都道府県 石川県
助成額 1,380,000円
活動開始日 45352
活動終了日 45626
助成金で行った活動の概要
8 被災者同士のつながりの再生やコミュニティづくりのための活動
本活動は、地震前の奥能登の日常にあった井戸端談義のような自然な対話の場を創出することを目指すものである。主な活動として、相談のための「待合室」の運営とトークイベントの定期開催を行った。「待合室」では、一時的に分断された地縁コミュニティの維持・再生と新たな関係構築を図った。また、トークイベントでは、趣味や地震に関する対話を通じて参加者の心理的な癒しを促進。さらに、支援者向けに奥能登各地の価値観や、避難者・支援者・行政それぞれの状況を共有する場としても機能した。
活動日数 244日
支援対象者実人数 50人
支援対象者延べ人数 100人
参加ボランティア実人数 15人
参加ボランティア延べ人数 30人
本助成金による活動の成果
本活動は、地震前の奥能登の日常にあった井戸端談義のような自然な対話の場の創出を目指し、「待合室」の運営とトークイベントを実施した。「待合室」では、一時的に分断された地縁コミュニティの維持・再生と新たな関係構築を図り、特に金沢への2次避難者の子どもたちの居場所や、家族が気軽に立ち寄れる場所として機能した。トークイベントでは、地震に関する対話を通じて参加者の心理的な癒しを促進するとともに、支援者向けに奥能登各地の価値観や、避難者・支援者・行政それぞれの状況を共有する場を提供した。また、NPO法人ガクソーでは「なわをなう」イベントを開催し、アーティストの瀬尾氏らによる被災地域の記録と対話の試みも行われた。これらの活動は、震災によって分断されたコミュニティの再構築と、その過程における記録の蓄積という二つの側面を持つものとなった。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
本活動を通じて、主に三つの課題が明らかになった。第一に、状況が刻々と変化する中での継続的なイベント運営と、コミュニティのつながり方の設計である。特に、情報共有の範囲やタイミングの判断が困難であった。第二に、金沢と珠洲の2拠点体制による運営上の課題である。片道3時間の移動を要する地理的制約により、運営コストの増加や人員の分散によるリソース不足が生じた。第三に、運営メンバー自身が被災者である中での活動継続の困難さである。各々の生活再建との両立が求められる状況下で、十分なパフォーマンスを発揮できない場面もあった。
今後は、これまでの信頼関係を基盤としつつ、より計画的な人員配置と運営体制の確立、他団体との連携強化による支援の継続性確保が求められる。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.instagram.com/gaxo_nakata/
寄付してくれた人へのメッセージ
この度は、令和6年能登半島地震の復興支援活動にご支援を賜り、誠にありがとうございます。
私たちNPO法人ガクソーは、本助成を活用し、地震前の奥能登に息づいていた自然な対話の場を取り戻すべく活動を展開してまいりました。「待合室」での地域コミュニティの再生支援や、定期的なトークイベントの開催を通じ、被災された方々の心の拠り所となる場づくりに努めてまいりました。特に、金沢への2次避難を余儀なくされた子どもたちの居場所づくりや、家族が気軽に集える環境の提供にも力を入れてまいりました。
活動を通じて、被災地特有の課題も多く見えてきました。しかし、皆様からのご支援のおかげで、地域に寄り添った息の長い支援活動を継続することができております。今後も、復興に向けた歩みを止めることなく、地域の方々との信頼関係を大切にしながら活動を続けてまいります。
皆様の温かいご支援に、重ねて心より御礼申し上げます。