現在、さまざまな生活課題を抱え、支援を必要としている人々が増加しています。社会的孤立や生活困窮の状態にある人々への支援、認知症高齢者や障がい児・者への生活支援、ひとり親家庭、児童虐待などは喫緊の課題であり、公的制度やサービスの充実とともに、住民による支え合いをはじめボランティア・NPO団体等による多様な事業や、地域のさまざまな団体間によるプラットフォームを形成し、連携した活動が期待されています。
地域によっては、民間社会福祉事業者や団体等により先駆的な取り組みが進められていますが、活動の継続や広がりを図るためには資金面での支援が必要です。
一方、近年、社会的要請に応えようとする企業、団体や個人の持続可能な社会貢献に対する意識が高まっています。
そこで中央共同募金会では、平成28年に共同募金運動70年を迎えるにあたり、これらの寄付意識を受けとめて束ね、広域的に、また継続的に支援をつないでいくため、「赤い羽根福祉基金」を創設いたしました。
「赤い羽根福祉基金」は、公的制度やサービスでは対応できない分野において社会課題の解決のための新たな活動や仕組みを構築し、誰もが支え・支えられる地域づくりをめざします。
赤い羽根共同募金は、戦後直後の1947( 昭和22) 年に、民間社会福祉の推進を目的に創設されました。
終戦後の混乱のなかで、共同募金は罹災者や孤児の支援に重点をおいて活動し、その働きは「干天の慈雨」と呼ばれるほどのものでした。
その後時代の流れのなかで、活動の力点は移り変わってきましたが、共同募金が、地域の支えあいを基本として運動を行ってきたことに変わりはありません。
さて、わが国では現在、孤独死や自殺の増加、不登校やひきこもりの問題、ひとり親家庭、経済的に困窮状態にある家庭の問題など、さまざまな生活課題を抱えて、支援を必要としている人々が増加しています。
しかしながら、一つひとつの課題に対処する制度はまだ十分に整っているとはいえず、これらの問題は「制度の狭間」にあるといえます。
制度の狭間にあるこれらの問題に対しては、地域の支えあいを基盤として、さまざまな団体間によるプラットフォームを形成し、連携した活動によって取り組むことが期待されています。そのために、市民の立場で行動を起こし、課題解決に向けて動き出そうとする社会貢献意識が高まりを見せています。
中央共同募金会では、共同募金運動70 年を迎えるにあたり、皆さまの社会貢献意識を受けとめ、束ね、広域的かつ継続的に支援をつないでいくために「赤い羽根福祉基金」を創設しました。
「赤い羽根福祉基金」では、赤い羽根共同募金のノウハウを生かして、「社会を変えていく気運」を作り出していきたいと考えています。
ぜひこの基金活動にご賛同いただき、ご一緒に社会を変える活動を進めて参りたく、皆さまのご協力をお願い申しあげます。
平成28 年4 月
社会福祉法人 中央共同募金会
会長 斎藤 十朗
※創設の前会長ごあいさつ
地域には、生きづらさを抱える人々がいます。失業した後再就職できず、引きこもってしまう若者、ひとり暮らし高齢者の孤立、学校の給食以外しっかりした食事を家でとることができない子どもたち…。その多くは困っていることを誰かに相談したり頼ったりできず、適切な支援やサービスにつながらない状況にあります。
そのため、課題が複合化・深刻化することも多く、既存制度や施策ではなかなか対応できません。
このような「制度の狭間」にある生活課題の解決のため、支援の新たなしくみを創造することが求められています。
地域における生活課題は多岐にわたります。本基金では特定分野に限らず、さまざまな取り組みを広く対象にしています。事業内容も、支援事業・活動、活動の基盤・ネットワークづくり、課題に関する調査・研究など、広くとらえて助成します。
地域における生活課題解決のために、住民による支えあいや民間組織・団体等の活動が期待されています。住民一人ひとりが自らの課題として受けとめ、行動することの支援を通じて、誰もが支え・支えられる地域づくりをめざしています。
「赤い羽根福祉基金」は、制度の対象外でありながら求められるニーズへの対応、新たな社会資源の創出、ニーズに即し分野を超えた対応、全国的・広域的な広がりが期待される事業、複数の団体・関係機関との連携・協働事業や活動などへの助成を通じて、社会課題の実態を明らかにするとともに、これらの事業や活動に賛同・共感いただく企業・団体や個人の皆さまからの寄付により、運営を行います。
アサヒ飲料株式会社 「こどもたちの明るい未来づくり基金×赤い羽根福祉基金」
盛和塾(「盛和塾 社会人定着応援プログラム」)
株式会社福祉保険サービス(「救護施設等セーフティネット機能強化助成プログラム」)
株式会社アルトナー
株式会社NTTデータ
NTT労働組合 東日本本社総支部
株式会社岡三証券グループ
有限会社春原工業所
ソフトバンク株式会社「つながる募金」
中外製薬株式会社
日本中央競馬会(JRA)
パラテクノ株式会社
パラマウントベッド株式会社
東日本電信電話株式会社
株式会社ほけんサポートつくば
ヤフー株式会社「Yahoo!ネット募金」
医療法人社団 友伸會
アジレント・テクノロジー株式会社
アジレント・テクノロジー・インターナショナル株式会社
松本 敏夫 様(「松本敏夫氏 児童応援基金」)
森田 広 様
※順不同、掲載のご了承をいただいた方のみご紹介しております。
この他にも、多くのご遺贈・ご寄付をいただきました。ご支援に感謝申しあげます。
皆さまの社会貢献が、地域課題や社会課題を解決します。
多くの皆さまのご支援・ご協力をいただきますようお願い申しあげます。
下記の口座にお振込みによるご寄付をいただけます。
みずほ銀行 虎ノ門支店
普通預金 4059202
口座名 社会福祉法人中央共同募金会 赤い羽根福祉基金
三井住友銀行 東京公務部
普通預金 0162563
口座名 社会福祉法人中央共同募金会 赤い羽根福祉基金
三菱UFJ銀行 東京公務部
普通預金 0075407
口座名 社会福祉法人中央共同募金会 赤い羽根福祉基金
「赤い羽根福祉基金」へのご寄付は、社会福祉法人(特定公益増進法人)として受け入れる寄付金として、寄付金の特別損金算入が認められます。
※赤い羽根福祉基金に対するご寄付には、感謝状を贈呈いたします。また、共同募金会は、数少ない褒章制度の対象団体です。
(贈呈・褒章には基準がございます)
既存の制度やサービスでは対応できない、さまざまな社会課題を解決するための活動で、全国的な波及効果のある先駆的・モデル的な取り組みに対して応募を受けています。
「赤い羽根福祉基金」応募要項等は、下記からご参照ください。