都道府県 京都府
助成額 2,980,000円
活動開始日 2024/8/1
活動終了日 2024/11/30
助成金で行った活動の概要
石川県で行ったパエリアの炊き出しについてご報告いたします。
第1回:珠洲市飯田町
日時:2024年8月7日(水)
珠洲市飯田町の飯田わくわく広場で行いました。海老とイカのパエリア、鶏のパエリア計1,000食を提供することができました。
第2回:輪島市河井町
日時:2024年8月23日(金)
当日は、40度に迫る今年一番の厳しい暑さとなりました。現地のボランティアの方々と励まし合いながら海老とイカのパエリア、鶏のパエリア計1,000食を提供することができました。
第3回:七尾市中島町
日時:2024年9月18日(水)
七尾市中島町の小牧集会所で炊き出しを行いました。パエリアを囲んで地域の方が近況を報告しあっておられる様子を見て、パエリアの炊き出しが復興ニーズにも有用であることを実感しました。海老とムール貝のパエリア、鶏のパエリア計1,000食を提供することができました。
第4回:輪島市河井町
日時:2024年9月25日(水)
9月21日、22日に能登半島で豪雨災害が発生しました。赤い羽根「災害ボランティア・NPO 活動サポート募金」(ボラサポ)の助成があったからこそ、計画を前倒しにして現場へ駆けつけることができました。海老とムール貝のパエリア、鶏のパエリア計1,000食を提供することができました。
第5回:輪島市河井町
日時:2024年10月3日(木)
前回に引き続き、困難な状況下にある輪島市へ向かいました。当日はあいにくの雨となりましたが、海老とムール貝のパエリア、鶏のパエリア計1,000食を提供することができました。
第6回:輪島市河井町
日時:2024年10月17日(木)
会場から遠いため受け取りに来ることができない方や、仮設住宅で暮らす高齢者の中で車がないため、受け取りにくることができない方などを含め、合計1,000食をお届けすることができました。
第7回:輪島市河井町
日時:2024年10月31日(木)
輪島市では、私たちの炊き出しを認知してくださる方が増え、「楽しみにしていた」「前回は間に合わなかったから(今日は間に合って)よかった」などお声をかけていただく機会が増えました。パエリアを受けとったことを新聞に投稿してくださった現地の方と交流することができました。
活動日数 120日
支援対象者実人数 7,000人
支援対象者延べ人数 7,000人
参加ボランティア実人数 20人
参加ボランティア延べ人数 90人
本助成金による活動の成果
成果について、現地の方々とのネットワークが構築され、回を重ねるごとに信頼関係が強くなり、より深くニーズを知っている現地の方々のアイディアに沿って炊き出しを行うことができました。輪島の方々と話しているときに耳にした言葉があります。「もし、どこかで災害が起こって、私たちが応援する立場になったときには、このような一緒に活動ができる支援がしたい」そう言ってくださる言葉を聞きながら胸が熱くなりました。決して一方的に提供するのではなく、現地でともに知恵を出し合いながら進めてきたことを本当に前向きに捉えることができました。また「オンラインで例えばウイッシュリスト(必要な物品を書き出し、それに沿った支援が届く仕組み)なども本当にありがたいですが、こうして顔を合わせることが本当に重要だと思いました」「遠くから来てくださるだけでもどれほど勇気づけられることか」といった言葉からはデジタル時代にあっても、対面の活動が人を勇気づけることを示しており、こうした言葉を交わせる関係を育めたことが何よりも大きな成果だと考えております。
また、パエリアという料理には災害時に非常に大きな役割を担える可能性があることを感じました。
(1)一つは、一度に大量の食数を提供できることです。一気に炊き上げ、一気にパックに詰め込み、お配りができるパエリアは被災地で活動する方々や自治体の方々からも高く評価をしていただきました。
(2)次に、ハラル対応が可能なところです。多様な背景を持つ住民を取り残さないためにパエリアには担える役割があるように思いました。
(3)さらに、パエリアはエンターテインメント性を兼ね備えているという点です。パエリアは見た目、香り、炊きあげられてく時の音と五感を刺激します。被災後、困難な時間を過ごす方々にとって五感が刺激される時間というのはストレッチや体操が重要であるのと同じように重要であると感じました。
(4)最後に、コミュニティの再生です。パエリアを囲みながら住民の方々が時間をともに過ごすような機会はコミュニティづくりに非常に有用ではないかと考えており、この発見も成果だと考えています。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
先ず、炊き出しの情報が届かない方や、届いていても様々な理由で提供している場所まで来ていただくことが難しい方々をどのように支えていくかという点です。自治体も情報提供を行っておられますが、どうしても情報が届きにくい方々が生まれます。特に仮設住宅に入居したことで、自立したとみなされ、自治体の支援に関する情報が届きにくくなる中で、高齢世帯の中でも男性の高齢世帯が孤立するケースが多いことを聞きました。こうした状況を、どれくらいの割合の方が情報を受けとっていないのか、どのような情報発信であれば届くのか、情報を受けとったあと支援を必要とされる場合、どのように返答を受け付けるのか。これはパエリアの炊き出し活動よりも大きな課題かもしれませんが、現地でニーズを正確に把握することが非常に重要であると感じました。
次に、能登半島地震は復興に向けて長期にわたる支援が必要と考えられる点です。この地震の特徴は、何よりも震源が半島の先端部であり、被災地へのアクセスが困難であることが挙げられます。それは、本報告を書いている2024年12月20日においても建築物の解体などに時間がかかっているという、もう一つの特徴にもつながっています。長期化は支援への関心を低下させると思います。いかに現地の状況を伝えていくかも大きな課題だと考えました。
こうした2つの課題を乗り越えるため、今後の取り組みとして最も重要だと思うのは、現地の方々の声を中心にしながら活動に取り組むことです。そして疲弊した被災地の方々が日常とは少し離れた「機会」を通して明日への活力を養えるような関わり方も重要だと考えます。今後も食を通して、そうした機会を作り続けていきたいと考えます。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.nanminnow.com/
https://www.facebook.com/nanminnow/
寄付してくれた人へのメッセージ
今回、パエリアの炊き出しを行うことができたのは、お一人お一人が寄付をしてくださったからです。
パエリアを炊き上げ、パックに詰め、一つずつお渡しする際、多くの方が「申し訳ない」と言われるのを聞いて、胸が締め付けられるような思いでした。何も悪いことをしていない方々が大震災を前に大切に築いてこられたものを一瞬で失ってしまわれました。そうした方々が、たとえ一食でも楽しく食事をしていただけたらと願い、活動を続けました。
ある時の炊き出しでは、40度に迫る今年一番の厳しい暑さとなりました。輪島市の多くの方々がボランティアとして参加してくださいました。炊き出しは風の影響を避けるため、できる限り風が通らないようにするのですが、そのためテント内に熱がこもり、内部は高温のサウナのようでした。みんなで励まし合いながら何とか乗り越えました。強い日差しの中、輪島の方が時間を計って給水をしてくださいました。
また、ある時の炊き出しでは、交通情報を慎重に確認しつつ、土砂崩れの道路を避けて現地へたどり着きました。今回、宿泊はテント泊とするなどして経費を節減して、皆様の思いを一食でも多く届けようと努めました。
パエリアは2つの大鍋で一気に1,000食を炊き上げます。飲食業界の方にお話しをうかがうと、日常では考えにくい量の食数だということです。風や気温を含め、自然環境に大きな影響を受けるため、一回、一回が条件の異なる中でのミスの許されない真剣勝負となります。鍋に米が全量、投入され炊き始めることができると、あとは火力に注意しつつ、その時、目の前に並んでくださっている方々と、この活動を支えてくださった皆様のことを思い、祈るような思いで炊き上げました。お一人お一人に直接お礼を申し上げたい気持ちです。
心よりお礼を申し上げます。