都道府県 大阪府
助成額 3,000,000円
活動開始日 45323
活動終了日 45412
助成金で行った活動の概要
上下水道の全面復旧が遅れていることで自宅や避難所で入浴や洗濯ができない避難者を対象に、シャワー支援と洗濯支援を継続して行っています。多様な生活スタイルや生活環境の違いに対応できるよう、9~21時の1日12時間、できるだけ待ち時間が発生しないようシャワーは事前予約制で稼働しています。洗濯機は需要が高く行列ができた5月までは整理券を配布していましたが、現在は需要が少し落ち着いた為、時間内であれば自由に利用して頂けるルールに変更しました。本事業は発災によって職を失ったり休職を余儀なくされた被災者の自立支援を兼ねて、積極的に地元住民を有償ボランティアとして迎え、予約管理から設備メンテナンスまで多くの場面で活躍してもらっています。長期化する災害復旧・復興を担う支援者へ対象を拡大することで、幅広い職業の方々(警察・消防・看護師・医師)に利用して頂き、支援者支援の一端を担うことができています。拠点を地元住民のコミュニティスペースとして活用して、発災から連絡の取れない近所の方々の安否確認の場所としての利用や、一緒にお茶を飲みながら避難生活で抱えたストレスを発散したり、看護師による健康相談や情報収集・情報発信の場とすると共に、安心や癒しを得ることができるような運営を心掛けています。
活動日数 90日
支援対象者実人数 1,500人
支援対象者延べ人数 1,500人
参加ボランティア実人数 10人
参加ボランティア延べ人数 10人
本助成金による活動の成果
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これまで、約1500名の被災者・支援者の方々が利用されました。「シャワーの水圧が強くて気持ちがいい!」「待ち時間がなくて嬉しい♪」「洗濯するのに金沢まで行っていたので、本当に助かる~」など好評を頂いていおり、衛生面だけでなく身体的・精神的負担を軽減することができたと考えています。朝晩はまだ冷え込む時期のシャワーは、外気温に応じて湯温設定を微調整したり、湯冷めしないようにストーブや温かい飲み物を準備したり、特に高齢の方には血圧などを測ってヒートショック予防を呼び掛けたりすることで、事故や体調不良者を出すことなく運営をすることができています。利用者の中には「私たちにも同じようなことはできないだろうか」と相談をされる方もいて、当団体の地元住民ボランティアと同様に、支援を受けるだけではなく自立していこうという想いを持った方の存在が嬉しく、支援活動を継続するモチベーションの維持に繋がりました。また、拠点を地域住民のコミュニティスペースとして活用することで、災害関連死と人口流出の増加によって困難となっているコミュニティの再建を微力ながら促進することができたのではないかと考えています。
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事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
上下水道が全面復旧もしくは住民が日常生活を取り戻し、今後の生活再建について落ち着いて考えることができるような状況になるまでは、支援を継続する必要があると考えています。そこで問題となるのは「被災者の自立」と「支援」のバランスですが、支援の本質を追究すれば、単純に需要と供給のバランスとは異なります。すでに被災者の生活環境や生活再建には格差が生じており、行政や社会福祉協議会などと協働して「継続した支援が必要な方々」に寄り添いながら、徐々にクロージングへと移行していく必要があると考えています。生活再建支援として、仮設住宅への入居や転居など、今後の生活拠点となる珠洲市内外への引っ越し需要が出てきている為、対応できるように調整していく予定です。また、姉妹団体のBIGUP石巻と協働して移動支援を行うことで、移動手段のない入浴希望者の需要に答えられるのではないかと考えています。在宅避難者や従来のコミュニティから離れて暮らさざるを得ない方々へもSNSや支援団体のネットワークなどを通じて情報発信し、支援を通して災害関連死や人口流出を少しでも減らすことができるよう働き掛け、将来的にはコミュニティ再建の一助となれば幸いです。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
facebook
寄付してくれた人へのメッセージ
地震被害に遭われた方々の生活支援を行うことで、生活環境の改善や生活再建に大きく貢献できたと考えています。住民の方々が安心して暮らすことができ、普段の生活を取り戻すことができるよう、今後も「自立」と「支援」のバランスを考慮した支援活動を継続して行います。私たちBIGUP大阪に助成をして頂き、ありがとうございました。