるのではと考えています。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/ippon.hokkaido
https://ippon-hokkaido.com/
寄付してくれた人へのメッセージ
皆様の貴重なご寄付に心より感謝申し上げます。当団体は2018年北海道胆振東部地震でのマッサージケア活動をきっかけに、今回の能登町での活動に繋がりました。今回の活動に参加した施術者らは、あん摩マッサージやハワイアンロミロミ、ハンドトリートメント、タイ古式マッサージなどを専門としており、各々の知識や手技を活かしながら、能登半島地震で被災された皆様・支援者の皆様のケアをさせていただくことが出来ました。マッサージは相手との距離感が近く、施術を通して、住民と施術者お互いの心の距離も縮まっていくことがあります。施術前は緊張した様子だった方も、施術の終わり頃やお茶飲みスペースに来られる頃にはおしゃべりが増え、晴れやかな表情で帰られることも少なくありません。身体の不調をきっかけに、心のどこかで抱える「話を聴いてほしい」という思いに、マッサージケアは「触れる」ことでその思いに一歩踏み込む手段になっているのだと実感しています。今回の活動で生まれたご縁を大切にしつつ、関わり続ける方法を模索していきたいと思います。